【東京選挙区】「僕が議員になったら、議員会館のすべてのドアをノックする。『国民の声を届けにきたよ』って」〜参院選・三宅洋平候補「皆の1票を1000票に積み重ねてほしい」と訴え! 2016.7.2

記事公開日:2016.7.2取材地: テキスト動画
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(城石 裕幸)

特集 2016年 参議院議員選挙 特集ページ | IWJ選挙報道プロジェクト
※7月5日テキストを追加しました!

 参院選公示後2回目の週末となる2016年7月2日土曜日、東京選挙区から無所属で立候補した三宅洋平氏による選挙演説会「選挙フェス<DAY11>」が、渋谷ハチ公前で行われた。

 東京都心では気温31度を記録し真夏日となった2日、16時からスタートしたこの日2回目のステージは20時まで続いた。徐々に増え続ける聴衆で広場はあふれかえり、気分が悪くなって救護テントに運び込まれる人や救急車で搬送される人まで出て、まるで本物の「夏フェス」のように大勢の人を集めるまでになった。この空前の盛り上がりを見せる「社会現象」を、しかし、大手メディアはいまだにまともに取り上げようとしない。

▲選挙フェスで演説する三宅洋平氏

▲選挙フェスで演説する三宅洋平氏

▲渋谷ハチ公前は大勢の人であふれた

▲渋谷ハチ公前は大勢の人であふれた

記事目次


※写真はイメージです。

  • 登壇 三宅洋平氏(参院選東京選挙区候補・新人、無所属)
  • ゲスト Dachambo/cro-magnon/Peace-K&friends/DELI/CHOZEN LEE/LUNA/東田トモヒロ/ハンサム判治/切腹ピストルズ(敬称略)
  • タイトル 選挙フェス〈DAY11〉(渋谷ハチ公前) ~参院選 東京選挙区 三宅洋平候補
  • 日時 2016年7月2日(土)16:30〜20:00
  • 場所 渋谷ハチ公前(東京都渋谷区)
  • 告知 三宅洋平候補サイト

「あらゆる分野にある『密約』の問題を今一番よくわかっている三宅洋平さんを国会に送ってください。そうしないと日本は変わりません」

 三宅氏が愛読書としてあげ、選挙フェスでも何度も演説で取り上げている二冊、「日本はなぜ、『基地』と『原発』を止められないのか」と「日本はなぜ、『戦争できる国』になったのか」の著者で、IWJでも岩上安身のインタビューも受けた矢部宏治氏がこの日、応援にかけつけた。

 矢部氏は限られた短い時間の中で、「日本は今すごく、へんな状態になっています。あらゆる分野で『密約』があるんです。日本の国土を全部自由に使うための『基地の密約』、米兵の犯罪は日本の法律では裁かないという『裁判権密約』、日本の自衛隊は戦争になったら米軍の指揮下に入るという『指揮権密約』。これらは全部公文書で確認された事実です。これがわからないと、絶対に今の日本の問題を解決できません。重大なのは、その問題を、今、一番よくわかっているのが三宅洋平さんだということです。絶対に三宅洋平さんを国会に送ってください。そうしないと日本は変わりません」と訴えた。

▲「日本はなぜ、『戦争できる国』になったのか」著者・矢部宏治 氏

▲「日本はなぜ、『戦争できる国』になったのか」著者・矢部宏治 氏

「このまま国民投票に持ち込まれたら過半数は取れない。テレビ・新聞しか見ない人たちはいくらでも騙される」

 ツイッター上に「#今回ばかりはやべえらしい」というハッシュタグまで立てて危機感を訴える三宅候補は、「今回ばかりは改憲勢力に票が集まったらまずいんです」と話し始めた。

 「78議席、彼らが取ってしまうと改憲が発議されます。現状、国民投票に持ち込まれると、過半数取られます。なんでか?国民投票で過半数を、僕らが取れるくらいなら、今回自民党に勝てますよ。でも全然厳しいでしょう?そういう情勢のまま国民投票に“ズルッと”持ち込まれたら(勝ち目はない)。国民投票は公職選挙法(の適用)がないので、お金がある人がお金を使い放題のキャンペーンができるんですよ。いくらでも、テレビ・新聞しか見ない人たちは騙されると、僕は思ってます。だから今回の選挙はラストチャンスなんです」

「『テロリストが怖いよ』という情報を、やたらとみんなに広める人、そういう人のことを、“terrorist”っていうんですよ。『テロリスト』って言ってるやつに気をつけろ、ってことです」

