IAEA訪日団による記者会見 2012.1.31

記事公開日:2012.1.31取材地: テキスト動画
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※記者会見の文字起こしを会員ページに掲載しました。

 2012年01月31日、衆議院第2議員会館 第3会議室にて、IAEA訪日団による記者会見が行われた。

 まず、IAEAのライオンズ訪日団団長は今回の調査について次のように報告した。

■ハイライト

 IAEA「今回のミッションは成功裏に終了した。今回、日本政府の要請に応じる形で訪問し、その中で日本での原発安全評価の方法論のレビュー、安全への包括的評価の方法を評価した。今回のレビューを行うにあたり、原子力保安院、原子力安全基盤機構、関西電力とミーティングを行った。その中で実際の保安院から出された包括的安全評価へのガイダンスと指示の内容を確認し、実際に大飯原発を訪問し、ガイダンスの実施の形を確認した。全体的な印象として、保安院が行なっているプロセスは、IAEAの安全規格に全体的に即したものであり、欧州のストレステストを含めた国際的な原子力の安全の活動内容に即したものだと確認した。

 日本では昨年3月の福島第一での事故の後迅速に緊急安全対策が行われた。その内容についても保安院に確認した。また、保安院による大飯での緊急安全対策が成功裏であることを確認し、資する施設が適切に運転されていることも確認した。また、改善点については、保安院から事業者への指示内容をもっと具体的にすべきではないか、と提案した。これについては、保安院から、それは意図的にそうすることで、事業者がより革新的で創造的な安全対策を考案するための配慮だと、回答があった。保安院への勧告、今回のストレステストに伴う保安院の震災の内容を踏まえて、初期的に得られた知見を元に文書化することで保安院の審査官の方々が共有、活用することで、内容に一層、一貫性をもたせられると指摘した。さらに、保安院による、情報の透明性の確保、HPでの一般から意見質問を募る活動なども評価した。それに加え、原発の地元の皆様と保安院が審査を通じて知見を共有してはどうか、と提案をした。そして最後に、保安院へはこれからのストレステストの二次評価の出てくる中、その実施について、保安院の指導のもと適正な枠時間の中で行うことを要請した。また、レビューの過程の中で関係機関の全面的な協力のもと、すべての質問に対して、回答を得た。今後、原発の運営稼働のプロセスではより多くの情報を地元・社会に交換できることを期待したい」

 以上の報告後、記者団からの質問を受けて、IAEAライオンズ団長は、IAEAのミッションは、安全基準に則しているかどうかを調査し、さらなる改善を求めて勧告、助言を行うことであることを強調した。そして、原子力施設の安全部門から、原子力の平和利用における、より安全な活用を追求していくことだと述べた。日本の原発の再稼働や今後のエネルギー政策については、あくまで日本政府の仕事であって、IAEAが立ち入ることではないということも強調した。

会見の文字起こし

○司会進行

皆様お待ち頂きましてありがとうございます。少しお待たさせして申し訳なかったですが、これからIAEAレビューミッションということで会見を始めたいと思います。本日の参加者ですが、IAEAの原子力施設安全局のディレクターを務めているジム・ライオンズが質問にお答えしたいと思います。

サマリーレポートお手元になると思いますがそちらも参照して頂きたい。まずはライオンズが一言申し上げてそれから皆様の質問に入ってきたいと思います。

(…会員ページにつづく)

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