2012年9月18日(火)、東京都千代田区の自由報道協会 麹町報道会見場で、「自由報道協会主催 民主党代表選候補者合同記者会見」が行われた。会見に先立ち、同協会代表の上杉隆氏が合同会見を開催するに至った経緯を次のように説明した。
「選挙の公平性確保の立場で4候補者全員に会見出席の依頼を行ったところ、先週末に、野田総理はペンディングだが、ほかの3候補は出席していだだけることになった。そして今しがた、総理官邸の政務秘書官に確認したところ、総理は出席できないとの返事があった。
また鹿野候補も、本日の17時半会見スタートという設定は鹿野候補の事情に合わせたものだったが、選挙対策本部から欠席の方向で──という連絡が入っている」。当日、会場に姿を現したのは原口一博候補と赤松広隆候候補の2人だけ。鹿野道彦候補は結局、欠席した。
- 出席者 赤松広隆氏、原口一博氏
- 内容 候補者から代表選にあたっての決意表明、質疑応答
- 日時 2012年9月29日(火)
- 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)
赤松氏、原口氏ともに野田政権のマニフェスト違反を批判。つまりは“原点回帰”が民主党復活の要諦との立場で議論を展開した。
「野田総理はよく“厚い中間層”という言葉を使うが、その下の層はどうでもいいのいかと言いたい。(彼の口からは)下の層に関する話がちっとも出てこない。これでは“民主党は変わってしまった”と国民に思われても仕方ない」(赤松候補)
「(野田総理は)政権を取ってみたら社会保障と税の一体改革を行わないと日本が終わることに気づいたとしているが、(そんなに重要だと思われることを)なぜ3年前に気づかなかったのか、なぜ3年前に国民に言わなかったのか」(原口候補)
もっとも両候補がいくら野田政権を批判しても、当の野田首相が欠席では激論にはなり得ず、会見が盛り上がるはずがない。集まったフリー記者らの間には、代表選を国民にアピールする意欲が感じられない野田首相や鹿野候補に対する失望感が広がることとなった。