亀井金融大臣会見 2010.6.1

記事公開日:2010.6.1取材地: テキスト動画
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亀井大臣「今日は、特別に、私のほうから閣議に関して皆さん方に報告するようなことはございません。

郵政改革法案、夕べ、衆議院を通って、参議院に送られることになりました。あとは、参議院で一日も早く成立をし、日本郵政もこれらの準備に入っていくということだと思いますね。

何かあったら。」

司会「はい、じゃあ一番最初に手を上げた方。」

通信文化新報・古田「通信文化新報の古田です。おはようございます。

昨日、午後11時に郵政改革法案が衆議院を通過しましたが、テレビで大臣の席がクローズアップされたときに大臣はどんな思いでいらしたのか。というのは、5年前の郵政国会で、衆議院で民営化法案が僅差で賛成(可決)されたと。そのときの思いと昨日の思いを大臣としてどんな感想でいらしたのか。それと、これ以後ですね、参議院に行くことになるんですけれども、それに向けての思いですね、その辺のところを、大臣の思いについてぜひ聞かせていただければと。」

亀井大臣「ある意味では感無量だったね。5年前は、あんな無茶な法案が成立しちゃったんだよ、あの本会議場で。この5年でひっくり返しちゃった。国民の良識も戻りつつあるのかな、という感じもするんだけれども、あとは、参議院で早く成立させてもらうようにね、国対も頑張ってますけどね、期待していますけども、きっちりいくでしょう。」

通信文化新報・古田「社民党が連立を外れたというところは。」

亀井大臣「これは、だって、社民(党)も含めて3党で作っていった法案ですからね。社民党のスタンスが変わるということはあり得ないわけだからね、これは。そういう点は、それで言えば数の余裕だってあるわけだし、私は、心配していません。」

司会「はい、じゃあどうぞ。」

問「その社民(党)なんですけれども、法案は賛成ということでしたが、内閣に対してはちょっと不信任のような感じなんですけれども、(社民党)党首の福島氏とのですね、距離感について、今後、どのようにお考えなのかということと、福島さんに対してどういった印象を、今回の一連の経緯も含めて持たれたのか、というところをお尋ねしたいのですが。」

亀井大臣「まあね、福島(社民党党首)さんも、一つの党首としてのね、また、政治家としての美学みたいなものをね、求めて貫いたという面があると思いますよ。そのことが政治的にね、良いか悪いかは別としてね、あると思うんだけども、今後さ、社民党も、やはり国民のためにね、沖縄のためにも、国のためにも、ちゃんとした政治をやっていく責任があるんですよ、社民党もね。そういう面で、閣外に出られたからといってね、そういう責任がなくなるわけではない、福島(社民党党首)さんも。閣内にいるから責任がある、外に出るから責任がなくなるもんじゃない。そういう意味では、あれだけの方だから、私は、そういうことをちゃんと果たしながら、今後、進んでいかれるだろうと、私はそう思ってますね。まあ、新聞がいろいろなことをいろいろ書いてるけどもね。」

問「野に下ると、なかなか、できることとできないことがあると思うのですけれども。」

亀井大臣「だから、私は、福島(社民党党首)さんにも言ったんだけれどもね、とにかく、自分の気持ちなり立場を貫くということももちろん政治家は大事なことでけどもね、一方、やはり沖縄のためにも、また、日本のためにもね、やはり政治的に動かしていくという力をね、失ってはね、ある意味では背信行為になっちゃうんで。だから、そういう意味では、「気に食わないことがあってもね、その辺りのことは妥協というか、そうする面も必要なんじゃないの」というようなことを、私は、最後までそうやって話したんだけどね、残念な結果になっちゃったな。」

司会「はい、じゃあどうぞ。」

フリー・岩上「フリーランスの岩上です。

毎日新聞と琉球新報がですね、世論調査を沖縄に対して行いまして、首相の支持率が、去年10月末に比べると60%台から8%ぐらいに激減したと。これは仕方がないと思います。