 そう訴えた三宅候補は、続けて改憲勢力の中心、日本会議国会議員懇談会について語った。

 「日本会議系の国会議員280人、彼らは『戦争できる国づくり』、『戦争で儲かる国づくり』をしようとしています。そのためにはいくらでもマスコミを使って、情報源を使って『中国が攻めてくるに違いない』、こういう情報を人々に与えて、恐怖を与えるんです。『恐怖』って英語でなんて言いますか?”terror”。その“terror”を広める人たちのことを僕は”terrorist”(と呼ぶ)。テロリストが怖いんじゃないんです。『テロリストが怖いよ』という情報を、やたらとみんなに広める人、そういう人のことを、“terrorist”っていうんですよ。『テロリスト』って言ってるやつに気をつけろ、ってことです。

 そして、日本の外交がちゃんと、中国のチベットやウイグルの、そういう支配的な政略・侵略を、牽制しているかどうかを僕らは監視しなきゃいけないんです。軍事力で物事を片付けようとする前に、最大限の平和外交の努力をしたかどうか。そこにどれだけの予算を使ったかどうか。外務省は何をやっているかどうか。watchしていきましょうよ!」

 そして三宅洋平候補は聴衆にこう訴えかけた。

 「賢い日本、作りましょう。本当にかっこいい日本は、自分のこと”cool japan”なんて言いませんよ」

「創価大学・創価学会は学問の自由とか言論の自由とかとは程遠い思想統制の世界に変わってきています」

 安倍政権を批判し三宅候補を応援する演説が続く中で、連立与党として自民党にどこまでもつき従う公明党や創価学会を批判する学会員もスピーチに立った。

 曽祖母の代からの創価学会会員だという、「安全保障関連法に反対する創価大学・創価女子短期大学関係者有志の会」のAさんは、次のように語った。

 「池田大作は『自衛権を強くして日本を守ろう』なんて、一言も言ってないんです。そもそも創価学会の初代会長の牧口常三郎先生は戦時中の国家権力の宗教弾圧によって獄死しているんですよ。なんで今、創価学会は、公明党は、安倍さんとグルになって好き勝手やってるんでしょうか。権力を批判しない宗教は宗教じゃない」

 そして、創価学会幹部が安倍政権の政策に反対する意見を許さない実態を次のように明かした。

 「私たちの戦いはたいへん険しいものがありました。『安保を批判すると地獄に落ちるぞ』って幹部から言われました。『安保にイエスともノーとも言ってはいけない』と、創価大学の学生は箝口令が敷かれているところもあります。創価大学・創価学会は学問の自由とか言論の自由とかとは程遠い思想統制の世界に変わってきています。それはきっと創価の世界に政治権力との癒着構造とか利害構造があるからだと思います」

 早口にそこまで一気に語ったAさんは、最後にこう訴えた。

 「信仰をダシに政治的判断を制限されて反対意見、何も言えなくて、池田大作が思い描いた組織の形ってそんな感じなんでしょうか。今も熱心に支援活動に動いておられる全国827万人世帯の学会員さんに伝えたい。自分の信仰を、自分の人生を、自分の幸せを組織の意識だけに任せるのは終わりにしましょう」

「本当のことを垂れ流す、国会の嘘を垂れ流す、でたらめを垂れ流す、心ある人間を国会議員に選んでいただきたい」

 今参院選での三宅洋平氏の立候補の立役者でもあり、この選挙期間中ずっと行動を共にして三宅候補の選挙活動を支えている「生活の党と山本太郎と仲間たち」共同代表の山本太郎参議院議員は、この日、原発政策について批判した。

 

▲生活の党と山本太郎と仲間たち 共同代表・山本太郎 氏

▲生活の党と山本太郎と仲間たち 共同代表・山本太郎 氏

 「今年、とんでもない法律が通った。福島第一原発の周辺にどんどん人を帰していこうと。その基準、年間20ミリシーベルトを超えるようなところでも人々を帰していこうと。このとんでもない法案に反対したのは720人近くいる国会議員の中、たったの4人ですよ。もう忘れちゃってますよね、原発のことなんて。 

 汚染水は垂れ流されている。オリンピックを呼ぶために世界に嘘をついた安倍総理。『汚染水は港湾内で完全にブロックされている』。世界の舞台で、子供でもわかる嘘をついた。港湾内の水は8日間で99パーセント入れ替わる。汚染水は、広い海の中で希釈されながら広がっていく。希釈されても総量は変わらない。

