亀井金融大臣会見 2010.4.9
■全編動画
秘書官「大臣入りまーす」
記者「おはようございます。」
亀井大臣「あ、すいません。あと委員会があったもんだからね。遅くなっちゃいました。何だこれ、今日こんなもんくっ付いてるなあ」
記者「(笑)」
岩上記者「あ、これ、マイクです、マイクです。すいません。うちのマイクです。マイクです。音を拾っております。音拾ってます。すいません(笑)」
記者「(笑)」
亀井「今日は、北朝鮮への経済制裁を1年延長するというあれが、閣議でありました。あとはもう何もないので、皆さんのほうから何かご質問があれば」
岩上「フリーの岩上です。宜しくお願いいたします。先日、平沼さん、与謝野さんが、新党を作るということで合流するということを発表され、与謝野さんが自民党を離党されました。さらに続いて、杉並区長の山田さん、それから横浜市長だった中田さんが(日本)志民会議という新党を作る動き、非常にいろいろなところでですね、新党(結成)が活発化しています。さらに、それに加えてですね、大連立があり得るのではないかとか、読売のナベツネさんがいろいろ糸を引いているのではないかと、いろんな思惑、いろいろな憶測が語られておりますが、この動き、参院選を前にしてですね、どんな政局になっていくのか、ずばり亀井先生にお聞きしたいんですが」
亀井「これはー、あなた、うらかみさんって言ったっけ」
岩上「岩上です(笑)」
亀井「ごめんね。」
岩上「はい(笑)」
亀井「名前を覚えられなくて」
岩上「はい(笑)」
亀井「あなたの推理作家的能力で推理したらいいんでないか(笑)」
岩上「いやー(笑)」
亀井「だけどね、結局、不安定な状況で起きてくる現象だと思いますよ」
岩上「うん、うん」
亀井「これは、一つは、やはり政治が不安定だということもあるし、国民がね、心情が非常に不安定になっていますね。そういうことから起きてきている現象だと思いますが。まあ、あれじゃないの、新党というのは、理念とか政策、これで集まって結党するというのがね、これがあるべき姿ですから。それぞれの党で、それがあるのかないのか、ま、いろいろ皆さん方も書いておられるけれどもね」
竹川「フリーの竹川と申します。よろしくお願いします。えーと、大臣以前から」
亀井「フリーって、何やってんのあんた?」
竹川「あ、はい?」
亀井「どんなとこ?どこに書いてんの?どんなところに書いてんの?」
竹川「いや、ま、いろいろ、うふふふ(笑)、うふふふ(笑)」
記者「(笑)」
竹川「えーっとですね、あの以前から、民間の金融機関は中小企業への融資をあまりしないとか、産業育成に役立っていないというようなことをご指摘されているんですけれども、一方で、郵政にお金が集まっても、郵政は大臣も認めていらっしゃるように、融資とか運用のノウハウがないということであれば、逆に郵政に資金が集まって運用とか融資が出来ないのであれば、中小企業とかの融資とか産業育成とかに、むしろ支障があるんじゃないかというような意見があるんですけれども、それについてはどのように思われますか」
亀井「うん、まあね、よくそういうことを言われるんだけども、私は、今の金融機関が先ずね、いわゆる自分たちの存在意義、社会的責任というのを感じながらね、私は仕事をやってもらいたいと思いますね。そういう、ちゃんとした金融機関もたくさんありますよ。ありますが、今のところ残念ながら、そうじゃはない金融機関……。本来がね、これね、生産者と消費者があればいい話なんだ。ねえ、人間の社会。だけど、社会が複雑になってきた場合にね、その中間に信用だとか、融資とか、そういうことがなければならない。それが絶対不可欠なものとして金融が動くでしょ。ところが、残念ながら、それが自己目的化しちゃってね、自分たちの利益追求ということだけに走り出す、そういう危険性を常にはらんでるんですね。ま、アメリカがそういう状況になって、オバマ大統領が今、その是正に躍起になっているわけでね。だから、日本の金融機関も残念ながら過去見てるとね、そういう傾向が非常に強かったですね。バブル時代だけじゃなくて。今もご承知のように、預貸率なんか見たってね、非常に落ちてますね。