自民党のマニフェストに秘かに盛り込まれた「カジノ推進」の文字
自民党の公約に、カジノ解禁を含む統合型リゾート(IR)の推進が追加されたことが12月3日、分かった。11月25日に公約が発表された段階ではIRの記載はなかったが、カジノ推進派の強い働きかけにより盛り込まれたという。
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自民党の公約に、カジノ解禁を含む統合型リゾート(IR)の推進が追加されたことが12月3日、分かった。11月25日に公約が発表された段階ではIRの記載はなかったが、カジノ推進派の強い働きかけにより盛り込まれたという。
※WSJ(12月3日)公約に「カジノ」追加=推進派がねじ込み—自民【14衆院選】(該当ページ削除)
【新たに盛り込まれた記載】 「広域観光の推進や免税店の拡大、休暇・休祝祭日の機能的な活用、IRの推進等による観光産業の活性化を通じ、国内消費の拡大を図ります」
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一方で、自民党のマニフェストに、今も賛成・反対で国論が二分している「集団的自衛権」の文言が盛り込まれていないことに注目が集まった。 3日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)で、古舘伊知郎氏が安倍総理に対し、なぜ「集団的自衛権」が盛り込まれていないのかを問い詰めた。
古館氏は「アベノミクスで真を問うのと同じように、集団的自衛権の憲法解釈、これを巡ってのことでも信を問わないといけない」と安倍首相に投げかけた。 安倍首相は「まさに今、信を問うているじゃないですか。ここで議論しているんですから」と反論した。 さらに古館氏が「どこまで争点化してるんですか」と詰め寄ると、安倍首相は「まさにこうやって議論をしているわけでありますから、これを踏まえて選挙で投票していただきたい」と主張した。
- livedoor(12月3日)「報道ステーション」古舘伊知郎氏、集団的自衛権について安倍晋三首相に詰め寄る
【各党の「集団的自衛権」に関する公約比較】
3日、前法務大臣の松島みどり候補の応援演説に現れた谷垣禎一幹事長は、「最初から、貧富の差が起こるといったら成長はできない」などと語り、アベノミクスの成果を強調。「民主党には、日本を成長させようという発想が乏しい」などと民主党批判を展開した。
谷垣「アベノミクスという形で打ち出した。具体的な成果は出てきた。雇用は100万人に増えた。賃金も15年ぶりに2%上がった。どこの国でも、経済がうまくいっているかの指標は雇用と賃金。基本的な数字は良くなっている。この先が、胸突き八丁。どうやった成長できるか、あらゆる知恵を集めてやらなければいけない」
日刊ゲンダイで長年にわたり、経済コラム「日本経済一歩先の真相」を連載し、浜矩子氏との共著『2015年日本経済 景気大失速の年になる!』(東洋経済新報社、2014年10月)など多数の著作を持つエコノミストの高橋乗宣氏が、3日、岩上安身のインタビューの応じ、アベノミクスを痛烈に批判した。
岩上「アベノミクスのシナリオとは、金融緩和で円安誘導し、輸出大企業が大儲けをして、トリクルダウンで賃金を増やす、というもののはずでした。しかし、ご指摘の通り、輸出が伸びていないということは、アベノミクスは間違いだった、ということでしょうか」 高橋「その通りです。今や、企業は金が余っていて、資金余剰の状態です。法人税を支払う企業というのは、全体の3割。法人税をOECD諸国並みの25%まで下げよう、と経団連の会長は言っていますが、ほとんどの中小企業は、法人税を払えない状態なんですね。税率を下げる前に、払えるように儲けさせてほしい、ということです。 企業は、資金がないから投資をしていないわけではありません。企業の内部留保は蓄積されています。日銀の当座勘定がどんどん膨らんでいるような状態です。今、7兆9千億円。2012年の2倍以上になっています。 異次元の金融緩和でジャブジャブにして、それをどこが使っているかというと、国際的なヘッジファンドに流れているわけです。日銀が国債を買いまくっています。つまり、政府は、日銀の資金で財政をやりくりしているわけです。 異次元の金融緩和で助かっている企業は、極端な話、ゼロだと言っていいでしょう。これは、極論すれば、戦時国債と同じです。市場性がない、相場とは言えないようなかたちになっているわけですね。これが、異次元の金融緩和というものの本質です」 岩上「株価が上がっているから結構だ、と言う人がいますが」 高橋「余剰資金のかなりの部分がヘッジファンドに流れ、円安だから外国から資金が入りやすい。それで株を買っているわけです。相場師の運動場になっているのですね」
「自分が望む政策と同じ公約を掲げる党がない」「与党も野党も信用できない」「小選挙区に意中の候補がいない」「あえて棄権するという選択肢もあるのだろうか」…そんな声も聞こえる今回の衆院選。毎日新聞が、「戦略的投票」のススメを掲載した。
「AとBの候補者がいて自分はどちらも支持していない。どちらがより支持できないか、より嫌いかを考え、最も嫌なのがAなら、Aを倒すためBに入れる」 「ほかにも例えば、A、B、Cの候補者がいて、自分はAの候補者を支持しているけれどもとても当選しそうにないという場合。BとCを比較してよりAに近い考え方を持つBに投票する」(毎日新聞12月3日 衆院選:投票先に悩むアナタへ…「戦略的投票」のススメ)