 今年2016年の初め、静岡県沼津で、はんぺんなどの練り物の原料となるアオザメという魚が水揚げされた。この国の食品安全基準の7倍、700ベクレルの汚染が見つかった。これの意味、わかりますよね。どこが安全?どこが危険?線引きなんて、できない。

 この何年にもわたって、そこに対して全力を尽くさず、垂れ流し続け、原発の収束の仕方もわからない。かかった費用、15兆円。この15兆円はそのうち半分になる。どうしてか?人々に対する救済・補償・賠償がどんどん削られているから。人間を切り捨て、そこにある汚染に対しても無視を続け、そしてそのリスクをみなさんに受け入れていただく。

 今だけ、金だけ、自分だけ」

 そして、「あなたの話なんです。あなたの話。次はもっと隠される、上手に。だから本当のことを垂れ流す、国会の嘘を垂れ流す、でたらめを垂れ流す、心ある人間を国会議員に選んでいただきたい」と、三宅候補を紹介した。

この機会を、革命を起こすために使ってください。全世界をより良い場所にするのです。三宅洋平に投票しましょう。ヴィヴィアン・ウェストウッド

 この日の三宅洋平候補の最後の演説は、まず、数日前に世界的人気の英国人ファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウェストウッド氏から送られたメッセージを読み上げることから始まった。ヴィヴィアン・ウェストウッド氏は、1970年代から世界のファッションとパンクミュージックに大きな影響を与えてきた人物だ。

▲英デザイナー ヴィヴィアン・ウェストウッド氏のメッセージを読み上げる三宅洋平氏

▲英デザイナー ヴィヴィアン・ウェストウッド氏のメッセージを読み上げる三宅洋平氏

「Young Citizens of Japan. 日本の若い皆さん。心の若い皆さん(笑)。Please take this opportunity to do something revolutionary in your life. お願いですからこの機会を、革命を起こすために使ってください。Get a Life! しっかり生きましょう。Make the whole world a better place. 全世界をより良い場所にするのです。Vote Yohei Miyake. 三宅洋平に投票しましょう。 Vivienne Westwood ヴィヴィアン・ウェストウッド」

「非暴力コミュニケーション。共感コミュニケーション。ギリギリまで対話を続ける、民主主義の基本。そのポリシーを国会に取り戻すために、三宅洋平を山本太郎に続く2議席目のトンデモ議員として国会に送り込んで欲しいんです」

 ヴィヴィアン・ウェストウッド氏が昨年9月、環境を破壊するシェールガス(注1)の採掘に抗議して白い戦車で英国首相邸に乗り付けたことを紹介した三宅候補は、「後に続きましょう!」と呼びかけ、演説を続けた。

 「アメリカでバーニー・サンダース(注2)をレッド・ホット・チリペッパーズ(アメリカの有名なロックバンド)が応援しています。スペインではポデモス、“俺たちはできる”、ポデモス(注3)という名の第三政党が大きな力を持ち始めています。

 ムヒカ前大統領(注4)はこう言いました。『8時間働き、8時間遊び、8時間眠れる社会を作ろう』。

  • (注1)
     シェールガスは、頁岩(シェール)層から採取される天然ガス(天然気)。2009年の米中シェールガス・イニシアティブにおいてアメリカのオバマ大統領は、シェールガス開発は温室効果ガス排出量を減らすことができるとの見解を示した。しかしその後シェールガスの温室効果ガス排出量が、従来の天然ガスや石油よりも大きくなるとの指摘が学会から上がるようになった。
  • (注2)
     バーナード・”バーニー”・サンダース(英語: Bernard “Bernie” Sanders、1941年9月8日 – )は、アメリカ合衆国の政治家。バーモント州選出の無所属(2015年から後述のとおり民主党)の上院議員。ユダヤ系移民の出自だが宗教的に不可知論的無神論者とされる。 2016年アメリカ合衆国大統領選挙の民主党候補者の一人である。
  • (注3)
     ポデモス(Podemos, スペイン語: [poˈðemos])は、スペインの左翼政党である。党名は英語で「We can」、日本語で「私たちはできる」[9]「われわれには可能だ」[10]の意味。政治思想は左翼大衆主義、反体制主義、欧州懐疑主義。
     2014年1月に結党され、5月の欧州議会議員選挙では結党4か月にして第4党に躍進した。11月からパブロ・イグレシアスが党首を務めている。インターネットを基盤にした選挙活動や、マスメディアでの公開討論などを特色としている
  • (注4)
     ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノ(西: José Alberto Mujica Cordano, 1935年5月20日 – )は、ウルグアイの政治家。
     2009年11月にウルグアイ大統領選挙に当選し、2010年3月1日より2015年2月末までウルグアイの第40代大統領を務めた。バスク系ウルグアイ人。
     愛称はエル・ペペで、ムヒカは給与の大部分を財団に寄付し、月1000ドル強で生活しておりその質素な暮らしから「世界で最も貧しい大統領」としても知られている

