2014年5月1日14時頃より、東京電力本店にて「原子力改革特別タスクフォース」記者会見が開催された。「安全文化の浸透がまだ不充分ではないか」との指摘に対し、姉川尚史事務局長は、「その通りだ」と受取り、「改めるべく努力する」との方針を示した。
2014年5月1日14時頃より、東京電力本店にて「原子力改革特別タスクフォース」記者会見が開催された。「安全文化の浸透がまだ不充分ではないか」との指摘に対し、姉川尚史事務局長は、「その通りだ」と受取り、「改めるべく努力する」との方針を示した。
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タスクフォースの会見の前に行われた、「改革監視委員会」記者会見で、原子力安全監視室が取締役会に対し、10項目の安全に関する提言を示していることが発表された。この提言や、3月7日に行われた取締役会への報告などについて、東電として広報をしておらず、改革プランの中で取りまとめた形で報告するという方針が示された。
また、先述した「改革監視委員会」記者会見では、デール・クライン委員長から、「安全文化の浸透がまだ必要なレベルに達していない」という指摘があった。これは、具体的には、ALPSのフィルタに不調が生じて、汚れた水がクリーンな水を貯めるべきエリアまで拡散してしまったことを指す。「本来、浄化設備が順調に動いているかどうかは、深層防護の考え方からすると、フィルタの不調が確認された際、早期発見できるのが安全文化から言うと当たり前の設計思想であろう。その当たり前のことができていない端的な事例であるから、安全文化の浸透がまだまだである」との指摘を受けている。
姉川尚史事務局長は、この指摘に対して「その通りだ」と受取り、「改めるべく努力する」との方針を示した。
加えて、現在の福島第一原発の状況について、「自分達がハンドリングする技量、現場力が充分でないと感じ、世界中からそういうことができる人を探して、アドバイスを受けよ」との指摘も受けているという。姉川事務局長は、「その方針はとらなければいけないと思っています」と述べた。
立地本部の全職員のうち、昨年末の時点で3、4割の人が原子力安全改革プランを読んでいなかったということがわかっている。「本来、読むべき立場の人たちが、どうして読んでいなかったのか」という記者の質問に対し、姉川事務局長は、「要約版を出したのが一つの原因。要約版があり、それを読んで、それでよしとし、本文を読んでいないということがわかった」と回答した。