2012年11月10日(土)、東京都新宿区の日本キリスト教団信濃町教会で、原発再稼働反対運動の声を通じて、アジア各国の連帯、原発輸出反対運動へと繋げることを目的とする、「メディア発表 『NNAA の設立と目標』」が、No Nukes Asia Actions Japan (NNAA-J) の主催で行われた。
(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)
2012年11月10日(土)、東京都新宿区の日本キリスト教団信濃町教会で、原発再稼働反対運動の声を通じて、アジア各国の連帯、原発輸出反対運動へと繋げることを目的とする、「メディア発表 『NNAA の設立と目標』」が、No Nukes Asia Actions Japan (NNAA-J) の主催で行われた。
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2011年5月9日、毎日新聞の記事で、アメリカ主導により、経済産業省が米エネルギー省と共同で、使用済み核燃料の国際的な貯蔵・処分施設をモンゴルに建設し、見返りとしてモンゴル側は日米から原子力技術支援を受ける、という計画が秘密裏に進められていることが明らかになった。それを受けて、NNAA(No Nukes Asia Action)は設立された。NNAAは、日本の原発再稼働反対運動と併せて、「原発を輸出させない」「使用済み核燃料をモンゴルに持ち込ませない」という運動をアジア全体に広げ、世界の脱原発、反原発運動を進めることを目的としている。
冒頭の挨拶で、NNAA Japan事務局長の崔 勝久氏は「原発メーカーは、3.11以降も謝罪や反省もなく、世界に原発を売り込もうとしている。この問題に対して抗議し、行動を起こし、裁判闘争にして、全世界一丸となって戦っていきたい」と述べた。
弁護士の島昭宏氏は、原発メーカーの法的責任について、「一連の原発事故によって、国民へ与えた被害については、電力会社の他に、メーカーにも過失があるということを立証していく。不法行為を問うことも考えている」と述べた。続けて「この裁判をやるには、大きな運動の流れ、国際的な連携が必要。NNAAの運動をしっかり組織して、裁判を一つの軸にして進めていきたい」と話した。
NNAA 11.10共同宣言が読み上げられ、その後、各国、地方からの緊急アピールが行われた。韓国のLee Daesoo氏は「韓国も原子力発電所を輸出しようとしている。そのことを、とても恥ずかしく思う」と話し、続けて「日本、中国、韓国、台湾など、東アジアには100基を超える原子力発電施設が稼働中だ。今後、東アジアにおいて原発事故が起こる可能性は大きい」とした。そして「日本の脱原発運動を支持し、人権と生命を尊重した社会を目指したい」と語った。アメリカで活動している荻谷 海氏は、「放射能による被害の問題は、差別を通して見えなくされてきたHIVや水俣病とも繋がっている。活動を通じて、問題解決のための新しい道を探していきたい」と述べた。