ドイツでも「アベ政治を許さない」の声!――「世界は安倍政権を監視している」 2015.8.15

記事公開日:2015.8.18取材地: | | テキスト動画
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(IWJヨーロッパ・鈴木樹里)

※8月18日テキストを追加しました!

 ドイツ・デュッセルドルフの旧市街近くにある現代美術館K20の前で2015年8月15日、ドイツ社団「さよなら原発デュッセルドルフ」主催による「アベ政治を許さない0815 / Nein zu ABEs Politik 0815」デモが行われた。

 会場には30人程度の参加者の姿が見られ、「アベ政治を許さない」、「Nein Zu ABEs Politik」と書かれたポスターを皆が手にして、安倍政権への反対を訴えた。

 さよなら原発デュッセルドルフの理事・フックス真理子さんは、IWJのインタビューに応え、現在の日本の状況や日本とドイツとの違いについて語った。

 「ドイツ人の大多数は今、日本で何が起きているが分からない。原発の再稼働については、ドイツで大きくニュースで取り上げられた。何人かのドイツ人と話したが、日本で原発を再稼働させるなんてクレイジーだ、考えられないという反応だった。

 その背景にある安倍政権に関しては、比較的情報が共有されていないと感じる。そういうこともあり、ドイツに住む私達日本人が、ドイツ人にも日本の現状を伝えていかなければならないと思っている。

 今日本で起こっていることは日本だけの問題ではない。日本の原発で何かが起これば、全地球が汚染されてしまう。今、日本で行っていることは、ヨーロッパ人にも許せないことだ。

 ドイツも難民がたくさん流入し、現在30万人受け入れている。大きな問題になっている。大多数のドイツ人は難民を受け入れようとしている。

 一部の極右が外国人排斥をしている。多くの難民が流入してくるので、普通のドイツ人であっても、これからどうなっていくのかという一抹の不安はあるとは思う。ただし、そういった人たちが外国人排斥に動くかというと、そういうわけではない。ドイツに30年住んできたが、今までも外国人排斥の動きが出てきたときは、それを覆すようなもっと大きな力が社会に働いて、いつもその外国人排斥の運動を抑えてきた歴史がある。

 それは、第二次世界大戦のときのナチスへの行為に対する痛烈な反省によるものだ。そこは日本と一番大きな違いだと思う。日本では戦争責任が薄められて、うやむやになっていると思う。天皇制もそのまま残された。

 ドイツと日本の一番の違いは、学生運動の成せたことと、成せなかったことだと考えている。日本では学生運動は一過的なもので終わった。その時学生運動をしていた学生たちは、あの後、スーツを着て、就職活動をして終わった。

 ドイツで学生運動をした人たちは、大抵みんな教員になった。教員になって、教育現場から子どもたちを変えていこう、子どもたちの意識を変えていこうとした。反権威主義の教育、間違っていると思うことに対しては、どんどん自分から手をあげて、間違っていると言っていこうという教育をしてきた。

 日本ではそれが成されなかった。ドイツのおおもとは、戦争の反省を問うことができた学生運動の世代、その学生運動の世代がドイツの教育を変えて、今に至っていることだと思う。

 学生運動に至るまでの日本とドイツというのは、それほど変わらない。ドイツを見習わなければならないのは、学生運動以降の話。戦争責任が追及されるようになったのは、まさに学生運動の世代。その人達が、『お父さん、あなたはあの時何をしていたの?』と言えるようになり、教育の現場に入っていったことによって、今のドイツになった」

■全編動画

「世界は安倍政権を監視している」

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