ところが、あまり全国紙などではこういう側面は報じられないんですけれども、沖縄の普天間、辺野古への移設に対しては76%が「反対」というのが昨年10月末だったのですが、87(%)ぐらいに、確か、数字がちょっと、若干ですけれども逆に上がっていると。非常に厳しい状況になっても、逆に、沖縄の県民の意思としては「断固反対だ」という意思を表示しているようです。

今回のこの内閣の決断、鳩山首相の決断の重み、それから、首相の今後の進退、いろいろな観測も出ていますし、ご自身のお気持ちもあると思いますけれども、これは、脇で首相を支えていらして、どのように沖縄の海と首相の進退についてお考えなのかお聞かせください。」

亀井大臣「これはね、もっと岩上さんなんか冷静に受け止めているんだろうと思うんだけどね、もうちょっと、私は、この問題を冷静に受け止める必要があると思いますよ。「2プラス2(日米外務・防衛担当閣僚)」の両国の閣僚レベルでね、この安全と騒音の問題をどう解決するのか、というね、その方法論について合意して、「これでいこう」といって決められたことの取組みをね、政府としてね、認めないというわけにいかない。認めないというわけにはいかない。それを認めたということであってね、今後、県外、国外へのね、移設を含めてこの問題の解決のために努力する、ということをちゃんと文書に書いてあるでしょう。

国民新党も強くそれも主張したんだし、私も、総理にも申し上げたけどね、「ing(進行形)」なんですよ。最終的にはね、どの案であれ、沖縄県民と日本国民が納得しないと決着しないの。そうでしょう。「ing」なんだよ、これは。両国の関係閣僚同士が「こういう取組みが良い」というから合意したんでしょう。それを、総理として「駄目だ」と言うわけにはいかないでしょう。郵政改革について、俺と原口(総務)大臣とでさ、合意したことをね、ほかの大臣がああだこうだと言う面もあったけどもね、それは、やはり総理としてね、内容を聞いて、「それでいきなさい」とおっしゃったように、関係閣僚がさ「当面これでいく」と言ったことをね、「それは駄目だ」というには、よっぽどの理由がないといかんよね。

だから、併せて、県外、国外に向けて今後努力をしていく、ということも言っておられるわけだからね。私は、「ing」だということをみんな忘れてね、いろいろギャーギャー批判していると。そう思わない? 最終的にはさ、両国の事務レベルで閣僚がいくら決めてあれをやったところでさ、沖縄県が「オーケー」しないで、また、県外の問題にしても何にしても、その地域の人が「分かりました」、「協力しましょう」、「受け入れましょう」と言わない限り決着しないんです、これは。そうでしょう。いくら官邸の中で考えようが、ペンタゴンの中で考えようが、そんなことは絶対解決しない。」

フリー・岩上「というと、沖縄県民の反対が強い場合は、もしかすると、この辺野古案は流れる可能性があると。」

亀井大臣「いや、だけれども、私が言ったのは、現実の問題と違うわね。今、その一つの選択肢として、実務レベルがやろうとしたことを、政府は、取組みを認めたわけでしょう。それは、県民が納得しないと結果が出ないでしょう。やりようがない。防衛大臣がさ、あるいは外務大臣が現地に行ってさ、一生懸命、杭を打つあれで、もっこを担いでさ、なんていうことができるわけないでしょう、これ。米軍だって同じことです。沖縄県民が納得しないと、それは実現しないんですよ。そういうのは「ing」なんだよね、これね。だから、最終的には県民が納得すると。訓練の移転だってそうですね。そういうことなんです。

