亀井金融大臣会見 2010.2.12

記事公開日:2010.2.12取材地: テキスト動画
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■全編動画

亀井「おはよう。いま予算委員会やってるね、間をちょっと抜けてきてるもんだから、短く制限しちゃったんで、できれば……。

 今日の閣議では、特別、皆さん方にご報告するようなことはありませんから、皆さん方のほうから何かご質問でもあれば、忌憚のない質問を手短に」

岩上「フリーの岩上です。よろしくお願いします」

亀井「ああ、わかっとるわかっとる。あの、あれですね。推理作家だったけど今はもう、今度はフィクション作家になっちゃった。じゃなくて今度は、ドキュメンタリー作家か」

岩上「よろしくお願いいたします。

 大臣は、アメリカの国債を郵貯の資金でもって買うというようなことをお話しされたと。これは、短く新聞で伝えられたり致しました。これは、そのお考えとか目的とかいろいろあると思います。できれば、どういう狙いでこの発言をなさったのか、もう少し詳しくお話しいただければ」

亀井「これはね、今、郵貯のお金が国債で、日本国債は8割ぐらいのお金でやっているけれども、この運用について、もちろん、国債の大きな受け皿になって、国債が安定的に消化されていくことに大きな貢献をしていることは事実だけれども、あわせて何度も言っている産業、日本の産業全体、地域の生活に対して、もっと有用な形で使っていけば良いと思うし。その中では、例えば、アメリカの国債なんかにしても、アメリカが困っているから、アメリカ自身が国債を発行しているのですから。私は、前からオバマ大統領は助けてやれば良いと思っています。だから、そういう意味で、私は、アメリカ国債についても買うということがあって良いと思っています。だから、運用は非常に幅広くやれば良いと思います」

高橋「フリーの高橋清隆と申します」

 これに関してなのですけれども、何か、大臣のほうで、秘策をお持ちということはないのでしょうか」

亀井「なになに?」

高橋「何か秘策をお持ちということはないのでしょうか?」

亀井「何について?」

高橋「米国債を、郵貯資金で運用するということに関して……」

亀井「いやいや、そういうことじゃなくて、幅広い運用の一つとして、そういうこともあり得ると。何も米国債だけではなくて、やはり、広く利用していけば良いだろうと」

高橋「例えば、以前、大塚副大臣などは、『円建ての米国債を発行するように求めたらどうか』なんていうことのご発言をされていて……」

大塚「それは総選挙前ね」

高橋「はい」

亀井「これは、大塚副大臣にはね、俺なんかみたいな粗雑な頭ではないですからね(笑)。非常に緻密な頭で、もう泉のごとく知恵が湧いてきますから、また今後の運用についても、彼はいろいろな意見を出してくると思いますし、そういう意味では楽しみにしていますよ」

高橋「大臣にも劣らぬ秘策が……」

亀井「いや、俺にはないよ。もう、それはね、大塚副大臣のほうがそういう…、私はアバウトですからね。パーだからね。パーていったら国民がパーに思うかもしれないけれど」

大塚「すみません、遅くなって。

 この間、G7(七か国財務大臣・中央銀行総裁会議)に行って、参考になったのですけれども、あちらの記者会見とかは、ワン・クエスチョン・アンド・ワン・フォローイング・クエスチョンと言って、更問は1問までと、ビシッとやっているので、ぜひ、なるべく大勢の人が質問できるようにご協力ください」

亀井「まあまあ、そう言っても、あんまり堅苦しいことは……。酒を飲みながらやるみたいなわけにはいかないけれどもね(笑)」

大塚「大臣がこうおっしゃっているので、適度な範囲で」

田中「この間、大臣が、(日本)郵政の非正規職員、希望者は職員にするということで、私も、それは賛成なんですが……」

亀井「名前は?」

田中「あ、すみません、日本インターネット新聞社の田中龍作と申します。

 郵便局の非正規職員を職員にするって、私はずっと派遣の現場を取材してきて、それは賛成なのですが、一部に、『そうすると経営が破綻する』という、一応、常識的な異論も出ました。かつて、第1次石油ショックのとき終身雇用制があって、そのコスト高を吸収するために日本の生産性、技術力が高まって国際競争力が高まったのですね。そういう感じで、希望者全員を職員にすることにコスト高があっても、それを吸収することで、逆に、それを逆手にとって生産性を上げるとか、そういうドラスチックな転換というのは……」

