安全保障関連法の強行採決から一年が過ぎた、2016年9月19日、東京・霞が関では総がかり行動による国会前行動が行われ、約2万3千人が参加。それに呼応する形で、全国でも一斉アクションが実施され、青森市の青森駅前公園では「戦争法廃止!憲法改悪は許さない!」の集会とパレードが行われた。
集会では、ドキュメンタリー映画『ザ・思いやり』の米国人監督、リラン・バクレー氏がスピーチ。バクレー監督は県内で予定されている平和大会に向け、現在、三沢基地問題の短編映像を制作中だといい、取材先の「三沢米軍基地航空祭」で経験した違和感を話した。
「(三沢米軍基地で)『この爆弾を病院や学校に落としたらどうなるか?』と聞くと、米兵は笑いながら『多分、完全に壊滅状態になる。みんな死んでいるでしょう』と答えました。
そして今度はパイロットに、『この飛行機は、最近、どこまで飛んだのか?』と尋ねたら、『シリアやヨルダンまで飛んで、空爆している』と。笑いながら、恥を感じずに答えたことに違和感を感じました」
三沢米軍基地に配備されている戦闘機が、海外の軍事作戦に参加しているというバクレー監督の指摘は、日本では全くといっていいほど報じられていない。しかし、2013年5月、「東奥日報」の斉藤光政編集委員が講師をつとめた学習会でも、「三沢基地は米空軍F-16が40機、F-16を改造した航空自衛隊のF-2戦闘機が40機(当時)が配備され、世界最大の攻撃基地になっている」と報告されている。
集会ではほかに、国会議員や市民団体の代表者がリレートークでスピーチし、その後、参加者は「安保法制反対、憲法改正反対」を訴えながら市内をパレードした。