これは金融機関だけの責任じゃありませんよ。そういう実需がないために、金融機関がそういう産業界に資金提供が出来ないということもあるけれども、一方では、やっぱしね、金融機関自体が安易な利潤追求、それに陥っているという面もありますよね。産業界に資金を、中小企業・零細企業だけじゃなくて、資金提供して利潤をあげていく、そういう企業を育てようという、逆に言うとね。そういうことを含めての力が非常に弱くなってきているのも、私は事実だと思うんですよね。そして、日銀からさ、安く資金供給を受けて、それ外国行ってるんだよね。そんなことをやって、いつまで経ったってね、デフレギャップから脱することはできませんよね。そういう意味では、金融機関だけの努力では出来ないけれども、しかし金融機関自体が、日本経済に対する責任、地域社会からの責任みたいなものを感じながら、やはり経営してもらうということが、私はやはり大事だと思いますね。それを、今度、ゆうちょの限度額を上げて、ゆうちょの商売のやり方が楽になったということで、これは大変だ、大変だと。商売なんか、敵方じゃないんだけれどね。ある意味で競争相手の条件がちょっと良くなったということだけで、妙な恐怖感が働くというのは、やっぱ間違いなんでね。それは、いろんな仕事をしていたらさ、商店だったって何だってそうですよね。一般の会社だってそう、常に競争相手が存在するわけですよね。だから、そういう新しい競争相手が出てくる場合もあります。だけど、それを乗り越えていくという、そういうものがないと……。競争相手が弱くなってくれれば良いと、手足を縛ってもらえれば自分たちが楽だみたいな感覚から、今度の限度額の問題なんかをね、私はとらえるのは間違いだと思いますよ。全部がそうだと言っているんじゃないんですよ。やはり自分たちが山の中、島の中まで支店を作る努力をされない。これは経営の効率といったらおかしい面からね、そういうユニバーサル的なサービスを自分たちはやらないで……。それじゃあ困るんですよ、そういうところに住んでいる方は。(そういう方たち)の生活を考えて、政府がそこまで金融機関にやってもらうという責任を負わせた場合、一般の金融機関は預金額が青天井でしょう。その場合、ゆうちょについては、ま、2,000万まで、せめてね、1,000万上げていくという処置をとったからといってね……。だけど一方、郵政はユニバーサルサービスをやっていくという義務が課せられるのですね。2,000万に上がったから、預金が1,000万から2,000万にフッとあがるというもんじゃないし。そういう意味でね、私はこうした状況についてね、やはり金融関係機関も自分たちの社会的な役割、それをやはり果たしていくという姿勢を、私はもっと、もっと、持ってもらいたい。もっと言うとね、私みたいな金融の門外漢ですよ、ある面では。こんな乱暴な男ね、就任したとたんに、ぶん殴られておるけれども、逆に(笑)。乱暴な私が逆にぶん殴られてんだ。マスコミから、あなたたちからも、こうやってね、全部じゃないでけどね(笑)。なぜなったかというとね、今の金融は残念ながらね、あるべき状況と残念ながらかけ離れてきちゃった、日本の場合、アメリカほどじゃないけどね。それをやはり直したいというのがこの新政権の一つの目的で、私みたいな乱暴者が就いたということもあるんですね。だからそういう意味で、ぜひ私は、民間の金融機関もね、もっとね、そういう意味で、自分たちの競争条件がちょっと相対的に悪くなったというそういう悲観的な感じばっか持たずに、積極的に私は頑張ってもらいたい。だから言っているでしょう、中小の金融機関が、信用力においてね、ゆうちょ銀行と劣るという、固定的競争力が弱いと言うなら、1,000万の限度額をね、ペイオフのね、上げる処置もとりましょうかということを言ったんだよね。だから、また、ちゃんとした融資活動をやって、融資をやっていってね、資金繰りが悪くなってきたような場合には、資本注入というようなことも金融庁はいたしましょうかと。そういう面では、非常にね、金融庁としても、そういう中小・零細の金融機関をきっちりと……。小泉・竹中のようにね、潰してしまうというんじゃなくて、それ辺りも、政府として重要な役割を果たしてくれているわけだから、お助けもいたしましょうと。そういう措置もとるわけですから、そういう意味ではね、私は本当に頑張ってもらいたいと思います」