亀井「いいことおっしゃいました。人間を人間として大事にして、それで駄目になる社会なら、駄目になっちゃうんですよ」

田中「それが小泉・竹中だったのですよ」

亀井「だから、そんな社会は駄目になったら良いと。だから、企業だって同じです。コストダウンのために、そういう非人間的な経営をやっていないと成り立たない会社があったら、私は、退場したら良いと思いますよ」

田中「社会全体が貧しくなったら、話になりませんからね」

亀井「だから、そうおっしゃるように、それが、いわゆる従来のあれに比べればコストアップということかもしらんけれども、人件費なんていうのはね、ある意味ではね、絶対的に力を入れなければいかんコストなんだよ。あるべきコストなんだよ。だから、そういう意味では、それで人件費が少々増えても、それは別な形で、今おっしゃったように業務をきちんと効率化を、いろいろ、別な形でしていくと、一生懸命働くとか、人件費が上がった以上にモラルが上がれば、その分だけ生産性が上がるということもあるわけでしょう。

 今の経済界、ちょっと今度は経団連の会長も代わったので、全体の雰囲気も変わっていくかもしらんけれども……、あ、まだ変わってないか(笑)。だけれども、やはり、人間を道具扱いして稼いでいくみたいな経営というのは駄目なのですよ。長続きしない」

田中「もう答えが出てます」

亀井「日本には日本なりのやり方があります。かつて、それで日本は世界一になっちゃったんだから、かつてね。だから、そういう意味で、もっと自信を持って日本的経営、これをやっていけば良いと思います。今言った、若干、経済界は目が覚めてきてるんじゃないの? 私は、個々のいろいろな経済界の方に会ってみてもね。やはり、ここは日本だと。日本であれば、やはりそうした日本人の、そういう伝統みたいなものを大事にしながらね、儲けていけば良いのだと。そういう感覚の方が、非常に今、増えているというか、声がでかくなってきたんじゃないの?」

田口「日本証券新聞社の田口と申します。

 来年度予算なのですけれども、経済対策につきまして、基本的な考え方をどのようにお持ちかお願いします」

亀井「今も、上(*本当は下の階? 記者クラブの記者会見)でもちょっと聞かれたんだけれどね、私は、『福祉経済』という考え方は非常に優れていると思うのですよ。かつて自公政権が取り組まなかった、そうしたことに力を入れていくということは大事だし、家庭とか個人の所得を豊かにしていくということ。もっと大きく言えば、200兆(円)を超える内部留保を大企業は持っているにもかかわらず、一般国民の懐はだんだんだんだん貧しくなってきているという現実があるわけですからね。そういう意味で、政府が直接懐を温かくするということも大事だと。子ども手当なんかはそういうことで、ちょっと発想は違うみたいだけどね、そういうことも大事だと思うけれども。しかし一方では、富の生産をしていくという力、経済力を強化していくということをやらなければ、下手をしたら『たこ足』になってくる危険性があるのですよ。これは、財源という面でもそうでしょう。

 やはり、そういう意味では、今後大事なことは、福祉経済をやりながら、一方では、日本といえば『ものづくり』なんだよ、「ものづくり」で生きてきたわけだから。介護の世界、医療の世界だけで付加価値を出すと言ったって、それだけで出していく…。それは、付加価値は出てきますよ。それも内需になっていくのですけれども、ある意味、(これらは)広い意味では『消費』の部分なのですよ。これは、富を消費していく部分なのですよ、みんなの福祉のためにね。それとは別に、やはり富自体を生産をしていくという機能を、やはり今後、成長戦略ということを今、考えているわけだけれども、その中で意識的にやっていかなければいけないと。鳩山総理にも菅(財務大臣)さんにもその点は、強く言っています。別に、矛盾する話ではないのですけれどもね」

