2012年7月22日(日)、土浦市民会館で、「霞ヶ浦を放射能から守ろう!市民モニタリング報告会」が行われた。
(IWJボランティアスタッフ・山村)
2012年7月22日(日)、土浦市民会館で、「霞ヶ浦を放射能から守ろう!市民モニタリング報告会」が行われた。
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茨城県南東部から千葉県北東部にかけて広がり、いのちを支える水源である霞ヶ浦が重大な危機を迎えている。7月22日、茨城県のNPO法人アサザ基金や、霞ケ浦の再生を考える会などで構成される市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」が霞ヶ浦周辺の放射性セシウム汚染の調査結果を発表した。
霞ヶ浦はわが国第二の大湖であり、56本の流入河川がある。福島原発事故によって放出され、霞ヶ浦流域に降り注いだ放射性物質は、月日を経て雨水などにより徐々に河川に流入し、集められ、深刻なセシウム汚染を引き起こしている。河川(水)によるセシウムの移動である。最終的には閉鎖性の高い湖である霞ヶ浦に大量に注ぎこまれることが予想され、霞ヶ浦ではすでに湖 底のセシウム汚染によりウナギなどの出荷が禁止されている。
3回目となる今回の調査は4月下旬から6月下旬に流域河川60地点で実施され、採取した泥からセシウム濃度を(1キログラム当たり)測定したものである。牛久市の小野川では1万3200ベクレルという最も高い値が検出された。これは同じように汚染が深刻化している東京湾の流入河川のホットスポットの数倍の数値である。東京湾の汚染が約2年後にピークに達すると予想される中、一刻の猶予も許されない危機的状況であるとして緊急の対策が求められるが、行政は対策を講じないばかりか、実態の把握さえ真剣に行っていない。
市民ネットワークは、このま ま放置すれば周辺120万人の水道水のほか、農業、工業用水の危機となるのは明らかであり、霞ヶ浦への放射性物質の流入を最小限に食い止めるため、市民からネットワークを広げ、このデータをもとに行政や研究機関との恊働を実現したいとして、来場した市民約130人にさらなる協力を呼びかけた。