改選前17議席から2つ上積み、19議席。さらに共産党として支持を出していた生活者ネットの山内れい子氏(北多摩2区)も加えると20人が当選した、勝利だと、志位和夫委員長は誇らしげだった。
東京都議会議員選挙の開票結果の大勢が判明した2017年7月3日午前0時過ぎ、東京・代々木の日本共産党本部に用意された開票センターに、志位委員長が姿を現した。
前回に続き2回連続の議席増。しかも公認候補だけで19議席は32年ぶり。「重要な躍進を勝ち取った」と強調する志位委員長の言葉を裏付けるように、NHKの出口調査では無党派層の16%が共産党に投票している。これは都民ファーストの会に投票した40%に次ぐ多さだった。
- 出口調査 無党派層の4割が都民(NHKニュース、2017年7月2日)
▲当選者に花をつける左から若林義春・東京都委員会委員長、小池晃・書記局長、志位和夫・委員長
- タイトル 共産党・2017年東京都議会議員選挙 開票センター
- 日時 2017年7月2日(日)20:00頃〜
- 場所 日本共産党本部(東京都新宿区)
小池書記局長「市民と野党の共闘に大きなプラスとなる」
小池晃書記局長は、今回の都議選の対立構図について、「『自民党対都民ファースト』ばかりが強調されているが、選挙戦の真の政治的対立軸は『自公対共産』だ。自民と都民ファーストの間に根本的な政治を巡る対立点はない」と断じた。都民ファーストは第2自民党であり、自民党と対立する真の野党ではないと喝破したのである。
たしかに、共謀罪を強行採決によって成立させるなど、国政での自公政権の横暴や国会の外でも次から次へと相次ぐスキャンダルに反発した有権者の受け皿になった。自民党支持者の4人に1人が、都民ファーストに票を入れたとも言われている。
さらには前出の北多摩2区の山内れい子候補の他にも、築地再整備を訴えた中央区の森山高至候補にも、共産党として支持を出して築地の波除神社前で応援演説を行ったり、また逆に、共産党の曽根はじめ候補(北区)の応援のために、自由党の山本太郎共同代表が十条駅まで足を運んだりと、昨年参議院選以来の「市民と野党の共闘」の流れは順調に進んでいる。
開票が始まって間もなく、午後10時前の最初の記者会見で小池書記局長は「今後の立憲野党の共闘に大きなプラスの影響を与えることになるだろう」と自信をのぞかせた。
▲IWJの質問に答える小池晃・日本共産党書記局長
「都民ファーストの会が改憲を訴えた事実はない」!?