第30回原子力委員会 2012.7.17

記事公開日:2012.7.17取材地: テキスト動画
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(IWJ 石川)

 2012年7月17日(火)、中央合同庁舎4号館で、「第30回原子力委員会」が行われた。国会事故調査委員の野村修也氏を招き、事故調報告書の説明と質疑応答が行われた。

■全編動画

  • 日時 2012年7月17日(火)
  • 場所 中央合同庁舎4号館(東京都千代田区)

 2012年7月5日(木)、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、国会に設置された国会事故調査委員が事故調査報告書を公表した。

 第30回原子力委員会では、国会事故調査委員の野村修也委員を招き、この報告書の説明と、質疑応答が行われた。

 事故発災時、原子力委員会は、その活動を停止した。近藤委員長をはじめ、委員それぞれが個々の事故対応をしてしまったため、政府への情報伝達がうまく機能しなかった。野村氏は、「近藤委員長の元には事故発災時、アメリカから多くの情報が届き、尾本委員は、東京電力に様々な助言をしていたが、『原子力委員会として』まとまった活動をするなど、改善すべき点はなかったのかと指摘した。

 全電源喪失の原因について、国会事故調の報告書では、津波到達時間前から危機的事象が起きていた可能性に言及、地震による影響を排除し、津波だけが原因であると結論づけるのは、時期尚早ではないかとした。

 鈴木委員長代理は、英文版の国会事故調報告書には「メイド・イン・ジャパン」であるとする文言があることについて、「外国から事故原因の解釈を誤解されかねない。この文言は英文版に盛り込まない方が良かったのでは」と発言。

 これに対し、野村氏は「原子力委員会が、国会事故調報告書の公表を受け、『日本全体の問題である』と認識したのであれば、報告書の文言について難癖をつける前に、委員会としての反省を総括し、報告書をまとめるべき」と、苦言を呈した。

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