竹川「中小企業への資金が回らなくなるんじゃないかとか、産業育成にむしろマイナスなんじゃないか、という意見に対しては、否定的に……」
亀井「だから、それはね、そういうことを言い出したらね……。じゃあね、ゆうちょの限度額を1,000万でやってたら、地域の金融機関がそういう融資その他をね、どんどんやるんですか、という問題がありますよね。現に、それをやっていないという面があるじゃないですかという問題についての反省がないと、私はいかんと思いますよ。それを、限度額を上げたら、金が自分たちへ集まりにくくなるから、融資の財源が少なくなるなんて、そういうようなことを言ってる。だから、金融庁としてはね、金融検査マニュアルも変えて、返済猶予したってそれを不良債権という区分に入れていくようなこともしない、ということもやりながら、中小の金融機関が、地域の中小企業に対して、ちゃんとしたコンサルタント的な立場から面倒を見るように、金融庁の検査をやる。変えちゃったんだから。トータルで我々はやっているわけだから、一部だけをもってね、自分たちは大変だー、と言われるのもね、ちょっとという感じがしますね。いいっすか……。ちょっと長々としゃべりました」
園田「保険毎日(新聞)の園田と申します」
亀井「はい」
園田「来週、共済の新法の素案が出るという情報を得たのですけれども、その柱みたいなものをどういうふうに考えていらっしゃるか。というのも、消費者保護をどういうふうに担保するのかという観点から教えてください」
亀井「これはね、残念ながらね、この間の法律の改正で、ほんとにこの、特に中小の共済をやって、お互いに助け合ってやってる方々が事業継続が出来ない状況にね、今、追い込まれてきちゃってますから。そういうところの、お互い助け合いの共済が継続して事業が出来るように、ちゃんと法律上、ちゃんとやっていくと。それでまあ、共済の中には、加入者、契約者の利益というのが大丈夫かなというね、そういう経営というか、それをやっているところがあることも事実なんです。かつて、オレンジ共済みたいなことがありましたけれどね。そういうことが起きないで、規模が小さいところもちゃんとやっていけるような……。あなたたち(大塚副大臣、田村大臣政務官)がやってくれてんの?」
田村「はい、あと副大臣と」
亀井「大体、最終段階くらいで、まだちょっとね、法律そのものを私も見ていないんだけどね、そういう方向で法律を作ってくれ、ということで……。まあ、俺はあほじゃけどさ、大塚君(副大臣)と彼(田村大臣政務官)が、私の意を体して、今やってくれておりますから。土台は4月中に出来るの?」
田村「法案自体ですか?4月中……。なんとか1日も早く、ということで作業しています」
亀井「これは、急いでやらなんとね、潰れてくるところ出てくるのですよ。急いでやります」
高橋「フリーライターの高橋清隆と申します。最近、大臣がテレビ出演される機会が多く感じます。番組に出演されると、司会者を含め、ゲスト、コメンテーター全員に罵られて気の毒に思っています」
一同「(笑)」
亀井「 全然(笑)」
一同「(笑)」
高橋「民業圧迫だとか、小泉・竹中憎しでやっているのだとか、選挙のことを考えてパフォーマンスをしているのだみたいなことばかり言われて、非常に見ているのが辛いんですが……」
亀井「ありがとうございます(笑)」
一同「(笑)」
高橋「大臣はどのような心境でおられるのでしょうか」
亀井「まあねえ、肩叩いてねえ、もらっている感じでね、肩叩き。疲れている時に肩を叩いてもらうと疲れがとれるでしょう。その程度にしか感じていません(笑)」
一同「(笑)」
高橋「 国民新党の支持率のことを持ち出される議員などがいるんですけれども、インターネット上では、国民新党は非常に真っ当なことを言っているのに、亀井さんかわいそう、とかいう意見も物凄く多いんですね」
一同「(笑)」
亀井「ありがたいですね」
