「選挙戦も後半戦に入り、国民の新たな期待の広がりを感じる。躍進の可能性を感じている。残る6日間の奮闘で必ず現実のものとしたい」
日本共産党の志位和夫委員長が12月8日、外国特派員協会で記者会見を開き、衆議院議員選挙についての手応え、残り1週間を闘うにあたっての共産党の考え方、政治理念を語った。
(IWJ・薊一郎)
特集 総選挙2014
※12月10日テキストを追加しました!
「選挙戦も後半戦に入り、国民の新たな期待の広がりを感じる。躍進の可能性を感じている。残る6日間の奮闘で必ず現実のものとしたい」
日本共産党の志位和夫委員長が12月8日、外国特派員協会で記者会見を開き、衆議院議員選挙についての手応え、残り1週間を闘うにあたっての共産党の考え方、政治理念を語った。
記事目次
■ハイライト
「安倍政権の2年間が、あまりに国民の意に背く、暴走の2年間だった。国民の中に、この政治は怖い、危ないという気持ちが広がっている。
暴走を止めてくれる政党はどこか、多くの人が考えている。
国民の立場に立ち、ぶれない日本共産党こそ、この政治に立ち向かえるのではという期待が広がっているのを感じる」
志位氏は、選挙戦の手応えをこのように語り、続けて、日本共産党が安倍政権に対案を示してきたことが国民にどう評価されているか、次のように語った。
「私たちは安倍政権と対峙するとともに、経済・外交についても、国民の立場に立った対案を提示してきた。対決するとともに対案を示すということも、評価されていると思っている。
生まれている躍進のチャンスを、現実のものとしたいと考えている」
日本共産党が他の野党と選挙協力しない理由を記者に問われると、志位氏は、選挙で協働するには条件があると語り、沖縄県を選挙共闘の例として説明した。
「私たちは、条件の合うところにおいては、柔軟な対応をやっている。それは沖縄だ。
沖縄県知事選挙では、保守と革新の垣根を越えた共闘体制が作られ、翁長雄志氏が圧勝した。
私たちはこの共闘の体制を大切にして、今度の選挙では、沖縄の全ての選挙区において共闘している。日米安全保障条約の問題は横においての協働になっている」
志位氏は、沖縄県では、主に辺野古基地建設問題に反対する立場で保革共闘の条件がそろったと説明。しかし、全国的には他の野党と選挙協力する条件がないと主張する。
「消費税増税、原発再稼働、集団的自衛権、沖縄基地建設、そしてアベノミクス、これらの5つの争点で、私たちの立場と、民主党あるいは維新の党はまったく違った立場だ。
民主党は、民主党政権時代にこれらの問題を最初に手を付けたため、安倍政権に対抗する足場が持てない。維新の党は、安倍政権よりもっと右よりの立場が目立つ。
よって、日本共産党が全ての選挙区で候補者を立て、論戦によって追いつめていくことが、安倍政権に対する痛打となると考えている。
もし私たちが擁立しなければ、消費税増税に反対する候補者、集団的自衛権に対して正面から反対する候補者、あるいは原発再稼働に反対する候補者もいなくなる。沖縄の新基地建設に反対する候補者もいない。
今度の選挙では、全選挙区で候補者を立てて、安倍政権の暴走と堂々と闘い、対案も示す。こういう立場を示すことが、安倍政権を追いつめていく一番の力となると確信している」
衆院選についての最近の世論調査では、野党に対して厳しい予測となっている。これについて記者から見解を求められると、志位氏は、現在の国民世論と自民党の考えが必ずしも一致していないと、次のように分析した。
「自民党が国会で多数を占めたとしても、国民の世論では、彼らは易々と多数とはなっていない。
集団的自衛権行使容認には、どの世論調査でも国民の5割6割が反対だ。消費税の増税も、約半数が反対し、原発の再稼働についても5割6割が反対だ。また、沖縄の米軍基地辺野古移転については、県民が厳しい『ノー』の審判を下している。
私たちは国民との協働で安倍政権を包囲する。そして、彼らの企てを失敗に終わらせる闘いをやっていきたい」
日本では「共産主義」という言葉に懸念を示す人が多いのでは、という記者からの質問に対し、志位氏は党の目指す方向について語った。
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