それを皆さん方は、あたかも「取組み」を決める、やるということを決めたらそこにバシッとできちゃうんだ、というね、住民の意思も関係なしに。今の時代、そんなことがあるはずがないじゃない。そうでしょう。そんなのは常識なんだ。その常識を忘れちゃってね、ある意味ではさ、妙な迷妄があるんだよ、マスコミは。「そういう当面の取組みを認める、それをやるということは、何が何でもガーッと力尽くで作っちゃうということになるんだ」みたいな書き方をするでしょう。あり得ないでしょう、そんなこと。あり得ないことを「ある」みたいに書いてね、ワーッと反対を煽っちゃった。

もうちょっと冷静にね、私はこのことを見ていかないとね、黙って座ればピタリと当たるような、そんなことがあるはずがない、何事についても。13年間できなかったことがね、両国の関係閣僚がこれをピタリと合意したからといって決着するはずのものでは、そういう類の性格のものじゃないんですよ。どう思いますか。できると思いますか。できないでしょう。」

フリー・岩上「非常に困難だと思います。」

亀井大臣「だから、私は「ing」なんだよ。」

フリー・岩上「反対運動が盛り上がって血が流れるようなことがあったら、内閣だって倒れるんではないかと。」

亀井大臣「倒れるか倒れないか、それは国民の意思なんだけどね、それは、総理も自信を持って、今、やっておられるわけだから。私は、総理がね、とにかく今の難局にあたって。今日も宮崎に行かれるようだけどね、もう支持率なんてね、上がったり下がったり。大体、上がることはあまりないけどね。小渕内閣だけだな、上がったのはね。あとは全部下がってるでしょう。」

フリー・上出「フリーランスの上出です。

今の普天間に関連して、大臣は、前の質問にもかねがね、外務省の今回の交渉の姿勢に対して、厳しい言葉では「外務省はアメリカの走狗だ」というような言い方をしたりしましてですね。なかなか、岡田(外務)大臣は我々のことに答えてくれないので、閣僚の一員として、ちょっと、大きな問題はともかく、一点、ちょっと引っかかる問題がありまして、どういう見解かお聞きしたいのは、今回の日米共同声明の中に、今後の「ing」の問題で、環境の問題をやっていく中でですね、在日米軍駐留経費負担(HNS)、いわゆる思いやり予算の適用も含めて検討する、ということをさりげなく書いているんですよ。今回の交渉は、いわゆる「鳩山さんの全面譲歩じゃないか」というような言い方もされていて、国民にはそういうふうに見える、残念ながら。

その中で、この思いやり予算があえてここに明記され(てい)るというのは、いわゆる、亀井さん流に言ったら「泥棒に追い銭」というふうにも受け止められなくもないんですが、細かい問題かもしれませんが、あえて。こういう日米共同声明というのは、アメリカの強い姿勢が非常に感じられて、本当に押し切られているな、ということを、私は、ここからちょっと感じたんですが、どういうふうにお感じですか。」

亀井大臣「私はね、まあ、岡田(外務)大臣も北澤(防衛)大臣も、あれだけの骨太い大臣ですから、事務レベルはともかくね、大臣レベルで、そう簡単にね、アメリカの関係閣僚に押し切られるような人たちじゃないと私は思いますよ。とにかく、現時点において、ああいう案を両国で合意しちゃったという、国民新党の見解とは違うけどね、だけど、それは、事務レベルが決めたことをさ、俺が妨害するわけにいかない。国民新党はそうでしょう。

だから、私が郵政改革のときにさ、関係閣僚で決めたことを、関係ない閣僚がギャーギャー外野から言ったのをさ、マスコミが取り上げて、「そういうものの主張が正論だ」みたいな取り上げ方をしたけどね、やっぱり、政治や行政には一つ筋があるんですね。関係閣僚のやはり決めていくことには重みがあるんです。それを無視しちゃってね、常にひっくり返し、ひっくり返し進むみたいなことをやっていったらアナーキーになっちゃいますよ。

