あすエネ!in 浦安 田中優氏 講演会 2012.9.29

記事公開日:2012.9.29取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・花山/奥松)

 2012年9月29日(土)、千葉県浦安市の浦安市民プラザWave101で、シロツメクサの会の主催により、「あすエネ!in 浦安 田中優氏 講演会」が行われた。前半は、福島第一原発事故後の放射能の影響について、「後悔しないためには何が必要か」を説明し、後半では、将来の子ども達にどんな未来を届けていくべきかを語った。

■ハイライト

  • 講師:田中優(未来バンク事業組合理事長、天然住宅バンク理事長、日本国際ボランティアセンター理事、足温ネット理事、ap bank監事、一般社団 天然住宅共同代表、立教大学大学院非常勤講師、和光大学大学院非常勤講師、横浜市立大学非常勤講師)

 田中優氏は、チェルノブイリの原発事故後6年目から健康被害が大きく現れたウクライナのデータを示し、「将来のことを考え、チェルノブイリで何が起きたのかをきちんと見ておくことが重要だ。これを日本に当てはめると、分岐点になるのはおそらく2017年。放射能の影響を知っていた人と知らなかった人が、ここではっきりする」と話した。

 また、「放射能の健康被害は非常にわかりにくい」としたうえで、チェルノブイリの研究で明らかになっていることを3点挙げた。1点目は「体内の汚染レベルの高さと、病気の発症は一致する。健康被害を防ぐためには、セシウムを摂らないことがとても重要だ。摂取量が多い飲み水、野菜、穀物、牛乳、乳製品の順に注意を払う必要がある」と述べた。2点目は「放射線で傷ついた遺伝子を、自分で治す機能を発揮させるためには、抗酸化物質を摂取すること。緑黄色野菜が良い」と話した。3点目には「身体の中に放射性物質が入った時は、排泄させるキレート効果が高い食物繊維を摂取するとよい」と述べた。さらに、「外部被曝と内部被曝では、その影響には1000倍くらいの差がある」と語り、「福島県内の放射線量が高いところで安全な食材を選んで食べている人と、浦安は大丈夫と、食べ物に気を使わない人を比較したら、浦安の人の方が健康被害が大きくなるかもしれない。とにかく、食べ物には気をつけてもらいたい」と警告した。

 続いて、日本のエネルギー事情について、発電方法として原子力が選ばれた理由を、電気料金の仕組みから説明した。さらに原子力の発電コストを安く見せかけるために、どのようなことが行われてるのかを話した。

 最後に田中氏は、「2050年には原発はなくなっていて、自然エネルギーの利用で地球温暖化は解消に向かい、戦争もなくなり、雇用先はたくさんある。そこに住む子ども達には『こんな素晴らしい社会になったのは、2011年3月11日がターニングポイントになったからだね』と言ってほしい」と語り、「社会は変えていくことができる。だから今、やれるだけのことをやっておきたい。未来を作れる大人に、みんなでなっていきましょう」と呼びかけた。

(…会員ページにつづく)

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