東京電力 記者会見(18:00~) 2012.6.22

記事公開日:2012.6.22取材地: テキスト動画
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(寺下)

 2012年06月22日(金)、東京電力本社で、記者会見(18:00~、10:24′)が行われた。

 枝野経産相の定例会見におけるテレビ会議の動画公開の問題で東電 原子力・立地本部長代理の松本純一氏は22日、あくまで社内資料の位置づけであることを理由に非公開であると述べた。3号機格納容器雰囲気放射線モニタのは23:00に54.44Sv/hがこれまでの中で一番高い状況を指した。また、魚介類のサンプリングでは最高670Bq/kgを計測した。海底土の核種分析はこれまでの湿土、今回から乾土で測定している。大口電気料金値上げについて公正取引委員会から注意文書を受理した。


■全編動画

  • 日時 2012年6月22日(金)18:00~
  • 場所 東京電力本社(東京都千代田区)

 先日20日に公表された東京電力の社内事故調査報告書に、事故直後の社内テレビ会議の動画が含まれなかった問題で、枝野経産相は22日の定例会見で、今後控える政府事故調、国会事故調への提出を行政指導所管省庁として強く示唆した。

 これを受け松本本部長代理は、法律に基づく行政指導には従うとしながらも、テレビ会議の動画はあくまで社内資料であり、プライバシーの問題上、公開を控える意向を示した。また東電社内事故調に参加した専門家の事故調査委員会への報酬は、社会的通念に相当する額を委員会出席の都度に支払っているとした。

 公正取引委員会が22日、東電に対して値上げに関して文書で注意した件に関し松本本部長代理は、これまで説明不足を認めた上で、今後さらなる情報開示と共に顧客に対して丁寧な説明をおこなうことで独占禁止法を遵守すると説明した。具体的にはどうするのかという記者の質問に対して松本氏は、納得のゆく説明ができなかった。

 今回の公取委による注意は、今年春に東電が十分な説明をせずに企業向けの電気料金を一方的に値上げしようとしたことが原因で、東電の行為は優越的地位の乱用につながり、独禁法違反となる恐れがあったためと説明している。

 また東電は、福島第一原発を襲った津波の高さを参考に標高15mの高さに合わせて建設中の柏崎刈羽原発(新潟県)の防潮堤における工事状況を公開した。同発電所の淡水の貯蔵池の建設は、全7機を約7日間冷却できる2万トンを確保する規模で掘削工事中で、全交流電源停止を想定し所内電源確保をするためのガスタービン発電車の燃料を貯蔵する目的で建設されている地下軽油タンクは、5万リットルのタンクを3基建設中であると説明した。

 また東電は福島第一原発20km圏内海域で採取した魚介類に含まれる放射性物質量の検査結果を公表した。2012年6月6日に太田川沖合1キロメートル付近で採取したクロソイの身の部分からセシウム134とセシウム137の合計で1キログラム当たり620ベクレル、2012年6月6日に小高区沖合3キロメートル付近で採取したヌマガレイの身の部分からセシウム134とセシウム137の合計で1キログラム当たり580ベクレル含まれていることが分かった。

 厚生労働省が示す食品衛生法に基づく放射性セシウムに関する新基準値は、「食品中の放射性物質について、これまでは事故後の緊急的な観点から、暫定規制値を設定して、対応してきました。長期的な観点から、より一層、食品の安全と安心を確保するために、新たな基準値を設定しました。」とし、今年4月1日から施行している。

2012年6月22日 公正取引委員会による注意について

2012年6月22日  福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ(午後3時00分現在)

2012年6月22日 福島第二原子力発電所プラント状況等のお知らせ

2012年6月22日 福島第一原子力発電所の淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配管における漏水に関するサンプリング結果(PDF 12.9KB)

2012年6月22日 福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 97.2KB)

2012年6月22日 魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF 467KB)

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