それは、大衆討議したり、できるだけみんな(で)、いろいろな閣僚が議論しながら進めていくということは大事なことだけれども、そのことと、やはり、それぞれ担当の閣僚がいるわけだから、担当閣僚のやはり考え、決定、そういうものは他の閣僚も尊重していくという立場がなかったらさ。これは、「船頭多くして船山に登る」ということが昔からあるでしょう。進んでいかないよね、政治というのは。だから、そういう面は、やはり常に配慮していかないかんことで、私は、2人の大臣(岡田外務大臣、北澤防衛大臣)も、それは人間だからいろいろ欠点もあるかもしれないけどね、やはり、一生懸命頑張ってこられたことを、私が閣僚として妨害するわけにはいかんから。「取り組むんだったら、県外、国外ね、この努力をきちんとしていかなければ駄目ですよ」と。「国民新党もそれをやりますよ」ということを言っている話で、総理も「それは、もうぜひ」ということを言っているんだからね。「ing」なんだよ、こんなものはね。そういうことだと。」

司会「はい、一番奥の。」

保険毎日新聞・園田「保険毎日新聞の園田です。

ギリシャ問題で、ギリシャ政府債を銀行よりも保険会社のほうが多く持っている国が幾つかあるみたいなんですけれども、これから保険会社にも影響が出てくるというふうに考えたほうが良いでしょうか。」

亀井大臣「ギリシャと日本の場合、事情が違いますからね。私は、ギリシャ問題というのは。あなたはそんなことないと思うけどね、あまり混同してね「日本の場合も」といって当てはめて、日本がいろいろな判断をして進むということは、私は、やらないほうが良いと。状況が違うわけですからね。日本において、やはり日本のあり方で今までやってきたわけだし、その中で問題があればね、ギリシャの状況とは関係なく、あるべき健全な姿で、金融庁としてもそういう形で対応していかないかんということだと思いますよ。」

司会「はい、じゃあどうぞ」

フリー・早川「フリーランスの早川と申します。

亀井大臣は、キューバの英雄のチェ・ゲバラ(氏)のことがお好きだということを聞いたことがあるのですけれども。」

亀井大臣「好きなんじゃない。尊敬してる。」

フリー・早川「そのゲバラ(氏)は、1959年7月に来日していまして、そのときに広島に行っているんですけれども、その広島で原爆ドームですとか資料館を見て、そのときに、日本各地にある米軍基地のことを指してだと思うのですが、「君たちはこんなことをされても、なお、アメリカの言いなりになるのか」といったような言葉を残しているのですが、戦後60年以上たってもなかなか基地問題を解決できない日本の人たちを見て、ゲバラ(氏)なら何と言うと思われるでしょうか。」

亀井大臣「それは、総理が言っているように、「従属的ではない、対等の立場でね、基地問題を含めて安全保障の問題は考える」ということだと思いますよ。」

フリー・早川「ゲバラ(氏)もそう言うと。」

亀井大臣「そう言うだろうね。だから、鳩山総理の姿勢自体は評価するんじゃないですか。日本の歴代総理が言わなかったことを総理言ってるからね。それは、私、評価すると思いますよ。だけどね、外務省だよ、日本の。本当に。私はね、今度の郵政改革みてみてもね「外務省って何なんだろう」と思っちゃうな。膨大な予算を持ってね、ワインばかり飲んで、乾杯、乾杯と、こんなことして。もったいない話だな。予算を取り上げたほうが良いな、あれ(笑)。」

東洋経済・浪川「東洋経済の浪川です。

ゲバラ(氏)が日本に来たとき、すごい変装をしてきたんですよね。ご覧になったことありますか、写真。さっき、早川さんが言った、日本に来たときの物凄い。分からないですよ。」

