「獣医学部新設に関する会合が『軽微なもの』だと判断したのか!」
2018年6月22日(金)午前11時から衆議院内で開かれた、「第13回加計学園『首相案件』問題 野党合同ヒアリングの場で、立憲民主党の川内博史衆院議員が文科省に鋭く迫った。
公文書管理法第四条には「軽微なものである場合を除き、文書を作成しなければならない」とある。川内議員は、2015年4月2日、首相官邸での藤原豊・地方創生推進室次長(当時)と愛媛県、今治市、加計学園の各担当者との面会の文書がないことについて、「獣医学部新設に関する会合が『軽微なもの』だと判断したのか」と、追及したのである。
また、獣医学部新設をめぐり、2015年8月5日・6日、藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(国家戦略特区担当)が意見交換のため、岡山市の加計学園本部と今治市の獣医学部建設予定地を訪ねた際、移動に加計学園から提供された車両を利用したことが明らかとなっている。しかし、公表された内閣府の文書では「官用車利用」とされていた。
これについて、内閣府の鈴木史朗・地方創生推進事務局参事官が「交通費不要の場合、定期券または官用車利用と記載する」と苦しまぎれの答弁をしたことから、ヒアリング会場には失笑が漏れた。社会民主党の福島瑞穂参院議員は「(加計学園提供の車両と書くのではなく)なぜ官用車と書いたのか。この程度のことさえ明らかにできないのはおかしい」と詰め寄った。
国家公務員倫理教本では「無償でサービスの提供(車による送迎など)を受けてはならない」とされている。加計学園という利害関係者から無償で車両を提供されるのは、明らかに国家公務員倫理規程に違反している。ところが、鈴木参事官は「その民間事業者(加計学園)が利害関係者であるかどうかも、我々は調査している」と述べ、その場に参加していた国会議員を唖然とさせた。
「野党合同ヒアリング」では国会中継では目にすることのない、緊迫感のあるやりとりがなされている。ぜひご覧いただきたい。
また、加計学園をめぐる問題に関しては、IWJは岩上安身によるキーパーソンのインタビューをはじめ、数多くのコンテンツを発信し続けている。こちらもぜひご覧いただきたい。