田口「それはもう予算にもしっかり反映させていきたいという」

亀井「それはもう、(反映)したと思いますけれどもね。私も、予算編成の過程の中で、2次補正の中でも本年度(平成22年度)予算編成の中でも。もう、その中には、一つは地方がカラカラになっているから地方の元気をつけていくということを含めて、また、『エコ住宅』なんていうのは、こんなことを言ってはおかしいけれども、これは私が言ったんだよ、こんなこと言ったらおかしいけどね。『そういうものをやって、やはりそうした生産活動を含めて、そうした面での刺激というか、やっていかないといかん』ということを言っているし、これは鳩山総理もな、菅(財務大臣)さんも、別に否定しているわけではない。だから、世間のとり方が、その辺りの姿が余り見えないというとり方をしているけれども、実際は違うんで。

 今度、仙谷はね、国家戦略専任大臣になるわけだけども、彼自身だって、そういう点はちゃんと考えた戦略を作っていくと思うんですよ。稼がないと使えないんだよ、簡単に言うと。パイの分配だけではやっていけないと。パイを作っていくという努力をやはり、せないかんということはね、別に怠っているわけでもないし、そういうことから目を逸らしているわけでもないんだけども、今までの自公政権がやらなかった点を強くこちらが意識して、この政権が、力を入れているから、その面ばかりが目立っちゃってるからね、若干の誤解が起きているのかもしれないと」

中澤「不動産経済研究所(不動産経済ファンドレビュー)の中澤といいます」

 最近、ギリシャの国債のリスクが注目されていて、どうしても日本もこういうことになっていて、格付会社がだんだんと動きを始めたというか、「国債の格付けを下げるのではないか」というようなことを言っているところもあるのですが、格付会社がこういった国債のリスクを決めてしまうこと自体、良くも悪くもそうなってしまっている事態を、どうお考えになるか」

亀井「これはもう、格付会社が、今は、何か料理屋の格付けまで決めてね、それで店の売上げに影響を与えているみたいだしさあ、フランス料理の専門家が日本料理の格付まで決めてくれているようだけどもね(笑)。

 だから、そうした国債の格付に対して、それはこちらのほうで、『それは実態に合っていないよ』ということを注意喚起することももちろん大事かもしらんけども、もっと私は、格付をやる以上は責任を持ってもらいたいと思うね。そのことがやはり、及ぼす影響について、それを勝手にね、格付を決めて、それからいろいろな影響が出たって、尻ぬぐいするわけではないでしょう、別にね。そういうあり方というのは、大変私は問題だと思うし、日本国債については、ご承知のように、もう90%国内で消化している話でしょう。外国で消化している話じゃないんだから、外国のそういう格付会社がどうこうしたからといってね。それをまあ、日本人というのは、外国に影響されてしまいますからね。あほみたいのが多いんだよ、ほんとに(笑)。今の国民はアホが多いんだよ、ホントに。ホントにそうだよ。だから……。「全部だ」とは言ってなよ。皆さん方はアホじゃないうちなんだろうけどね、新聞記者だって、アホがほら、あんなにほらね、相当…。そうなっているのですから(笑)。

 だから、そういう心配もあるけれども、しかし、私は、日本の国債については、別に、今、この長期金利がそれ自体で上がっていくというような状況にはないと思いますよ」

畠山「フリーランスの畠山と申します。

 会見のオープン化を進めている亀井大臣に、ぜひお伺いしたいのですけれども、今日の会見というのは、国会から金融庁のほうに戻って(こられて)開かれているわけですけれども、時間的に国会内で開いたほうが効率的な場合というのもあると思うのですが、現在、国会内に入るには記章というのが必要で、記章を申請するには、国会記者会という記者クラブを通さなければいけないのですけれども、雑誌記者の場合は、国会記者会に申請する前に、雑誌協会から推薦をもらわなければいけないということで、院内で(会見を)開くとなると、ここにいらっしゃる方の大部分が参加できないと思うのですが、院内に入れる資格を国会記者会が決めている現状について、大臣はどのように……」