亀井大臣「変装したんですか。」

東洋経済・浪川「はい。写真集をこの間見たんですけど、物凄いエリートサラリーマンみたいな感じですよ。」

亀井大臣「あれは、なかなかイケメンだよな。」

東洋経済・浪川「凄いですよ。」

亀井大臣「俺と違ってな(笑)。」

東洋経済・浪川「そうですね(笑)。」

亀井大臣「ひどいこと言いますね(笑)。」

司会「早く質問をして。」

東洋経済・浪川「珍しく金融の質問なんですけど、先ほども(記者)クラブの方々のどなたかが言っていましたけれども、今月は国際会議が多いと思うんですね。韓国で(G20を)やって、それから6月末にカナダで。国際金融規制の調和ということなんですが、かなり厳しい。欧米は、自国の都合で厳しいことを言っていると。日本は状況的に関係ないのだけど、そういう厳しい規制を適用されてしまいかねない状況にあると思うんですけれども、いかがでしょうか。」

亀井大臣「それは、今ね、私は、アメリカやその他が政府として、金融機関に対してね、報酬にまで言い出しているでしょう。今、そういう私は、気持ちはないけれども、かねがね言っているようにね、とにかく自分たちの得手勝手なね、振舞いで、税金まで投入してもらわなければいかんような状況になって、また膨大な損失を出して、それを、今なおさ、損失の繰延べということでね、税金も払わないでしょう。ほとんど払ってないでしょう。払っているところはあるのですか。」

大塚副大臣「法人税は、大手行は払ってないです。」

亀井大臣「払ってないでしょう。三菱だって払ってないでしょう、三井住友も。偉そうな格好しているくせに税金一つ払わないでさ、「集まってギャーギャーギャーギャー言うな」と言っているんだよ、本当に。」

東洋経済・浪川「その話ではなくて、国際規制の話。」

亀井大臣「いや、だから同じことなの。だから、そういう、とにかく自分たちがちゃんと自ら姿勢を正して、政府から規制される前にやらないといかんのですよ。私は、あまり規制というのは好きじゃない、本当に。自主性・自発性、そういうものを失ったら、個人だって、企業だってうまくいかないですよ。金融機関だって、金融庁が手取り足取り何でもかんでもという状況は良くありません。

そういう意味では、やはり、やっぱりね、本当に自覚を持って進むこと。だから、外国がやっているから右へ倣えしてね。私は、そういうことをすぐやるということはありません。」

東洋経済・浪川「サミットに大塚副大臣を送ったほうが良いと思うんですよね。」

亀井大臣「これ(大塚副大臣)は優秀ですから。」

東洋経済・浪川「欧米を見ると、政治家が専門家でやっているから、それに対抗するには本当の専門性を持っている政治家が行かないと。」

亀井大臣「彼(大塚副大臣)しかいないよ。俺も駄目だしな(笑)。」

東洋経済・浪川「大臣は駄目だと思いますよ(笑)。」

大塚副大臣「でも、浪川さんね、規制の話はね、今週から金融庁の事務方が交渉に行ってますんで。3週続けてあちこち飛び回っています。ちゃんとやっています。

はい。」

世界日報・野村「世界日報の野村でございます。

ちょっと、また普天間問題で恐縮なのですけれども、一応、現在進行中ということであれば、国民及び県民の皆さんの意向によっては、最終的には辺野古ではなくなる可能性もあるということを意味されるということですか。」

亀井大臣「それはね、私はそうだと思いますよ。さらに、また「2プラス2」の、あそこで、今、「当面これしかないな」ということで取り組み始めるということであって、沖縄県が了解しなかったらさ、できるはずないでしょう。だから、それは、当面取り組むという方針を決めた、ということでね、だから、私は、基本政策(閣僚)委員会で、県外、国外、この努力。書き込んであるでしょう、ちゃんと文書にも。「我々は(国民新)党としてもそれをやっていきますよ」、「政府としてもやってもらいたい」と。総理も「そうだ」と言っている話でね。それを、今、あなた方は、別に。今のマスコミというのはね、大脳皮質で論理的にしっかりと判断する力がないのだね。私もないみたいに見えるだろうけど、あなた(浪川さん)に言わせると見えるだろうけどな(笑)。それ以上にそうなんだと思うよ。私が言っているのは、冷静に考えればそのとおりでしょう。(沖縄県民の)了解なしに決着させるという話は絶対ない。不可能です、そんなのは。そういうのを不能犯というんだよ。」

