飯田てつなりと語る未来の山口! 2012.9.30

記事公開日:2012.9.30取材地: 動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・岡田)

 2012年9月30日(日)、山口県周南市の周南地域地場産業振興センターにおいて「みらい山口ネットワーク」設立記念講演会『飯田てつなりと語る未来の山口!』が行われた。飯田哲也・環境エネルギー政策研究所所長は、7月に行われた山口県知事選に立候補し、当選とはならなかったものの、「非常に手応えのある選挙だった」「負けて終わりではなく、新たな一歩の始まりという気持ち」であると、選挙後に振り返った。

 飯田氏の掲げる「持続可能な地域づくり」「山口デモクラシー」という思いのもとに、この度「みらい山口ネットワーク」が設立され、それを記念して、飯田氏の基調講演、トークセッション、茶話会が催された。

■Ustream録画版 (13:36~ 2時間2分 基調講演・トークセッション)

  • 13:30〜14:00 飯田てつなり氏基調講演『21世紀型の豊かな未来の山口を目指して〜エネルギー・信頼・希望を創りなおす』
  • 14:10〜15:30 トークセッション『みらいの山口を語る』
  • 16:00〜17:30 飯田てつなり氏を囲む「茶話会」
  • 日時 2012年11月2日(金)17:30~
  • 場所 周南地域地場産業振興センター(山口県周南市)

 飯田氏は冒頭、国の輸出額と一人当たりに換算した数値を紹介し、一人当たりでは日本はドイツの1/3、オランダの1/7であり、「日本は人をすり減らして利益を生み出し、中国とドイツの中間を維持している状態である」と指摘した。一方、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークなどでは、高い価値のある物を創り出していると説明した。これらの国ではこの20年の間、エネルギー消費がほとんど増えていない、むしろ減少しているにも関わらず、日本よりも高い経済成長をしていることから、「エネルギーと物を消費しないと経済成長できないというのは途上国型の考え方である。これからは、付加価値の高い、よりよい物を生み出し、人間を大切にして、知恵と仕組みで物事を生み出していくという方向に、社会のあり方を変えていかなければならない」と、自らの思いを語った。

 その後、話は飯田氏の専門であるエネルギーに移った。7月より「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が始まり、メガソーラーラッシュという状態になっているが、山口県においてメガソーラーを進めようとしている事業者の多くは、山口県外の企業で、飯田氏は「植民地型開発」であると指摘した。飯田氏は「地域の人々がエネルギー事業の主役になる」ことが重要で、地域分散型のエネルギー開発では、事業者・意思決定・お金の3つの面で、地域の人々が主役になれるとした。

 そして、講演やタウンミーティング、実践的活動等を通し、また県民が積極的に参加する形で新しい山口を作っていくとして、基調講演を締めくくった。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です