「維新の会・橋下徹と大衆、メディア」 2012.4.1

記事公開日:2012.4.1取材地: テキスト動画
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(IWJ大阪・松田)

 2012年4月1日(日)、大阪市淀川区の第七藝術劇場で、「維新の会・橋下徹と大衆、メディア」が開催された。

■全編動画 1/2

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  • 出演
    今井一氏(ジャーナリスト)
    笠松正俊氏(教職員組合役員)
    迫川緑氏(関西テレビ報道局デスク)
    想田和弘氏(映画作家)
  • 日時 2012年4月1日(日)
  • 場所 第七藝術劇場(大阪府大阪市)

 大阪維新の会や橋下市政をめぐる課題について、討論するシンポジウム。それぞれの見地から橋下人気やそれをめぐる報道の問題点を分析した。

 日の丸君が代に関して、想田氏は「連想するのは911以後に起きたアメリカの愛国心の熱狂。起立斉唱を各個人の自由に任せるべき。またどうして起立するしないの違いが生じるのか、ものごとには様々な見方・解釈があるということの教育機会と捉えるべきだろう」と日の丸君が代の是非を超えた視点が必要とした。

 笠松氏は「橋下氏は自身の指示に従うことを徹底させる。黙って従えという。有権者にもそうだ。選挙に勝ったといっても全権委任したわけではなく、あらゆる政治的権利は有権者にあることを念頭に置くべきだ」と橋下手法に疑問を呈した。

 また「橋下氏は常に矢継ぎ早。取り上げる側にとってもニュースのネタに困らない」との指摘に、迫川氏は「自主規制をしているわけではない。ネタが多すぎて30分のニュース番組に何度も登場し、橋下氏の主張がメインに出てしまう。時間がかかっても、なるべく良質な検証番組を作ることでしか対抗できない」と番組作りの難しさを語った。

 一方、会場に訪れていたマスコミ関係者からは「橋下氏は常に本気。一方、取材に臨む記者に凄みがない」「予算のない中どう視聴率を取るか、テクニックばかりが重視されている」との意見も寄せられた。

 折に触れ会場から声を求めるかたちで進められ、教育現場やメディア、市民といったさまざまな立場からの意見が展開した。今井氏は「橋下氏や維新の会は教職員らの足元を見ている。自分と意見を異にする人々の人権をも守ろうという姿勢がないため、大きな動きにならないことを見透かしている」と批判派にも問題があることを指摘。会場と激しい論争となる場面もあった。

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