 1966年、『ゆとりある家庭と蓄えある企業』という名のもとに、福田赳夫大蔵大臣が日本で最初の赤字国債を刷りました。およそ1900億円。これが今1000兆円に至る日本の赤字国債の始まりでした。

 当然ながら、国家の歳出・支出の中から赤字を出さないようにする、という原則は、当時存在していたんです。にもかかわらず、それを打ち破って赤字国債を刷り始めたのが、1966年です。

 さて、これをやった政党は何党でしょうか?自らのことを“責任政党”、“責任与党”と言っている自民党じゃないですか?

 僕らは、彼らを責めたて、追い立てて、クーデターを起こしたいわけじゃありません。僕たちは安倍さんや麻生さんを、彼らが政治的に犯したミステイクを、許したいんです。

 革命という言葉には、上が下になり、下が上になるという定義が存在します。だとすると、俺がやりたいのは革命じゃない。上も下もない世界を作りたいんです。

 もちろん動物殺処分はゼロです。

 人間のことだけを規定した憲法だって、全生態系の権利を人権と等しく規定するような、エクアドルの新憲法のような、環境を第一に考えた憲法を作る必要があると思っています。

 しかし政治的に誰かを許そうという時には、まず第一に歴史を検証する必要があります。

 そして彼らに政治責任をとってもらう必要があるんです。そうじゃないと許すことができません。

 政治責任をとるとは、どういうことか?“責任与党”と言っている方々に責任をとってもらうことは、選挙という名の国民の負託で、彼らに政権を代わってもらうということなんです。

 非暴力コミュニケーション。共感コミュニケーション。ギリギリまで対話を続ける、民主主義の基本。それがdemocracy。言葉の粋を尽くした、アイヌの言葉で言えば『チャランケ』。

 そのポリシーを国会に取り戻すために、三宅洋平を山本太郎に続く2議席目のトンデモ議員として国会に送り込んで欲しいんです。

 『なんか自民党おかしいぞ』

 すでに今日出ていただいた創価学会の皆さんも揺れ始めています。『そこに付き従う公明党って一体なんなんだ?』。『自分たちが学んできた教えはなんなんだ?』。

 遅れをとらないでください、この時代の潮流に。世界が大きく動き出したんです。

 超大企業が、あるいは株や為替が、国家の枠組みを超えて人々をないがしろにしていく世界を、『もう俺たちが止めるんだ』ってことを、ここで約束して欲しいんです。

 『安倍自民党なんかおかしいぞ』と思っている皆さんは、今回の東京選挙区で、誰がちゃんと憲法を守ろうとしてる人かを見極めて欲しいんです。

 この11日間だけでも、結構若い人たちが街頭演説に来てくれています。18歳から選挙権があるんですよね?

 投票率を60パーセント、70パーセントまで押し上げれば、固定票・組織票で固まっている自公の計算が大きく狂うんです。なぜなら彼らは組織で固めているから、今からこれ以上、票を積み増すことができないんですよ。

 街頭演説を見てください。3人とか5人しか、人が立っていないんです。誰も人の心を動かせてない。お金だけ動かしている。

 だから今回は、投票に今まで行ってない人たちが、投票に行ってしまうことが、彼らが一番恐れてることなんです。

 前回の国政選挙、自民党に投票した人、1765万人。投票に行かなかった人、つまりセンスが良すぎて政治が耐えられない、そういうイケてる人々、今ここにいる、ほとんど全員ですね。4922万人。

 日本で最大の政党は、『政治なんかダサくて見てらんねぇよ』っていう、そんなみなさんなんです。

 その、およそ5000万人の気持ちを、今回の選挙にはぶちこんで欲しいんだよ!」

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