亀井「だから、私は、もっとそこらはオープンにすれば良いと思いますよ。あなた方は、少々人相が悪くたってさ(笑)。なあ。あなた、ひげ面だって良いじゃないのねえ(笑)。それは、あそこの中は国会傍聴だって、わりと簡単な手続で傍聴できるのでしょう?」

畠山「傍聴はできるのですけれども、例えば、今日なのですけれども、原口総務大臣が院内の参議院食堂で会見を開くということで、行けるかなと思って行ってみたのですけれども、「食堂には入れません」と」

亀井「ああ、人相が悪いから(笑)」

??「僕も一緒に行ったのですけれども、私も駄目でした」

亀井「あなたも悪いから(笑)。これは冗談なんでね。だけれども、もうちょっとオープンにしたら良いと思いますよ」

大塚「それは初めて知ったのですけれども、僕は、雑誌協会と二段階になっているというのは。雑誌協会の推薦がないと駄目なのですか」

畠山「雑誌協会から国会記者会に、こういう人物に記章を申請……」

大塚「雑誌協会が推薦をするハードルは低いわけですか」

??「それは高いです」

岩上「雑誌協会はですね、日本における出版の雑誌のすべてをカバーしていないのです。ごく一部なんです」

??「大体1割ぐらいです」

岩上「それに必ずしも入っていない出版社で、きちんとした雑誌を出しているところもいっぱいあるのです」

大塚「ということは、(雑誌)協会に入っていない人が(国会内に)入ろうと思うと、直接、国会記者会に申告するわけですか」

岩上「そうですね。でも、実際には、それはもう全く無理な話で」

亀井「俺はな、『極端だ』と言うかもしれないけれども、本当は、それは国会の警備の問題がありますからね。それは誰でもポッと(入れると)いうわけにはいかないかんけどもね、それは今、傍聴だって、小学生から何から全部あれしているでしょう、手続をとればあれ(傍聴可)だし。一々、身元調査して入れているわけではないので。それは当たり前ですよ、主権者なんだから。私は、マスコミの方だって、堂々と中に入れるようにしたほうが良いと思いますよ。

 また、記者会見だって、私は、何もここ(大臣室)だったら、あなた方、記者だと言っている人たちに限定しているわけじゃない。誰でもいいんだよ。そこらのあんた、渋谷でブラブラしてさ、シンナー吸って徹夜しているような若者でも構わないんだよ(笑)。誰だって来たっていいんだよ(笑)。警備上の問題でチェックされることは別としてね。

 そういう、選択してね、政治家がね、あるいは行政の長が話をするというのは間違いだと。だって、政治家は街頭演説だってしているじゃない。やっているわけでしょう。だから、大臣だろうが何だろうが記者会見でさ、誰が相手だろうが、不特定多数だって構わないのですよ」

岩上「大臣が院内で会見を行うときに、我々が入れるようにしていただくということは何かできないのでしょうか」

亀井「そこまで俺たちに頼らない、あなたたち、自分たちで努力してやりなさいよ、そんなこと、そうでしょ? 手続をとりゃできるのですから。院内に入る手続は誰でもとれるんだよ。手続をなくすわけにはいかないからな。(手続を)とった後よ、食堂でこちら(会見)をやる場合に、「記者会見の場にあなたたちが入ってくるな」なんて、やりっこないんだから、そうでしょ?」

畠山「食堂にすら入れない状況で……」

亀井「何で?」

畠山「本館のほうには入れない」と……」

亀井「そんなことはない、だって、私の支持者なんか、あそこでご飯を食べていますよ」

畠山「それは、「大臣に面会に行く」という大義名分がある……」

亀井「俺と、だって、俺と記者会見をするという、面会する(という大義名分がある)わけではないですか」

大塚「だから、今、大臣がおっしゃったのは、そういうことで我々ができることはもちろんやるけれども、全体の話は、ジャーナリズムの世界にいらっしゃる皆さんご自身の中でも、侃侃諤諤(かんかんがくがく)、ぜひ議論していただいて。だって、国民の皆さんは記者クラブ自体が、いわばカルテル組織だということをよく意識していない、分かっていらっしゃらないので、そのことをご理解いただくためにも、カルテルの外にいる皆さんもしっかりやってくださいというのが今のエールですから」

