2015年6月10日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。長期間運転を停止しており、運転開始後から30年を超える原発の運転再開に向けた審査について、田中委員長は、今後の再開の手順など、進め方を検討したいとの考えを示した。
2015年6月10日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。長期間運転を停止しており、運転開始後から30年を超える原発の運転再開に向けた審査について、田中委員長は、今後の再開の手順など、進め方を検討したいとの考えを示した。
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運転開始後30年を迎える原子炉は、新規制基準適合性審査に加えて”高経年化審査”に合格しなければならない。高経年化審査は、今後10年間の検査や保守体制をどうするかについて審査するものだ。
現在の法律では、30年を迎える時点までに事業者が長期保守管理方針を作る必要がある。ところが、規制当局の審査は、30年経過後でも良いとされている。つまり、事業者が独自に管理方針を策定しても、まだ審査を受けていない管理方針で運用を再開することが許されてしまう。これについて会見では、「一般的には理解し難い」と記者から質問が出た。
田中委員長は、法律的にはその通りだが、「一般的な感覚では理解し難いというのもよく理解できる」と受け、「そこについてはどういうように、特に長期に停止していものについては、我々も進め方を検討していきたいと思っている」と、手続を再考する余地を示した。