対談 福島みずほ議員 × Sing J Roy氏 「活断層ではないということを確認するまで、『大飯原発を止めろ』」 2012.7.6

記事公開日:2012.7.6取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・中川/澤邉)

 2012年7月6日(金)、参議院議員会館で、福島みずほ社民党党首と福井県出身のレゲエシンガーであるSing J Roy氏の対談が行われた。二人は、大飯原発の再稼働反対運動に取り組む過程で、出会ったという。

■ハイライト

 Sing J Roy氏は、大飯原発の再稼働に対する破砕帯、断層の問題点や福井県の行政とのやりとりなどについて話し、地元出身者ならではの考えを述べた。また、地元メディアが県民に充分な情報を提供できていないとも語った。

 福島議員は、大飯原発の一番の問題点を「原子炉の真下に、破砕帯、断層がある。外国では、断層が見つかった時点でそこに原発は作らないと聞く。特に問題なのは、このF-6という断層が、活断層かもしれないということ。しかも、視察してみたら、非常用取水路がここ(F-6)にまたがっていることがわかった」と語った上で、「ところが、原発はSクラスのものは、絶対に断層や活断層の上に建ててはならないので止めなくてはいけない。でも、国に調査するように言っても、なかなかしない。超党派の議員で6月27日に大飯原発に行き、一緒に入れなかったが、市民の皆さんたちも一緒に行った」と、行動の経緯を明らかにした。

 Sing J Roy氏は福井県のブランド大使を務めている。「福井をPRする上で、大飯原発の再稼働問題は無視できない。今回の再稼働がきっかけで、魚や冬場のカニが売れないのではないかと心配している漁業の人も結構いる。今年2月に、西川知事に対して、『再稼働するのはいいけれども、それによって観光客が減るし、食べ物を買う人も減りますよ』ということを言いたかった。しかし全部話を聞いてくれなかった」と過去のいきさつを明かした。さらに、「大飯を再稼働するのであれば、ブランド大使を辞める」と声明文を出したが、「受理されているのか、されていないかの返事もない」と語った。

 Sing J Roy氏が「今回の再稼働に至るプロセスはめちゃくちゃ。福井に38年間いるが、原子力発電に関する勉強も、避難訓練もない。3.11以降はあるかと思ったが、ない」と行政への不信感を表すと、福島議員が「防災基本計画も変わっていない」と付け加えた。Sing J Roy氏は「行政に言いたいことを言っても通じない。どこに言えばいいのか困った時に、福島さんが受けてくれた。ここで少し僕とNATER(福井県出身のレゲエDeeJay)は報われたと思った」と、福島議員との出会いに感謝する心境を吐露した。

 これを受けて、福島議員は「大飯町役場にも一緒に行った。24歳の彼(NATER)が、副町長に『事故が起きたら取り返しがつかない』と切々と訴えていた。本当に心を打った」とSing J Roy氏たちの言動に感心していた。

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