亀井金融大臣会見 2010.4.13

記事公開日:2010.4.13取材地: テキスト動画
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■全編動画

一同「おはようございます」

亀井「今日も時間が無いんでね、申し訳ないけどね。特別に、皆さん方に閣議の関係で報告することはありません。ただ、今日の新聞だっけ、毎日でね、本当に今のレベルが低いというかね、「火もないところに煙は立たぬ」というのはあるけれども、ガセの中のガセのガセ記事みたいなことが平気でね、紙面に出てくるんだよね。何か、拓さん(山崎拓 元衆議院議員)をさ、内閣へと……。彼はあれでしょ、今、自民党のシンクタンクの長でしょう。そんなものをねえ、私から……。それは、拓さん自体は確固たる理念のある人でね、立派な人かも知らんけれども、そういう人を……。思いもつかん話でしょう、そんなことね。そんなことが毎日新聞に出て、ま、皆さん方毎日じゃないんだけどね……。今のレベルは落ちてきてるね。ちょっと考えれば分かる話だよね、そんなことは。うちら国民新党だって、去年までは拓さんが、入りたい、入りたい、入りたい、って言うからさ、場合によっては考えても良いよ、しかし、政策だよ、あくまで、ということを言っておったけれども。それは去年までの話であって、今、そういう気は全然ないからね。はい、何か皆さまありますか」

園田「保険毎日新聞の園田です。公益法人が約25,000ある中で、共済事業をやっているところが2,000ぐらいあるって聞いていて」

亀井「何、何、聞こえなかった」

園田「公益法人の『かんぽ』の改革が進められる中で、共済事業をやっているところが約2,000ぐらいあるってことで、『かんぽ』も簡易保険加入者協会という共済を別の形でやっていると聞いてるんですけれども、今回の新法で、そういうところも保険事業として認める方向にあるのかどうかということを、結構、所管の方達とかがすごく気にされていらっしゃるので、その辺の方針を、お考えをお聞かせください」

亀井「今、これ、大塚副大臣のもとで、中身については、今検討しているところですけれども。基本はね、もう善意で零細な組合が相互扶助というようなことでやってきたのがね、事業継続出来なくなっているところがたくさん出てるんですね。そういうことを無くしようと。それは、中にはね、そりゃもう、契約者の立場でも大丈夫かなというようなところがあるかも知らんけれどね、かつてのオレンジ共済みたいなね、そういう悪意の固まってるね、そういう団体ばかりじゃないんでね。善意でやっているところがほとんどなんで、そういうところまでね、やっていけなくなるようなのはいかんので、急いで、放っといたらそうなっちゃうからね。今国会でそれをやるということで、今大塚副大臣のとこでね、やってくれている最中です」

大塚「そこは、また追々ご説明します。今、おっしゃったのは、ちょっと最後のところが聞き取れなかったんだけど、『かんぽ』?何ておっしゃったの?」

園田「えーとですね、簡易保険加入者協会。何か、火災保険とか、ほんとに保険事業をやっているんで……」

大塚「ちょっと、そこについてカバーされてるかどうか、今、検討している延長線上で、ちょっと確認してみます」

園田「はい、お願いします」

大塚「はい、じゃ前の方どうぞ」

田中「日本インターネット新聞社の田中龍作と申します。先週質問するはずだったんですが、申し訳ございません。中国で邦人が死刑執行されました。中国の歴史に照らし合わせれば、麻薬に対して厳しい処罰が下るのは、それはそれで理解できるんですが、死刑廃止論者の亀井大臣としては、どうお考えでしょうか」

亀井「だから、中国もね、やはり死刑制度について、私は、世界の趨勢もあるわけですから、基本的には、私は検討してもらいたいと思いますよ。ただ、私も閣僚という立場ですからね、日本政府の一員ですから、中国に対して内政干渉的なことを言うべき立場じゃありませんから、言いませんけれどもね。極めて、それは、アヘン戦争とか、いろいろなそういう歴史がありますから、我々の立場だけで判断できないかも知らんけれどもね、人の命をね、そういう形で奪っていくということをね……。やはり、私は、日本でもね、けしからんという、相当世論もあるんだけど。ただ、日本が廃止すりゃいいんだよね、死刑をね。制度があることがいかんわけだから、と思いますけど」

