2010年11月24日(水)18時30分より、東京都豊島区にある豊島公会堂にて、シンポジウム第3弾「検察・メディア・民主党」が行われた。
政権交代以降のいわゆる「小沢バッシング」に対する検察・メディアの動きが取り上げられ、元検察官の三井環氏は、多くの評論家・ジャーナリストは、事件の犯罪それ自体のみを取り上げ、検察の捜査過程を問題視してこなかったと述べた。
冒頭、小沢一郎議員を支援する会主催者代表として、弁護士の伊東章氏が挨拶を述べた。
「我々が望んでいた民主党政権になったが、菅政権に変わった途端、あの期待は、真夏の夜の夢のごとく、霧散した。我々の支持した民主党とは、なんだったのか。国民の生活が第一、と唱った政策を展開する政党ではなかったのか。今だマスコミが先頭に立ち、小沢バッシングを繰り返し、政治と金を言い続けている」などと話した。
- 講演者 川内博史氏(民主党衆議院議員)、辻恵氏(民主党衆議院議員)、三井環氏(元大阪高検公安部長)、戸田邦司氏(元参議院議員、日本一新の会顧問)、小沢一郎氏(ビデオレター。元民主党代表)、司会 小沢遼子氏(評論家)
- 主催 「小沢一郎議員を支援する会」/「日本一新の会」
次に、日本一新の会顧問の戸田氏が登壇し、「自分は、以前、自由党の小沢一郎党首のもと、政治家として政治調査会で働いた。政党は政策が命だ。民主党には基本政策、理念、綱領がないことを危惧する」などとスピーチした。
小沢遼子氏が司会を務め、一番目に三井氏が、村木事件から講演をはじめた。「前田主任検事が証拠隠滅罪で逮捕、起訴。佐賀副部長、大坪特捜部長が犯人隠ぺい罪で逮捕、起訴。そして、大阪地検の小林検事正、玉井次席検事は、辞職した。前田氏の上司らは、犯罪を犯したことに対する監督責任で処分された。なので、村木さんを逮捕した責任とは別だ。検察は、高級官僚を逮捕する場合、上層組織での事前協議が不可欠だ」などと逮捕へ至るまでの検察のプロセスを説明した。
また「事前協議において、重大なミスがある。郵便不正事件は、凛の会会長の倉沢氏と民主党石井副代表の関係に目をつけた議員案件だった。ところが検察は、村木局長を逮捕する前、事前捜査をしなかった。
一方では、小沢議員には、本来、選挙間近の現職国会議員を、捜査や起訴はしないという、不文律があったにもかかわらず強制捜査が行われた。これは当時の麻生政権がやらせた結果だ」と、事件の経過や矛盾、特質すべき点、などを説明した。
司会の小沢遼子氏が「小沢氏の検察審査会や、秘書の公判維持の危惧も言われているが、なぜ、身内であるはずの民主党議員たちの援護も、民主党に多い弁護士議員のバックアップもないのだろうか」と前振りを話し、川内議員を紹介した。