1月14日に東京都知事選への出馬を表明した舛添要一氏。かつて、厚労大臣の要職にも就いていた舛添氏だが、この大臣在職中に、現在、副反応被害が相次いでいる子宮頸がんワクチンを「他のものより優先させて承認していきたい」との考えを示していたことが一部報道により明らかになっている。
舛添氏が大臣を務めていたのは2007年8月27日から2009年9月16日。日本が認可している子宮頸がんワクチンの1つ、「サーバリックス」の製造販売を厚労省が承認したのは、2009年10月16日だが、承認申請が出されたのは2007年9月26日だ。
舛添氏が厚労大臣を務めていた期間に、ワクチンの導入が決定づけられたことは言うまでもない。舛添氏が「優先して承認したい」と明言した子宮頸がんワクチンは、当時、「優先審査品目」に指定され、10月16日に日本で初めて導入されることになった。
行き急いで承認されてしまった子宮頸がんワクチンによって、今、どんなことが起きているのか。
IWJは2013年4月から、子宮頸がんワクチンの副反応被害について取材を続けてきた。
子宮頸がんワクチンによる副反応報告件数は、2013年9月までの接種者337万人(推定)のうち、2320件、うち重篤な副反応が1083件にのぼる。これは、10万人のうち、68.84人に副反応が起き、うち32.14人には重篤な副反応が起きるという計算だ。さらに、重篤な副反応のうち、2名は死亡の報告がなされているのである。
副反応被害の症状は多岐にわたるが、自分の意思とは関係なく、身体がけいれんし、「まな板の上の鯉」のような不随意運動が起こることが報告されている。けいれんだけではなく、頭をトンカチで殴られたような痛みも伴い、場合によって卒倒したり、呼吸困難になることもあるという。これ以外にも、症状はさまざまで、記憶障害、言語障害、計算障害など、あらゆる症状が報告されている。