今西「フリーランスの今西と申します。ちょっとサービサーについてお尋ねします。今、日本では、サービサーはかなりたくさん数が増えておりまして、地方経済が疲弊している一つの理由は、サービサーの回収の厳しさかなと思うんですが、その中で、なかなかサービサーの取り立てに、中小・零細企業の方が、法的知識も含めてですね、なかなか追いつかないところがありまして。そんな中で、民主党の一部の議員などからは、仲裁機関と申しますか、何かそういうのを設けてはどうかというような意見も上がっておるようなんですが、その辺の大臣のご見解をお尋ねできればと思うんですが」

亀井「おっしゃるようにね、大変過酷な追及の中で自殺者が出るというような状況があると思います。これは、権利の行使だと言ったって、売買された権利の行使なんだけどね。私は、そういうのが、権利の行使だからといったってね、どんどんまかり通っていくということに対して、これはもう法的にやむを得んということだけでいいのかどうか。私は、大いに、これ、この部分はね、国家としても自由に任せておかないで、今後検討していく、私は大きな分野だろうと思いますよ」

古田「通信文化新報の古田です。先週金曜日、大臣が郵政改革法案について、(4月)20日過ぎぐらいに提出になるのではないかというお話だったのですが、自公・みんなの党の3党ですか、改革法案に一致して反対するというようなことをもう言ってましてですね、会期が6月(まで)ですんで、それの見通しというんですかね、どんなものか、というところをですね……」

亀井「これは、もうねえ、3党が反対されるということは、今までの国会での質問その他の中でね、私も強く感じておりましたから、そういうことはあり得るだろうと思いますけれどね。我々は、もうどうしてもやらなければならない改革だと思っておりますから。もう来週の閣議ではね、できれば火曜日ぐらいの閣議ではね、決定して、国会に提出をしたい。会期が今度は限られていますからね、そういけば、予定通り出して、ぜひ成立させたいと。私は、成立すると、このように確信をしてます」

古田「大多数の良識ある日本国民は」

亀井「そう!」

古田「あの、成立を期待していると思いますんで、一つよろしくお願いいたします」

亀井「マスコミが、相変わらずさ、皆さんご承知のようにね、けしからん、けしからんと、いまもって未練がましく言ってんだよな」

川村「週刊朝日の川村ですけれども。『ゆうちょ』、『かんぽ』の資金の運用についてなんですけれども、先日も『良い財投』というような表現をなさっていて、テレビなんかでのご発言を聞いていると、地域のためになると。イメージ的には、やはり地方の公共事業とかですね、というようなご発言をされているわけですけれども、そういう公共事業をやる場合にですね、普通の国の事業であれば国会審議があり、地方自治体の事業であれば地方の議会審議があって、決まっていくわけですが、『ゆうちょ』の場合、そこにどうやって入っていくのかという過程がちょっと分からないということと、そういうふうになるのかどうかということも含めて、『良い財投』というのは、今は、計画を立てて国会審議をやっているわけですけれども、そういうものがより『良い財投』なんじゃないかということになってきたと思うんですが。今回は、まあ、何百兆円を集まるか分かりませんけれども、今後の『ゆうちょ』の資金運用については、運用先について、一々その審議を経ないわけですよね。こういうところを……」