亀井「わかった、これでいこう。

 それは誰でも、今は、やはり国会の中に入るにはいろいろな手続が要るんだよ、許可がね。それだけ持っているのであれば、小学生と同じように、あなた方が許可をとればよ、入ってきたらさ、院内でね、私が会見する場合に、「あなた方が入ってくることは結構だ」と私は言いますよ。誰かから言われたら、「いや、大臣が結構だと言っているのだ」と言えば、食堂だろうが何だろうが入ってこれるわけだから。そんなことはノーなんて、私は言わせませんから。だから、そこまでの手続とかあれは、皆さん方でぜひ、やんなさいよ。

 閉鎖的だね、しかしねえ。マスコミの世界では」

大塚「多分、一般見学のルートで入ってくると、行けるところが決まっているので、たぶん、それだと大臣が食堂でやるときに入ってこれないと。だから、ちょっとハードルはいろいろあるので、我々も考えますけれども、皆さんもそういうことを、せっかく使命を持っていらっしゃるわけですから、訴えていただいて」

岩上「第2会見を院内で開くということを、これは大臣が主催ですから、大臣が決めていただければ、我々のほうは入っていくときに、突破するためには……」

亀井「ただこれも、臨機応変にやってんだよ。今日なんかも、「(質疑と質疑の)間だから院内で(会見を)やろうか」と言ったら、そうやったら、あなた方が入ってこれないでしょう。だから、こちらに帰ってきて、わずかな時間でもここでやろうという処置をとったので。いろいろな国会の都合でさあ、院内でやらにゃいかん場合と、ここでやる(場合と)、そのときにならないと分からないんだよ」

大塚「あとね、いいですか、一緒に。皆さん、興味があるみたいだから。

 だから、院内でね、これがまず各役所に、今の、この第2記者会見が広がっていく以前に、「院内まで」というふうに思い始めると、院内は、議会事務局が制御しているので、つまり、調整するのに、今は、金融庁と記者クラブの間だけで、二者で調整できているけれども、ここに今度、議会事務局というのが入ってくると、調整が更に複雑化するわけですよ。

 だから、いきなりそこまで考えずとも、まずは各省庁にこれが広がっていくことが第一歩だなと思いますが、ただ、院内の問題は私もよく分かったので、またちょっと考えます」

 亀井「それは、議会事務局にあなたたちが交渉して、「ふざけるな」と言えば(笑)。やればいいんだよぉ、何もそれ。そんなこと遠慮してやらなかったら、取材なんかできるわけねえだろう?」

大塚「はい、次いきましょう(笑)。はい、奥の方」

園田「保険毎日新聞の園田です。

 郵政の関係で、生保業界とかのヒアリングの内容というのは、どういう形、どういうことが話し合われましたか」

亀井「今まで文書でもいただいているけれども、イコール・フィッティング(同等の条件)というか、「やはり政府の保証的なものも背景にしてやられる場合というのは、やはり自分たちの圧迫になる場合もあるので、その辺りをちゃんと配慮してください」ということですね」

島田「マガジンX(エックス)の島田と申します。

 先ほど、日本の生産性の話になりましたけれども、企業トップのトヨタは、今、世界中でいろいろと問題が波及していますけれども、その件に関して、大臣のご感想を」

亀井「これは、トヨタもトップランナーとして一生懸命やっているのですし、優秀な車を生産して、世界の信頼を受けながら売っていることは間違いないので。ただ、その中で、そういう問題が起きたことに対して、一応、トヨタは迅速に誠意をもって対応しているんじゃないですか。だから、そのことが、早く、ちゃんと世界に理解をされていくということが必要ですね。とにかく、もう品質というのは生命ですから、トヨタもそういう面で一生懸命、こういう事態を踏まえて頑張ると思います」