高橋「 そういう数字に表れない亀井ファンに一言メッセージをお願いします」
亀井「そういうねえ、国民新党のね、必死の戦いに理解していただいてね、応援していただいて、本当に……。湊川(の戦い)へ出陣するわけだから。足利10万の大軍を迎え撃った(楠木)正成、負けちゃったけどあの時。我々負けませんよ」
一同「(笑)」
亀井「支持率なんか気にしない」
一同「(笑)」
亀井「支持率なんていうのはいい加減だからねえ。新聞社のやっている調査なんて本当いい加減。世論調査だってそうですよ。(ゆうちょ、かんぽの)限度額を上げたことについて、賛成が二十何%で、反対が五十何%。設問見たらさあ、郵政見直しがいかに悪いことかと書いて、ところで限度額はいいですかねと言ったら、もう誘導してしちゃってる設問まで、ご丁寧に、恥ずかしげもなくね、やって……」
一同「(笑)」
亀井「そんな数字なんかね、こんなものは、もうね、参考にする必要もありません。といって私はね、民意というかね、国民の方々が考えておられることを軽視するということじゃありませんよ。よく、国民は愚(ぐ)にして賢だということが言われますけれどね。結局はね、愚どころじゃなくて、私は、長い目で見るとね、やはり国民というかね、私はねえ、きっちりと物事を見て判断をされる場合が多いと思います。ただ、瞬間的にはね、瞬間的には非常に間違った判断をされる。だって、4年半前あったよね。私なんか抵抗勢力だってね、アパッチみたいな扱いを受けちゃってさ、ホリエモンという騎兵隊まで送られてやられちゃった。当時はそうですよ。国民の80%以上がね、そういうことでいっちゃったわけでしょう。ところが2年も経たんうちにね、参議院選挙で、衆議院選挙でね、逆の結論を出された、国民がね。やっぱり、それで間違った判断をした、ということでまた今度ね、それを修正される。ま、今年の夏はどうなるか知らんけれどもね、民主党大丈夫かい?(笑)」
一同「(笑)」
田村「頑張ります」
亀井「だからね、私は、やはりね、あまりにも間違った政治がずーっと続くとね、途中までやっていても最後はノーと。革命がそうでしょう、ね。やはり、間違った政治のもとで、この王様が良いな、この政府は良いなと思っていた人も、それが間違っている状況が続いてくるとね、それに対して反抗するでしょう。革命を起こすでしょう。そういう意味ではね、やはり私は、衆は賢だと思いますけど、短期的に見ると違う。国民新党は短期的な支持率がゼロになったって、なんとも、へっちゃら。本当へっちゃら。なんともない」
高橋「安心しました。ありがとうございます」
亀井「ありがとう」
田村「そろそろ、予定の時間が来ていますけれども」
亀井「まあいいや、もう一度、せっかく集まってもらったんだから」
大川「私、初参加なんで、全体的にいいいですか」
亀井「はい、どうぞ、どうぞ、どうぞ」
大川「大川興業の大川でございます。あ、すいません、あの、はい」
一同「(笑)」
亀井「お名前、何?」
大川「大川興業の大川と申します」
亀井「あー、そうか」
一同「(笑)」
大川「ごぶさたしております」
亀井「前に、あのテレビ何かに出たことあるな」
大川「あ、もう、その際は、対談までしていただいてありがとうございました」
亀井「だいぶ、あんたんとこ、俺の事悪口を言ってたけど、良かったよ」
大川「え、俺一言も言っていないですけど、勘違いされていると思いますよ」
亀井「いやいや、そうか(笑)。ごめん、ごめん」
一同「(笑)」
大川「イラクへ行ってからですね、イスラム社会と大変仲良くさせていただいていて、そちらにも記事を送ったり、アメリカでも連載を今してるんですけれども。僕は、限度額を上げるんであればですね、やっぱり、どこに今後世界最大の金融機関ですから、融資していくとか、国債を買うというだけではなく。やっぱりですね、グラミン銀行であったり、ブラック(BRAC)であったりとか、日本がなかなかODA(政府開発援助)で出来ないところに融資していただいて、本当の地域の農村、本当の遠いところの農村を育てる、日本の金融機関が。僕は、やっぱり、それと同時に、置き薬のシステムはすっごい素晴らしいと思っているんですよ。