司会「あと、ご質問ある方。一応手を上げてもらえますか。お一人で良いですか。じゃあ、どうぞ。」

フリー・高橋「フリーランスの高橋清隆と申します。

各省庁には、いろんな諮問委員会的な集まりがありますけれども、金融庁の場合、例えば、金融税制研究会が開かれましたが、この人選というのはどのようにしてやられているのでしょうか。」

亀井大臣「これはね、うち(金融庁)も広く目を開いて、耳をそばだてて聞かないかんと思ってますのでね、私なりに。大塚副大臣は非常に優秀だけどもね、そういうあれだけではなくて、ということで、そういうことも、もちろん今後やっていきますけれどもね、基本はね、やっぱり、死に物狂いに金融庁自体が勉強して、研究してさ、頑張るということでしょう。何でも諮問委員会とかさ、学者を集めて結論を出して、「それが役所の結論だ」みたいなことをやっていったら駄目ですよ、これはね。そういう意味では、うち(金融庁)には最高のシンクタンク(大塚副大臣)がある(います)から、泉の如く知恵が湧いてくるだろうと。」

フリー・高橋「こういう優秀な人材がいるのに、まだ竹中平蔵(氏)の代理人みたいな市場原理主義者が。」

亀井大臣「そんなの入れているのかよ、うち(金融庁の会議)に。」

フリー・高橋「せっかく亀井さんが大臣になったのに。」

大塚副大臣「誰のことを言っているんだっけ。全体像をお話しするとね、大臣のご指示で金融審議会というのは、今、止まっていますからね。だから、必要最小限の意見を聞く、例えば、税制であれば、今回田村(大臣政務官)君が立ち上げてですね、それから、過去であれば貸金のやつとかね。必要最低限のやつが、今、回り始めてるけれども、全体として、今後、金融庁のそういうサポート、アドバイザーメンバーというのが、どういう構成でどういう体制になっていくかというのは、今、シャッフルしている最中で。徐々に徐々に。」

フリー・高橋「この間のやつ(金融税制研究会)は、田村(大臣)政務官の人選ですか。」

大塚副大臣「いえ、大臣の了解をいただいているけれども、それはいろいろな人の意見を聞くと。それは、前もここで、ほかの件で申し上げたけど、自分たちと同じ意見の人だけのことを聞くんだったら、別に聞かなくても分かってるから。いろいろな人の意見を聞くという意味では、高橋さんの目から見ると違う立場の人も入っているかもしれないですね。これはしょうがないよね。」

亀井大臣「それは、金太郎飴みたいに俺と全く同じ考えの人ばっかり集めて審議会を作ったら意味がないもんね。やっぱり、いろいろ考え方が違った人の意見も聞いて、初めて意味があるので。そういう意味で、私は、竹中平蔵(氏)だって拒否しませんよ。ただ、彼を入れたら時間がかかるだろうな。平行になっちゃってね(笑)。

だから、そういう毛嫌いをするつもりもないしね、ただね、俺も外国を知っているわけでもないけどもね、日本人というのは外国に弱過ぎるわね。横文字には弱いしさ。日本のインテリというのは、インテリであるほどさ、何か外国産のものに極めて弱くてさ、それにスーッと食らいついていくというところがあるんですね。自分がそうなら良いけど、国の経済政策とかさ、財政政策までそんなことになっちゃったらね、これは大変な話なので、その辺りを、私、野蛮人がさ「そうはいかないぞ」と言うからね、やっている面もあるんだけども、やはり、広くいろいろな方の意見を聞くということは大事だと思うよ。結局、間違えると国家や国民が迷惑してしまうからね。」

