2015年2月3日15時から、東京電力で「原子力安全改革プラン進捗報告(2014年度第3四半期)記者会見」が開かれた。姉川尚史・原子力改革特別タスクフォース事務局長は、今期のポイントとして、原子力安全を定量化するKPI(Key Performance Indicatior)を策定、運用について説明し、「福島第一の事故を決して忘れることなく」「安全のための絶え間ない努力を続ける」決意を示した。
原子力安全に対してKPIを適用するのは世界で初めてのこと。自らが立てた目標の妥当性はどう評価するのか。この点について、IWJが質問した。姉川氏は、海外の優れた運転実績、安全評価を得ている電力会社をベンチマークし、自分達の立ち位置を見つける努力を続けると答えた。
- 会見者 原子力改革特別タスクフォース事務局長 姉川 尚史)
- 日時 2015年2月3日(火)15:00~
- 場所 東京電力 本店本館1階会見場
原子力安全にゴールはない、絶え間ない安全への努力を続ける
原子力改革特別タスクフォースが担っている「原子力安全改革プラン」2014年度第3四半期の進捗が報告された。今期のトピックスとして、KPI(Key Performance Indicatior)の運用を発表した。
東京電力は福島第一原子力発電所事故の反省から、安全への対策が不十分であり、改善するための6つの原子力安全改革アクションプランを策定、実行している。この改革アクションプランについて、改革監視委員会のクライン委員長は、「計測できないものはマネジメントできない」と指摘。「原子力安全の定量化は難しいが、自分達の活動がどのレベルか指標を作るべき」と指導した。これを受け、原子力改革特別タスクフォースは”KPI”を構築、原子力安全を数値化し、達成度やレベルを目に見える形にしている。例えば、安全ミーティングを実施し、実施回数を指標にするなど、自ら方策の目標を設定して達成度を測定している。
原子力安全に対してKPIを適用するのは世界で初めてのこと。自らが立てた目標の妥当性はどう評価するのか。この点についてIWJが質問した。
タスクフォースで立てた目標は、他の原発で必ずしも使っているものではない。しかし、ベースになる活動には類似のものがあるという。姉川氏は、海外の優れた運転実績、安全評価を得ている電力会社をベンチマークし、自分達の立ち位置を見つける努力を続けると答えた。原子力安全には終わりがない。しかし、目標がなければ努力しにくいのは、工事作業だけの問題ではない。
姉川氏は、原子力安全にゴールはないとしながらも、ベンチマークを活用して、世界最高峰の安全レベルに比べ、自分達がどれだけ離れているかを把握し、絶え間ない安全への努力を続けると、決意を示した。
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