大塚「今日は、よろしいですか? あと何人かしら? じゃあ、あとお二人」

亀井「まだいい? 大丈夫?」

職員「大丈夫です」

大塚「初めてのかた、どうぞ」

鈴木「週刊ダイヤモンドの鈴木と申します」

亀井「しゅ?」

鈴木「ダイヤモンドです」

亀井「ああ、ダイヤモンドね」

鈴木「亀井大臣はかねてから、ゆうちょ銀行のほうで、『2、3人しかいない局に、銀行と同じように金融検査をやるのはちょっと無理があるのではないか』というお話だったのですけれども、それでも、やはりお金を扱っているというのは全く同じだと思うのですが、お金を扱っている業務の質を担保していくのに、金融検査以外の何か別のものというようなお考えはあるでしょうか」

亀井「これは、今、農協が、普通のメガバンクとか、そこらの普通の金融機関とは別な検査・監督のあり方でやっているでしょう。今ね、やはりこの、そうした一般の金融機関と同じようなあれを求めてやっているのは、非常に非現実的な面があることはもう明らかなので、これについては、やはりグローバルサービスと言うか、そういう一般的なサービスを山の中から海の中から小さな郵便局まで担ってもらうということについては、やはりそれなりの実態に合った形での業務のあり方、検査・監督のあり方というのを考えなければいけないと思うので、これを、今、一生懸命考えている最中なのですけれども。

 あわせて、やはりそうしたゆうちょ(銀行)だけではなくて、信用金庫や信用組合、第二地銀、そうした金融機関についても、ちっちゃいところについて、金融庁の一般的な検査・監督のあり方というのが良いのかどうか、というのを…、これは、一つのチャンスなのですよ。郵政の問題を考えるときにチャンスなので、この度、3月に郵便局に対するあり方を検討することにあわせて、そういう他の金融機関の検査・監督のあり方についても、今、検討するように、金融庁内部では検討を始めていますので、できることならそことあわせて、この実態に合った、しかし一方では、不祥事が起きたり、いろいろな問題が起きては困るわけですから、その後の健全な金融機関をきちんと維持させてもらうという観点からの検査と。しかし、実態との関係をね、やはりもう一度、ちょっと見直さなければいけないと思って、今、金融庁として内部的に作業をやっているところですが」

鈴木「ダブルスタンダードができるか……」

亀井「これは、今の問題は下(記者クラブ)の記者会見で出ていないから、私はそのことは初めて言ったのですけれどもね」

大塚「じゃ、最後ね。先ほど、手をあげていただいた方でおしまいにします」

田中「日本インターネット新聞社の田中と申します。

 私も、かつて、東京地検ではないのですけれども、よその地検を担当したことがあるんですが……」

亀井「担当って、あんたが調べられたの? 違うの?」

田中「(笑)マスコミとして、ジャーナリストとして取材していたことがあるのですが、検察は明らかにこれをリークするんですよ。するんです。それで、そのざまが今回の騒動だったのですけどね。

 検察の記者会見をオープンにすれば、どこがリークでどこがリークではないのかが分かるのですよ。インターネットメディアなんて、当局のリークを書いたら読者を失ってしまいますから。ほかのフリーの方も一緒だと思うのです。そこをやればはっきりなるんだけれども、千葉法務大臣が「私の指導できる立場ではない」と言って、(検察に)言おうとさえしないのですよ。この間、あるネットメディアの記者が尋ねたのですけれども、「どうして大臣は地検の記者会見をオープンするように指導できないのか」と言ったら、「私が指導できる立場ではない」なんて言ったのです。大臣は、そこら辺はどう思いますか」

亀井「私も、同僚の大臣を指導するほど偉くはないです(笑)ねえ(笑)」

大塚「はい、じゃあ今日はこれで終わりにさせていただきます。ありがとうございました」

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