2010年12月4日(土)、岩上安身は、冤罪被害者の片岡晴彦さんにお話を聞きました。
高知白バイ事件をご存知ですか。
2007年3月3日、高知県の国道で、片岡さんが運転手を勤めたスクールバスと、高知県警の白バイが衝突事故を起こしました。白バイを運転していた当時26歳の隊員が亡くなり、片岡さんは業務上過失致死罪で起訴。一年四ヶ月の判決が下り、受刑者として、刑務所内で過酷な日々を過ごしました。
この事故は、学生たちが乗ったまま停車していたスクールバスに、スピードを出していた白バイが突っ込んだ「事故」であり、冤罪で起訴された1人の無実の男性が、組織的ないいがかりにいよって収監された「事件」へと変わっていきます。
捏造された「スリップ痕」とは
インタビューでは、片岡さんご自身と、片岡さんを支援する会の大野さん、弁護士や事故鑑定人、当時の目撃者も登場し、資料を元に、事故の詳細を説明。事情聴取も受けず、事故も検証されることがなかった、事故直後。お話からは、検察官、科捜研、裁判官、警察官が、正義をゆがめてしまっている司法の現実が見えてきます。
非人道的な扱いを受ける刑務所で、パニックにならず生き抜くために、「自分は犯罪者なのだ」と言い聞かせてきたという片岡さん。権力側が描いたシナリオにはめられ、1人の人間から声を奪っていく「冤罪」という暴力。そんな中で、今まで片岡さんを支えてきたものとは。これからの闘い、目標についてお聞きしました。