亀井「あのね、これはー、どういう運用をするかまでね、私が日本郵政の手足を縛ってね、具体的なことまでね、どうこうというわけにはいきませんけども、しかし、政改革というのは、やはり地域、日本経済全体にとってね、今の『ゆうちょ』、日本郵政ではね、むしろ足手まといにもなってるしね、弊害を与えてるんで、この地域にとっても、国家全体に対してもね、有用な存在になるように今度改革するわけですから。その運用についてもね、これは従来のように、簡単にね、国債での運用をするのが一番楽だというようなことからね、それだけやってって他の運用を考えないみたいね。ノウハウが出来てないっすね。はっきり言ってね。だから、齋藤社長もそのあたりを悩んでいるんだけども、民間からスカウトして、大量スカウトするわけにもいかないし、その辺りをどう養成していくかということを含めて、また、地域の金融機関とか、そういうとことの協調、そういうものも考えながらやっていくということの中でね、私は幅広い運用を考えていけば良いと思います。そのことが「民業圧迫になる」というような批判もあるけれどもね。一方では、今の金融機関が、そうした資金の運用面で、預かった預金の運用面でね、必ずしも地域経済なり日本経済全体のために運用しているかというとね、反省してもらわなければならない面が多々あると思いますよ。安易な運用ばかりしてね、国債に行くとか、外国にどんどん流して行くというようなことだけでね、日本経済のために使っていくという視点が、残念ながら欠けてきていますよね、今の金融機関というのは。だから、そういう面では、この日本郵政が、『ゆうちょ』、『かんぽ』のね、事業展開の中で、そういうこともね、やはりやれるという……。そう言うとね、民間金融機関、野党がね、民業圧迫だって言うんだよね。相手方がさ、ちゃんとしたことをやることで圧迫だと言う前に、自分たちもちゃんとしたことをやれば良い話であってね。私はね、ずっと、半年ばかり聞いてるとね、郵貯問題なりモラトリアム法案を含め聞いているとね、金融機関がねえ、何かねえ、自分たちの置かれている社会的使命、役割をね、自分達ちゃんと果たしているのかなという反省が無くてねえ、新しい競争相手みたいなものが強くなったら困ると言うね。それをマスコミもね、それに乗っちゃってね、私どもがやろうとしていることを金太郎飴みたいに批判してきているという面が、私は残念ながら強いと思いますよ。だからね、そういう意味でも、運用面についてね、一番頭の痛いとこなんだけれども、そうした従来の安易な、かつては財投とかね、国債引受け、そういうことをやっておったわけだけども。例えば、国債を買って、それによって、そのお金が社会的に有用に、国家的に有用に使われていくこともさりながら、国債というルートを通じないでね、直接、産業資金にね、使われていくということだって良いわけですよ。別に、国債通じにゃならんことないわけないですから」

川村「特に公共性のある事業に融資をかける場合、何らかの段階で議会の審議というのは必要なんじゃないかと思うのですけれども」

亀井「だから、そこらは、例えばね、地方債等を引き受けていくというようなことも一つの方法だしね、自治体が、大事な、色んな事業をやっていくような場合にね、その受皿の一つとして役割を果たすこともあるだろうし、あるいはまた、地方自治体がいろいろな事業をやる場合に財源がないわけですからね。それに対して『ゆうちょ』が、地方の金融機関がそれに対してピシッと対応していっていない場合には、それを補完するという以上にね、積極的にバックアップしていくということも、私はやっていけば良いと。やり方だと思うんだけどもね。これは、日本郵政が今後考えていく大きな課題だと思いますね」

野村「世界日報の野村でございますけれども。マスコミさんと検察さんのいじめに遭いましてですね、内閣の支持率が危機ラインとされる30%寸前まで来ているというふうなことでございまして、普天間問題も失敗すれば、内閣は総辞職すべきであるという風な議論が、マスコミさんから出ているのですけれども、この辺りを大臣はどのようにお考えになられていますか」

亀井「それはねえ、私も30年国会議員をやっていて、その前も一国民という立場で見てるとねえ、それはねえ、こんなにねえ、激しくねえ、本来の政策外のところで、『政治とカネ』とかさ、ま、これも政治と関係ありますよ、ありますけども、政策外のところでのね、批判とかね……。普天間なんかにしてもね、まだ結論が出ているわけじゃないでしょう。5月末まで出す言っているわけだから。それが結論が出ていないのにね、出せるんだろう、出せるんだろうなどとね。それは、結論が出るまではね、いろいろ紆余曲折があるのが当たり前の話でしょ。それまでの間を透明化しろと言ったって、交渉事が全部透明化出来るわけじゃないから。外から見ていると迷走みたいに見える場合が多いんですよ、こういう交渉事というのはね。その状況を、『迷走している。けしからん』いって報道しまくったらね、国民から見るとね、『この内閣何しとるんじゃ』となっちゃうでしょ。だから、そういう意味ではね、私はこんなに悪口が……。悪口だよ、はっきり言って。批判じゃなくて悪口だよ、今のマスコミ言ってるのは。本当にそう思うよ。まともな批判じゃなくて、悪口ですよ。ここまで感情的にくどくど悪口を言われれば、下がるのが当たり前。まだ、今の程度で持っているのがおかしいぐらいですよ、本当に。だからさ、あまりそういうことじゃなくて、バシッ!とね、もう鳩山政権は、国家・国民のために政策を断行していくということに限ると思いますよ」

