2012年11月15日(木)、東京都港区の初沢スタジオで、東京都知事選に立候補表明をした宇都宮健児氏への、岩上安身によるインタビューが行われた。原発と東京電力、福祉・社会保障、生活保護バッシングとメディア、尖閣諸島問題、米軍基地と対米交渉、新銀行東京、築地市場移転問題、教育問題、TPPと司法の空洞化など、都政の範疇にとどまらず、国政にもまたがる幅広い話を伺った。反貧困ネットワーク代表、年越し派遣村に関わった経緯もある宇都宮氏は、貧困問題や社会保障に重きを置き、「人間にとって住みやすい、人間らしい生活ができる街、それが基本」と、『都市』ではなく『人』を大切にするという想いを強く語った。
インタビューの冒頭で、宇都宮氏は、東京電力の大株主である東京都が、株主総会にて、福島原発、柏崎刈羽原発の廃炉を求め、最終的には、東電を解体するべきであるという方針を示し、「今後、日本の首都である東京が、脱原発政策を進めていく事によって、国や他の自治体に大きな影響を与えることができる。福島の被害者が、どういう状況にあるのかしっかり向き合い、被害実態を確認し、そのことを国に対して積極的に発信したい。東京都としても、支援をしながら、脱原発を目指していきたい」と述べた。また、電力会社が送電網、配送網を独占している問題点を指摘し、送電網の公有化、自然エネルギーの強化を目指し、企業の参入障壁を低くする方向性を語った。