福島第一2号機の燃料取り出しに向けてオペフロアの調査開始~東電定例会見 2014.1.24

記事公開日:2014.1.24取材地: テキスト動画
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 2014年1月24日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が開かれた。福島第一原発2号機の燃料取り出しに向けた調査を開始し、オペフロア内部をロボットやガンマカメラ、線量計などにより調査する計画が発表された。

■全編動画

  • 日時 2014年1月24日(金) 17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

2号機の燃料取り出しに向けた調査開始

 福島第一原発2号機の燃料取り出しに向けて、オペフロア内部をロボットやガンマカメラ、線量計などにより調査する計画が発表された。1月27日より調査準備作業として原子炉建屋屋上の穿孔作業を開始し、2月から3月にかけてカメラ撮影、線量測定やコアサンプリングなどを行う予定である。

 2号機の燃料取り出しプランとして、中長期ロードマップに3通りのプランが記載されている。その中から、一つを決定するのに検討するための現場調査という位置づけだ。

 内部はまだ線量が高く、作業者が長時間留まることができない。そのため、オペレーティングフロアの屋上に、直径30cmの孔を12カ所開き、そこからガンマカメラや線量計、光学カメラといった調査機器を吊り降ろして順次調査する。調査を行わない孔には、照明を設置するという。さらに、2号機のブローアウトパネルから、遠隔操作型の自走ロボット(三菱重工 MEISTeR)を投入し、内部のコアサンプルを採取する。ロボットによるコアサンプルや、屋上を穿孔後にオペフロア天井の一部を採取し、JAEA大洗研究開発センターで分析することが予定されている。

護岸エリアフェイシング工事状況を発表

 護岸エリアに、汚染水の海洋流出を防止するため施工している、薬注遮水壁の地表下2.2mまでの地盤をモルタルで置き換える”フェーシング”について、進捗と今後の予定が発表された。

 薬注遮水壁は地中に水ガラスを注入し、地中に水ガラスの柱を構築している。工法上、地表から地下2.2mぐらいまでは薬注できず、2.2mより深いところに遮水壁ができる。そのため、地下の薬注遮水壁で地下水の流れを堰き止めることで、地下水位が上昇し、遮水壁の上端を乗り越えて流出することが懸念されている。

 そこで、薬注遮水壁の上端から地表までの間について、地盤をモルタルで置換し、遮水壁とする工事が進められている。

 対象となる、1-2号機取水口間、2-3号機取水口間、3-4号機取水口間それぞれについて、2014(平成26)年3月末までに完了する予定。

排水路の調査結果、規制庁WG資料で詳しく発表

 24日の午後、原子力規制委にて3ヶ月ぶりの汚染水対策検討ワーキンググループが開催され、福島第一原発構内の排水路の調査結果に基づき、汚染源を推定、清掃した結果などが報告された。

 東電は、A排水路、K排水路は上流側で線量の高い場所が、各排水路の汚染の発生源と推定している。A排水路は発生源を清掃し、汚染濃度が低下したことを確認している。一方、K排水路は、推定される発生源が高線量エリアにあるため、まだ清掃・除染は行っていない。今後行う予定だという。

 また、排水路の暗渠化工事の進捗状況や、C排水路の排水口を港湾内へ切り替える工事状況について発表があった。

地下水全ベータ濃度が上昇しているが、核種分析はせず

 護岸エリアの汚染状況を調査するための、No.1-16と呼ばれる地下水観測孔から採取した地下水を分析したところ、全ベータ濃度が上昇しているという。しかし、より詳しいベータ核種分析は行っていない。東電は、まずはベータ核種の地中での移行をとらえることが目的であり、それが喫緊の測定だとした。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年1月24日

2014年1月23日

プレスリリース

2014年1月24日

2014年1月23日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

道関係各位一斉メール

2014年1月24日

2014年1月23日

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