今でも日本の離島の離島まで行っています。過疎の医療をすっごい応援しています。なので、このシステムはモンゴルでも採用されています。で、お金も97%戻るということが発覚しました。ですので、イスラム社会の部族社会でも置き薬であり、この金融決済のシステム、郵便局ですね、これは、世界に僕は通用するのではないかなと。そういう大きな国家戦略を持った上で、限度額を2,000万に上げましょうと。で、日本の金融機関、地域の金融機関も助けましょう。なおかつ、世界の貧しい国の人たちを助けるっていうことを、大臣自らお考えなのでしょうか。僕は、まだ国債を買っているイメージがすっごい強くて」
亀井「あー、さすがね、大川興業だね(笑)」
一同「(笑)」
大川「ちょっと待ってください。そんな返しですか(笑)」
亀井「俺を客員メンバーにしてくれよ(笑)」
大川「え、何ですかそれは?」
一同「(笑)」
亀井「いや、そのとおりなの。あのね、よくねえ、今日も委員会であったんだけどね、ゆうちょがね、国債の受皿になっているのがけしからんとかいう……。本来ね、ある面ではね、あんたは分かっていると思うんだけど、逆なんですよ。これはね、ゆうちょがあるから国債を発行しているわけじゃあないんだよ。そうでしょ。本来、国債なんかは出さないのが一番良いわけだよ」
大川「本当にそう思います。はい」
亀井「そうでしょう。税金が上がらんからさ、国債を発行しているのでしょう。それを買う人がいなかったら大変なことになるわけだ。例えば、三菱東京とか三井住友とか、そういうところがホイホイ全部買えばいいけどもね、それがちゃんと消化出来ない場合にはね、金利が上がっちゃうんだよね。そういう面では、今、130、140兆買っていますけれどもね、ゆうちょが、国民の方がずっと貯金したその金が、安定的に、国として必要な……、ね、仕方なしに出しているわけだから。その国債を引き受けてるということはね、これやっぱしね、大変ありがたいことなんだよ。そうでしょ、もし、そういう引き受けるところがなかったら大変な話になる。アメリカなんてそうでしょう。日本が買ってる、200兆買ってるでしょ。中国が100兆くらい買っているでしょ。だから、日本の場合は、国内で国が金が無くて困っている時に、借銭するのを、借銭引受けを大口でゆうちょが引き受けているということで、借銭を引き受けているのがなかなかけしからんというのは、本末転倒なんだよね。本当は、だから、国債発行しなければ一番いい。だけどそれは、経済効率、税収が上がんなきゃ、しょうがないんだよね。だから、おっしゃる様に。後ね、今、8割ぐらいですよ、大体、国債買ってるのは。だからね、そういう状況じゃなくて、まず、国債をあんまり発行しなくてもいいような日本にしていくことが大事だけども。だけど、今度、ゆうちょが預金量が増えるかどうか分からんけども、その中のね、地域社会、あなたがおっしゃる通りね、いろいろなところにね……」
大川「地産地銀だと思うんですよ」
亀井「そうそう、そういうところにやはり金を回していく。あるいは、今度は世界的だっていいと思うのですよ。世界的にね、やはり、国がODAなんかでね、いろいろ援助したりしてますでしょ。だから、そういうものとはまた別に、おっしゃるようにね、そういうものに金が流れていくというようなことも考えていく。ただ、ここでね、齋藤社長と今言っているのはね、運用をするノウハウ、これがないわけよ。だからね、こんなねえ、ノウハウというのをすぐ身につけるわけにいかんでしょう。といって、三菱東京や三井住友から引き抜いて、というわけにもいかんでしょう。だから、これをどうやってね、そういう力をつけて……」
大川「だからこそ、世界最大のNGOのブラック銀行のマイクロクレジットのノウハウと合体しつつ世界に貢献していく、ということを早くからやられたほうが、僕は……」
亀井「だから、おっしゃるように、世界の知恵も借りたらいい。いろいろな意味で借りてね。今までの狭い考えで、島国根性でやることないんです。そうやって、貯金されたね、そういう大事な金を、やはり、地域のためにも、日本のためにも、世界のためにも、国債だけじゃなくてね。そりゃあね、あなたねえ、総裁?」
