「テレビ・新聞は、情報。しかし、映画は体験」太田隆文監督「朝日のあたる家」舞台挨拶 〜小倉コロナシネマワールド〜 2013.11.17

記事公開日:2013.11.17取材地: 動画
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(IWJボランティアスタッフ・こうのみなと)

 2013年11月17日(日)、福岡県北九州市小倉北区の小倉コロナシネマワールドで、映画「朝日のあたる家」の上映に合わせて太田隆文監督による舞台あいさつが行われた。映画は、福島第一原発事故で実際にあったエピソードを元に、再度起きた原発事故で故郷を追われる家族の姿を描いている。並樹史朗や斉藤とも子、平沢いずみ、橋本わかな、いしだ壱成、そして山本太郎らが出演する。同館では29日まで公開予定。

  • 日時 2013年11月17日(日)
  • 場所 小倉コロナシネマワールド(福岡県北九州市)

 この日、合わせて2回の舞台挨拶に立った太田監督は、この映画を作ろうと思ったきっかけについて、「福島では大変なことが未だ続いているが、一方で、福島では避難した人の大半がもう家に帰ったのではないかと誤解している人もたくさんいる。それでいいのかと、一人の日本人として思った」と語った。

 また、映画という表現を選んだことについて、「テレビ・新聞はあくまで情報。しかし、映画は体験なんです。映画として描くことで、原発事故の悲しみや大変さが疑似体験として伝わればと思った」と説明。続けて、「これは、もし、自分の街で原発事故が起こったならば、こういうことになるんだなということを1つの家族に集約して描いている。これはひどい、悲しいという話しがいっぱい出てくるが全部本当にあった話。時系列も福島と同じにしてある。しかし、映画は2時間で終わるが、原発事故は今も続いている」と話した。

 また、太田監督によると、コロナシネマワールドの担当者は、「原発映画だからということでなく、家族で観るのにとても良い映画だから」との理由で、全国の劇場で公開を決めたという。「原発を題材にした映画ということで、外部から圧力がかかるというがそんなことはない。ただ、自粛をしているだけ。だが、愛知のコロナが、一番初めに公開を決定してくれたことで、現在、全国21館まで上映を拡大している」とのことだ。

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