大塚「すいません、今日はちょっと。じゃ、あと一問だけですよ。じゃ、皆勤賞の岩上さん」

岩上「フリーランスの岩上です。宜しくお願いします」

亀井「いや、わかってます」

岩上「今の検察とマスコミの偏向、偏向捜査と偏向報道に関連してですけれども、去年、西松事件がありました。これ、迂回献金問題ですけれども、今週ちょうど週刊朝日が取り上げておりますが、『たちあがれ日本』の代表というか、トップに立たれた与謝野さんも、オリエント貿易から迂回献金疑惑があります、1億円。これは、駿山会という政治資金団体に対して迂回献金が行われたと。ところが、これは、検察は、西松建設に対してはあれだけの捜査を行い、小沢さん絡みだと執拗な捜査が行われたけれども、与謝野さんに対しては全く捜査が行われていない。同じ捜査機関の出身としてですね、警察のキャリアであった亀井先生からご覧になって、これはデュー・プロセスが守られているのかと、捜査の公正性は守られているのかという点が非常に疑惑であるのと、疑わしいのと、これをめぐってのマスコミの報道のあり方、我々から見てもですね、我々マスコミではありませんけれども、記者クラブメディアのあり方というのは、非常に歪んでいると、この1年非常に歪んでいると思います。この点についてですね、お考えをお聞かせいただきたいと思います」

亀井「もう、常にスケープゴートを作るんじゃないですか、残念ながらね。そうしてスケープゴートだけをつまみ食いでね、もう徹底的にやっちゃうと。それはね、ある面では特捜だって万能じゃないからね、この世にある違反事件を全部検挙できるわけじゃないですよ。そういう意味で、それをやれと言っても無理な話だけれどもね。しかし、国民がね、そういう場合、ちゃんとそのあたりを見る目が無いといかんと思うね。交通違反だってそうでしょう、岩上さんだって、しょっちゅうやっとったけど、しょっちゅう捕まるわけでないでしょう(笑)」

一同「(笑)」

岩上「いや、私、免許取消しになって、今、乗っていないものですから……(笑)」

亀井「ああそうか。それだったらやる心配はないよな(笑)。ねえ」

一同「(笑)」

亀井「だからね、そういうこの、交通違反の取締りと同じだとは言わんけれどもね、罪を犯している人がね、全部処罰を受けているとは限らんわけですよ。だから、私は、そういう犯罪を犯して良いと言っているんじゃないですよ。だから、やはりそこらは、やっぱしね、国民全体が政治家をね……、やっぱし。スケープゴートにされたみたいな形でやられている政治家だけ、『悪いやっちゃ、悪いやっちゃ』ということじゃなくてね、この全体を冷静に見る目が必要だと思いますよ。残念ながら、無いね。俺なんかも、『悪いやっちゃ、悪いやっちゃ』ばかり言われてるけどね。悪いことをしていないのに『悪いこっちゃ』言われているとさ、国民から見ると『悪いやっちゃ』ということになっちゃうんだよ。今のマスコミというのはねえ、やっぱ、マスコミ報道ですよ、一つはね」

田中「それでいて、彼らね、自分らの交通費をもみ消したりしてるんですよ。飲酒運転の」

亀井「(笑)」

大塚「すいません。今日はこれで終わらせていただきます」

亀井「あ、いいっすか。すいませんね」

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