司会「では、最後、お願いします。」

フリー・岩上「フリーの岩上です。

先ほどの、また普天間の話に戻って恐縮なのですけれども、先ほどから大臣がお話しになられている「『ing』なのだ」と。「まだこれから先、国外、県外の可能性もあるし、それに向けて努力していくのだ」というお話、大変、沖縄県民にとっては非常に心強いと思いますし、沖縄の状況に同情的な多くの日本国民にとっても、大変、勇気付けられる部分があると思うんです。

ただ、いささかですね「本当かな」と思うところがありまして、だったらば、なぜ社民党は離脱しなければならなかったのか。そういう可能性が残されていないと思ったからこそ離脱したんではないか、ということが一点。」

亀井大臣「だから、それは短気なんだよ。福島(社民党)のおばちゃんは、短気だから。」

フリー・岩上「おばちゃん短気ですか。」

亀井大臣「ああ、ごめんごめん、党首ね。」

大塚副大臣「おばちゃんはNG。」

フリー・岩上「もう流れちゃってますけど、インターネットですから流れちゃってますけど。

しかし、もう一つは、首相が、金曜日の例のオープン記者会見に私も行きましたら、その場で、全編、「苦渋に満ちた決断だった」ということと、「お詫びを申し上げる」ということをスピーチの中にですね、1か所か2か所、自分の肉声で、「自分の国は自分で守るということができるのは当たり前で、ただし、50年、100年かかっても、いつかそういうふうになるべきだ」と。これは、大臣の持論である「自主防衛をしっかりやる」ということですね。それと相通ずるものがあると思うんですけれども、こういったことを差し挟んだんですね。

そのとき、「50年、100年」と聞いたときにガクッときてしまいまして、50年、100年かかるという見通しなのかと。というと、今、大臣のおっしゃられている「ing」で、「近いうちに、もしかしたら変更できるかもしれない」という期待感とだいぶ落差があるように感じるんです。この辺りは、実際問題どうなんでしょうか。」

亀井大臣「それはね、岩上さんね、総理も「今すぐでもちゃんと解決したいと」と思われるから、13年もかかってできないことをさ、「半年くらいでやっちゃう」と気張ってしまったんですよ。いつまでも放っておけないと思われたから。

ところが、現実はね、そういう解決策、当面の取組みもね、なかなか難しいという状況の中で、ああいうことになっちゃった、ということでお詫びしておられるわけでね。気持ちの上は、やはり県外、国外ですよ。総理の気持ちというのは。

だから、何度も言っているように、ただ、それが今すぐ実行できる状況じゃないんで。しかし、安全と騒音の問題は解決しないかんでしょう。放っておけない問題だから。当面、事務レベルで「やろう」と言ったことについて取り組んでみるか、ということでしょう。私は、当たり前のことだと思うよ、それは。だって、ピタッと100%決着できるようなことが今の時点でできれば、それは総理もやりますよ。あなたが総理だったらできないでしょう。」

フリー・岩上「もちろん。」

亀井大臣「だから、思いが強いだけに現実との落差というのはあるということ。そこまで批判しちゃったらね。総理はやっぱり、「日米対等で従属的関係ではない我が国の安全保障を考えるべきだ」という考え方は非常に強いですよ。それは、今までの自・公にない考え方ですよね。」

フリー・岩上「「選挙前のリップサービスではないか」などと疑った、穿った物の見方をする人もいるんですけれども、そういう点はいかがですか。期待感をですね、今、県民が非常に反発していると。これを言ってみれば、「これを和らげて選挙に臨もうとしているんじゃないか」というような穿った批判の仕方をする人もいるわけです。」

亀井大臣「それは、あなたほどの人がさ。もうちょっと良い推理をしないと駄目だよ(笑)。それは総理というのは純な人だよ。地球の汚れを知らん、みたいなところがあるよ、宇宙人としてな(笑)。」

司会「はい、じゃあ今日はこれで。ありがとうございました。」

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