2010年10月1日に行われた、前原外相会見の模様。(31分)
冒頭大臣は、レアアース問題に関連して、資源分野に戦略的に取り組んでいくことを説明しました。
岩上安身は、一番最初に質問しています。クリントン国務長官は「尖閣諸島が日米安保5条の対象となる」と言ったとされることの確認。また、日米米同盟では島嶼部は日本自身が一義的に防衛の責任をもっていることについて、岡田前外相の言葉を引きながら質問しています。(続きを読むに、岩上安身の会見直後のツイートがあります。併せてご覧下さい。)
2010年10月1日に行われた、前原外相会見の模様。(31分)
冒頭大臣は、レアアース問題に関連して、資源分野に戦略的に取り組んでいくことを説明しました。
岩上安身は、一番最初に質問しています。クリントン国務長官は「尖閣諸島が日米安保5条の対象となる」と言ったとされることの確認。また、日米米同盟では島嶼部は日本自身が一義的に防衛の責任をもっていることについて、岡田前外相の言葉を引きながら質問しています。(続きを読むに、岩上安身の会見直後のツイートがあります。併せてご覧下さい。)
他社記者からは、レアアース、尖閣関連に質問が集中。イランのアザデガン油田について質問したのは外国人記者。おもいやり予算増額の件は、琉球新報の記者から質問がありました。
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(岩上安身のツイートから、関連部分抜粋)
外務省での前原外相記者会見。先ほど終了。一番最初に挙手して、質問。例の「尖閣には、日米安保5条が適用される」とクリントン国務長官が言ったという発言の確認。
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続き。これに対し、前原大臣、イラっとした様子を見せ、「その話はすでにした。確認を取るなら米国にとったらどうか」と反論。私は「随行した記者団に対しての説明ではなく、この会見はネットでダイレクトに国民につながっているので、改めて大臣自身の言葉で、直接、国民に説明していただきたい」と。
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続き。それを聞いて、前原大臣、「ああ、そういうことですか」と、経緯を説明する。「尖閣については、クリントン長官との会談の際に、私から取り上げさせていただいた。長官は『領有権については、コメントしないが、今は日本の施政下にあり、日米安保を適用できる』と語った」と回答した。
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続き。一部メディアは「クリントン長官は、『尖閣は日本の領土である』と日本の領有権・主権を認めた」と誤報を流したが、前原大臣は、明確にそうした誤りをただした。長官は、外相の言う通り、間違いなく「安保適用」を口にしたことだろう。しかし、領土問題については中立の立場を崩していない。
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続き。私は、続けて質問。「安保を適応するというが、同時に05年の日米同盟では、『島嶼部の防衛は日本の自衛隊が負担すること』と、明記されている。岡田前大臣にも質問したが、前大臣の見解は、仮に中国軍に侵略された場合、第一義的には自衛隊が防衛する、というものだった。大臣の見解は?」
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続き。前原大臣、「島嶼部に限らず、日本有事の時に、日本の自前の組織が守るのは当たり前のこと。いきなり警察も海保も自衛隊もなしに、日米安保に頼ることはありえない。一義的に自衛隊が対応するのは当たり前のこと」と回答。
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続き。つまり前原大臣の発言を整理すると、こういうことになる。「クリントン長官をはじめ、米国政府高官は、『日本と中国の領土問題には、米国は中立を守り、介入しない』と明言した。日米安保は適用される、とはいうものの、戦闘は日本がやること。米国は手出しはしない」と。
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続き。様々なメディアで日米同盟礼賛論者が、「今回の中国漁船の拿捕事件と、前原・クリントン会談によって、日米同盟の重要性が明らかになった」などと、頓珍漢な発言を繰り返しているが、真実は全く逆である。米国は中立であり、日米同盟では尖閣は守れない。守るのは自衛隊であり、米軍ではない。
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続き。私の質問で始まった会見は、琉球新報の滝本記者の、「思いやり予算」の増額要求についての質問で締めくくられた。前原大臣は、「クリントン長官との会談ではその話は出なかった」と言いつつも、増額要求があったことを、言葉を濁しながらも、認めた。要求してきた米国側をかばうかのように。
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続き。結局のところ、米国は、外交的には中立のまま。もちろん軍事的には加勢しないし、兵も出さないが、「安保は適用される」と、空念仏だけは唱える。その念仏代として、すでに莫大な金額を要求してきている「思いやり予算」を増額しろ、という。日本の領土を守るために、何もしないのに、だ。
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続き。これを伝えるマスコミの報じ方は異様である。本来なら、米国政府の厚かましい要求に憤慨し、いざというときにはあてにならない薄情な「同盟国」に愛想を尽かして、中国の脅威に立ち向かうならば、やはり自主防衛の強化が必要だ、という結論に導れなくてはならないはずだ。しかしそうはならない。
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続き。日本のマスコミは、米国の、この薄情さ、厚かましさを、日本国民に気づかせてはならない、とでもいうような、すっとぼけた報じ方である。なぜ、あるがままに報じないのか。これでは、日本の安全保障にとって、日本のマスコミは重大なリスク要因ではないか。
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「思いやり予算」の増額だけでなく、その呼称変更をも、米国は要求してきている。これは日本側が特別な「思いやり」でカネを出しているというのはおかしい、ということらしい。安全保障のための当然のコストだから、今まで以上にカネを払え、「思いやり」だなどという言葉を使うな、という理屈である。
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政府の対応にも、疑念が。「中国の脅威は強調しなくてはならない。だから強硬姿勢に出て船長を逮捕した。だが、中国の圧力への怒りが、国民世論として、自主防衛をしろという要求にまで盛り上がるのは望ましくない。だから米国からの「助言」に従って急に釈放し、事態の終息を図った」。違うだろうか?