大川「総裁です」
亀井「お、偉いんだなあ」
一同「(笑)」
大川「民意で選ばれておりますんで」
一同「(笑)」
亀井「(笑)あのね、また、そういうことで、知恵頂戴よ」
大川「あ、知恵頂戴、わかりました……」
亀井「どういうところに使っていく、こんなんねえ、学者の専門じゃないんですよ」
大川「現場行かれないとわからないと思います」
亀井「そう、そう、だからねえ……」
大川「どういうところにお金が使われているのか、っていうのは……」
亀井「これはねえ、財務省や金融庁の役人やさあ、郵政の連中がねえ、外連でこう考えてね、これがいい考えが出るという保証はないの。あなたのように幅広い活躍しとる人がさ、体で感じていることでね、こうやったらいいんじゃないか、ああやったらいいんじゃないかと、ね。それやっぱしね、ぜひお願いします。今度ねえ、齋藤に言っとくから、社長に」
大川「あ、ぜひお願いします。ぜひ、ぜひ、すいません、メッセンジャーにしまして、申し訳ございません」
亀井「(秘書官に)おい、ちょっと、ちょっと齋藤にちょっと電話をしろ」
大川「えっ、電話ですか!、今」
亀井「俺、紹介しとくから」
大川「紹介しますか、こんな記者会見なんですか!、みなさん」
亀井「(笑)、何でもいいんだよ(笑)」
大川「何でもいいんですか!」
田中「いやあ、あの齋藤社長と総裁の対談の時にインターネットで中継させてください」
大川「今、お話すればいいですよね」
亀井「あんた、言ってやってよ」
大川「あ、わかりました。言います」
亀井「でっかい縁で伝わってるから、言ったことないけど、大親友」
岩上「大丈夫ですか?こんなんで(笑)」
大川「大変なことになってきましたね」
亀井「いや、だけどね。こりゃ、ほんとに大事なことなんだ。あのさ、役人とかマスコミとか、あいつら何にも知らん奴がね、ワーワーやっていることだけに耳を傾けて、影響を受けてやったらいいことにならない」
秘書官「(電話)もしもし、齋藤社長ですか、金融大臣の亀井静香に代わります」
亀井「(電話)あのねえ社長、いい人紹介してあげる。あのね、大川興業ってあるでしょ、大川興業。あのテレビなんかで知ってるでしょ、テレビなんかで。俺も昔、ちょっとねえ、番組出て会ったことがあるんだけどね。それが、うちのね、記者会見で今来て、来られてね。郵政の金の運用のことについて、本当に色んないい考えを私に教えてくれたんですよ、今ね。それでねえ、社長ねえ、一度ねえ、あのー、総裁にさあ、あなた社長で、総裁だからもっと偉いかもしらんけどなあ(笑)、行ってもらいますから。よく色んなその考えをねえ、ちょっと聞いてあげて事業展開の参考にしていただければと思うんですがね。あなたの主旨にも合う事だからねえ、頼みますね。お願いします。はい」
大川「どうも、ありがとうございます」
亀井「是非にということだから、是非に」
大川「ああ、是非にですか。はい、じゃあ齋藤社長に後で電話すればいいですね」
亀井「そう、そう、そう、そう。(秘書官)教えてあげて、電話番号」
田村「大臣、まだお時間よろしいですか」
亀井「はい」
大島「金融タイムスの大嶋ですけれども、預金保険料の引下げについてのお考えをお聞かせください」
亀井「これはね、一つは、ペイオフのね、あれをちょっと上げてやりましょうかとか、まあ、そういうこととは関係なく……。やはり状態が良くなってくればね、今、0.084ぐらいでしょう。だから、これは一時より高くなっていますから、そこの財務内容というか、良くなってきていますから、金融機関の負担を軽減するという意味では、私は検討に値することだと思っていますので、今後、検討したいと思っています」
畠山「フリーランスの畠山理仁です。今日で、オープンになったこの会見が40回を迎えるわけなんですけれども……」
亀井「ああ、もうそうなるかね」
畠山「はい。ご感想を一ついただけますか」
