ようやく野党5党による党首会談が実現した。
民主党、維新の党、共産党、生活の党と山本太郎となかまたち、社民党の野党5党は2016年2月19日、国会内で党首会談に臨み、昨年9月19日に強行採決された安全保障関連法の廃止、国政選挙で協力し、与党を少数に追い込むことで合意。「安倍政権打倒」で一致した。
5党は安保法廃止法案を衆院に共同で提出後、各党の国会対策委員長が会見を開いた。
(取材・阿部洋地 記事・ぎぎまき)
ようやく野党5党による党首会談が実現した。
民主党、維新の党、共産党、生活の党と山本太郎となかまたち、社民党の野党5党は2016年2月19日、国会内で党首会談に臨み、昨年9月19日に強行採決された安全保障関連法の廃止、国政選挙で協力し、与党を少数に追い込むことで合意。「安倍政権打倒」で一致した。
5党は安保法廃止法案を衆院に共同で提出後、各党の国会対策委員長が会見を開いた。
■ハイライト
民主と維新はこれまでも、昨年9月に強行採決された安全保障関連法は憲法違反だとして独自の対案を提出してきたが、この日、野党5党として求めたのは安保法の廃止そのものだ。
会見で民主党の髙木義明氏は「廃止法案が実現するよう、国民の世論を受けて5党でがんばっていきたい」と意気込み、共産党の穀田恵二議員は「廃止法案は国民の多数の声に後押しされたもの。これからも野党5党で共同し、力を発揮したい」と話した。
維新の党の石関貴史議員は「憲法の解釈をねじ曲げ、それを乗り越えて(成立した)法案をそのままにしておくわけにはいかない」と述べ、生活の党・玉城デニー議員は「5党で思いを一つにし、安倍政権に対峙していく姿を国民に示していきたい」と訴え、野党共闘をアピールした。
沖縄選出の社民党・照屋寛徳議員は「翁長雄志沖縄県知事を先頭に据え、辺野古新基地建設に反対する『オール沖縄』の戦いと、国会において戦争法廃止を求める戦いは共通のものがある」と述べ、全国規模での野党共闘の意義を訴えた。
党首会談では、以下4つの点で一致したという。
北海道5区の補欠選挙(4月24日投開票)で、共産党北海道委員会は2月18日、公認の橋本美香氏の擁立を取り下げ、民主・維新・社民が推薦する池田真紀氏に候補者を一本化することで合意。町村信孝前衆院議長の娘婿で、自民公認の和田義明氏と議席を争うことになる。
この日の党首会談を経て、各党の幹事長クラスは今後、早急に一人区を中心とした候補者選定を進める。参院選、衆院補選に向けた選挙協力が活発化されると見られ、これでようやく「野党共闘」のスタートラインに立ったことになる。