今朝(6月23日)の日刊ガイドの担当はぎぎまき記者。わとはぷのコーナーで、本日は沖縄戦が集結した慰霊の日であることを取り上げています。→ 日刊IWJガイド2015.6.23日号~No.1014号~ http://iwj.co.jp/info/whatsnew/uide/22361
そうしたら沖縄タイムスの公式アカウントさんから、今朝、わざわざ私宛のDMで「岩上さん、こんにちは。きょう6月23日は沖縄慰霊の日です。沖縄タイムスは「沖縄戦デジタルアーカイブ」を制作しました」というご連絡をいただきました。
「…首都大学東京渡邉英徳研究室、GIS沖縄研究室との共同研究です。お忙しいとは思いますが、ぜひご覧ください」と。これは必見です! ぜひ、皆さんも、苛烈を極め、全島の四人に一人が死んだ沖縄の地上戦に想いを馳せてください。→沖縄戦デジタル・アーカイブ「戦世からぬ伝言」(沖縄タイムス)
戦争促進法案を可決し、世界中で戦争したがっているマッドな政治家やアジテーターらに、根本的に欠けるのは、自分たちの生きている社会、生活空間が戦場となることをイメージする想像力です。明治以来、日本が1945年までやり続けてきた戦争は全て外征。他国を戦場にしてきたのです。
たぶん、戦争に反対する人も、我々が今、暮らしているこの日常が丸ごと戦場になるイメージまでは抱くのは難しいだろうと思います。しかし、今、不必要に煽られている対中戦争の作戦計画の中には、日本列島を丸とごとバトルフィールド、すなわち戦場とするものがあります。
作戦計画や演習は、それがそのまますべて実践に移されるわけではありませんが、戦争は作戦を立て、装備を整え、訓練を行ったことしかできないものです。在日米軍と自衛隊の間で、日本列島を戦場とする地上戦の作戦計画が立案され、合同演習が行われていることを忘れるわけにはいきません。
自分の町や村が戦場となり、地上戦が行われるとはどういうことなのか、「一億玉砕」のような観念のフィルターを通すことなく、徹底したリアリズムで考え、想像を巡らすことが必要です。沖縄戦は過去の話ではない。我々の未来の話かもしれません。明日を見通すためにも、歴史を学ぶべきです。
かつて戦争で日本の各地が焼け野原になり、日本人は戦争の悲惨さと痛みを身をもって感じました。20世紀のアジアでもっとも広域に他国を占領し軍による暴力的支配を行った国は日本です。自虐でなく誰もが習う事実です。日本が中国全土を支配しようとしたことを中国国民は忘れてはいません。日本人のこころに、弱さがあるとすれば自らの加害責任に向かい合えないことです。加害行為にはつねに責任があります。戦争の美化し煽るだけ煽って自分は安全なところにいる人はかつてくさるほどいました。戦争が戦争犯罪にエスカレートしたとき国際法廷に召還されるのは、まず今の政治家やアジテーターであることになんの自覚も無いようです。