緊急事態条項の導入の阻止は、なぜ、他のすべてのイシューに優先して、取り組むべきことなのか。これを許してしまったあとに、国家権力に立ち向かう道はすべてふさがれるからである。
今年の夏の参院選で改憲勢力が議席の3分の2を獲得すれば、安倍政権は憲法改正の発議を行い、緊急事態条項の創設をはかる。そうなるとジョーカーのような万能カードを手にしたも同然で、首相が緊急事態を宣言すれば、9条を含め、現行憲法による憲法秩序は停止してしまう。
要するに、現行の憲法は直接的には改正されることなく、眠らされてしまうのだ。「憲法が眠らされる」とは、どういうことか。格闘技に例えると、スリーパーホールドによって、憲法秩序が「落とされてしまう」ような事態だと言えばわかってもらえるだろうか。
本日再配信した民主党の岡田代表のインタビューは、昨年のクリスマスに収録したもの。約一ヶ月前は、岡田代表は、「緊急事態条項は入り口で、本丸は9条」と繰り返し発言していた。しかし、スリーパーホールドで締められ、「落とされ」てしまった後に、試合続行などありえない。
「落とされた」あと、抵抗や、戦いの継続は不可能。「緊急事態条項は出城だから、落とされても仕方ないが、9条は本丸だから死守しなくてはならない」などというのは冗談にもならない。「スリーパーは極められても仕方ないが、急所の金的だけは守ろう」などと言うようなもの。
さすがに、岡田代表も、最近になって緊急事態条項の危険性をはっきりと指摘するようになった。この変化は歓迎すべき。しかし民主党の最大の支持団体である連合のトップが、危機意識のまったくない発言をして、足を引っ張っているのは遺憾。連合内部の個々の組合のエゴが反映されている結果。
連合は、目前の事態を直視し、危機意識をもつべきだ。共産党排除を言っている場合か、「国共合作」すべきだろうと訴えたいところだが、それができないほど愚かで、内部の個々の組合の利害やエゴを調整できないほど無能ならば、せめて口出しはせず、黙って自主投票にしてもらいたい。
明日、「あすわか」や「みなせん」で活躍中の武井由起子弁護士にインタビュー。一児の母でもある武井さんは、市井のママにも届く平易な言葉で目前の危機をわかりやすく伝え続けている。スリーパーで「落とされ」てしまう前に、皆さん、お勉強しましょう。
憲法壊憲で緊急事態が加憲されれば、オリンピック後には発動されるでしょ。
何故なら現在我が国は「原子力災害緊急事態法」発動中だからです。
安倍は「アンダーコントロールしてると思ってたんだけど、どうも違ったみたい。だから発動しちゃうね。」位の事は平気で言い出すでしょう。
その後は「エネルギーがァ!」で核発電の稼働期間を40年を60年以上だって言い出しかねません。
又「中国がァ!北朝鮮がァ!中東の石油がァ!」など何でも云い掛かりにして戦争に突き進むでしょう。
もう、やりたい放題したい放題になるでしょう、、。
まぁ、次回の参議院選挙だって、停止しかねませんよね(恐)
埼玉県上尾市にある聖学院大学政治経済学部の石川裕一郎教授は、安倍首相が創設を目指す「緊急事態条項」について
●フランスの事例を挙げて、これまで6回の非常事態宣言の発令では自然災害での適用が1回もないのです。・・・と言っています。
そうでしょうか? 考えてみてください。
非常事態のうち、(テロ等)によるものは(人間社会)で引き起こされたものです。
しかし、(自然災害)はその名のとおり(自然発生)の現象なのです。
非常事態宣言を発令した6回の間に、自然災害が無くて幸いであっただけのことである。
ですから、(テロ等)の回数と比較する意味が全くないのです。
●また 石川裕一郎教授は、憲法54条の(参議院の緊急集会)を根拠に、緊急事態条項の必要性を否定しています。
参議院議員の半数だけで、緊急事態を乗り切れるのでしょうか? 自然災害のみ発生したのであれば、それでも乗り切れるでしょう。 しかし実際には、あらゆる場合を想定した緊急時の対応が必要となります。
仮に自然災害が発生したとして、それに乗じて(テロや他国による侵略)が引き起こされた場合は憲法54条の(参議院の緊急集会)で乗り切ることは現実的に無理があり、安全保障への対応ができず、国家の危機に陥ります。
GHQ草案に基づく現行憲法は、そこまで想定して作られていません。 ですから、国の存立危機事態に備えるために 「緊急事態条項」 の創設が求められるのです。 日本国の尊厳を大切にする自民党の 「日本国憲法改正草案」 は しっかりと、「緊急事態条項」の創設を提案しています。
安保法制に反対する(自称:憲法学者)に特徴的なことですが、護憲にばかり拘(こだわ)っているために、(現行憲法の不備・問題点)が分かっていないのです。 丸暗記した憲法条文を、念仏のように唱えるだけで憲法の学者と言えるのでしょうか? 丸暗記なら、全ての小学生にも出来ることです。