亀井「いやあ、非常に今の大川さんの話じゃないけどね、皆さん方からは、いろんな、私はこう、会見を通じてね、意見、また感覚的なことを含めて、本当ためになります。この下のさあ、(記者クラブの)記者会見、四角四面でね、一方的な、金太郎飴みたいなね、そういう質問なりね、多いんだけども、皆さん方の場合は、本当にね、非常にバラエティーに富んだ、いろんな形からの話が聞けて、非常に私自身が、ためになります。皆さん方にとってはどうなのか知らんけども」
畠山「感謝しております。ありがとうございます」
田村「はい、じゃ、どうぞ」
片岡「保険銀行日報の片岡です。金融担当大臣に就任して半年になりますが、今、言った、四角四面の固い質問になりますが、保険業界、保険会社、保険の監督行政について何か所感があったらお話お願いします」
亀井「保険というのはねえ、私は国民生活にとってね、安心という意味においてもね、いざとなったときにもね、頼りという非常に大事なことだと思いますよ。それはもう解って、それぞれやっておられるわけですけれどもね。ま、いろいろね生命保険業界も、批判を受けていることも事実ですよね。やはり、契約者の立場に立って、契約するときだけうまいこと言うんじゃなくてね。その方が支払いを受けるようなときというのは、不幸な時ですよ、大体がね、満期でという場合もあるけれども。そういうときに、ある意味で払ってやらあというような立場ではなくてね、その人の立場に立って、速やかに、契約して良かったなと、値切るんじゃなくて、適正な対応をするということをもっと心がけたほうが良いですね。今、そういう点でだいぶ批判がありますね」
早川「フリーランスの早川と申します。貸金業法のことについてお伺いしたいんですけれども、NPOバンクには特例措置を設けてという個別意見が出ているのですけれども、もう少し踏み込んで別枠の法律を作って、NPOバンクとか、市民バンクは別の法律で管理をしていく、といったようなお考えにはならないでしょうか」
亀井「今のところね、結局、この問題が大きくなっている一つの一番の根本原因というのは、政府系金融機関を含めて、既存の金融機関がそうしたニーズにきちんと応えていないと。緊急の、小口の、しかも担保力があまりないようなところに対しての資金供給についてね。そういう実態をどう解消していくかという、大きな問題があると思う。それを、現実のニーズをね、今までサラ金の方とかいろいろな方が、ある面で、社会的な批判も受けながらやってこられたと。そういう状況を、今度、6月のあれ(改正貸金業法の完全施行)で少しでも改善しようということでやるわけだけども。しかし、この改正によって、それで全部うまくいくかというと、現実のニーズがあることをね、おまえたちはもう切って捨てると、親戚・知人にお金を借りられなかったら、おまえはあの世に行けというわけにはいかない。そういうところについてね、これは福祉との関係も出てきますよ。そういうところまで手が届くような対応を、政府としてどうすりゃいいかという大きな課題があると思いう。おっしゃっているようなね。既存の金融機関のあり方の問題、また政府の金融機関のあり方の問題ともね、私はこの6月の施行と合わせて、そういうことは、やはり検討は全体としていくべきだろうと思っています」
田村「はい、じゃあどうぞ」
鈴木「週刊ダイヤモンドの鈴木です。宜しくお願いします。ちょっと、序盤、いつもよりお疲れのなのかなと見受けられたのですけれども」
亀井「今日午前中、委員会に出てさ。疲れちゃいないけれども」
鈴木「やっぱり、郵政民営化のほうが難航されているのかなと思ったのですけれども」
亀井「いやいやいや。もうおかげさまでね、もう大体、大きな道筋というか、それはつけてますし。もう、今、法律作成の段階に入っているんだけども、今法制局とも詰めたり、徹夜状態でね今度の諸君。金融庁の諸君、優秀ですから、法律を作ることについてもボンボンやってくれていますから、非常にうまくいっていると思います。ただ、出来るだけ早くやらにゃあいけませんけども。20日過ぎぐらいか、出来ればいいんですな。4月いっぱいかかるかもしれませんけどね、出来るだけ早く出したい。今度、国会がね、延長出来るか、出来んかのね、そういうところもありますし」
鈴木「ありがとうございます」
田村「はい、よろしいですか」
亀井「なんか、ありますか。なければ」
一同「ありがとうございました」