「軽減税率は、主婦にとって素晴らしいプレゼントです」――。
12日間の総選挙に突入した12月2日、公明党の山口那津男代表は、神奈川県横浜市の相鉄線二俣川駅前で街頭演説に立ち、第一声を行った。
山口代表を一目見ようと、駅前に集まった有権者の多くは、60代~80代の女性が圧倒的。話を聞いた女性のほとんどは、「軽減税率」導入に大きな期待を寄せた。
8%の増税によって、大きな影響を受けていると話した70代の主婦は、「低所得者、年金生活者なので、増税で苦しんでいる。軽減税率について話を聞きたい」と、早朝に地元、旭区から駆けつけた。「軽減税率が導入されれば、主婦にとって素晴らしいプレゼントになる」と期待を膨らませる声も、裏を返せば、先の消費税増税によって、生活が逼迫(ひっぱく)しているということだ。
40代の主婦はIWJのインタビューに対し、「食品関係が税別表示になったので、8%の増税の影響が目に見えてよく分かる。毎日のことなので、やはり消費税の話が一番気になる」と、経済政策に注目して一票を投じると答えた。
自民党同様、アベノミクス効果の成果をアピールしていた山口代表は、「雇用が100万人増えた」「有効求人倍率1.0倍超え」など、響きの良さに終始した。しかし、数字に隠されたカラクリは、12日間の選挙戦で厳しく野党に追及されるはずだ。生活必需品の軽減税率の導入についても、何をどう軽減するのか、それによって生活がどう改善されるのか、山口代表の演説からは具体的な中身は見えなかった。
- 日時 2014年12月2日(火) 9:30〜
- 場所 相鉄線二俣川駅北口前(神奈川県横浜市)
※以下、発言要旨を掲載します
自公が繰り返し宣伝する「雇用100万人増加」、山口代表も非正規雇用の実態には触れず
山口那津男代表(以下、山口・敬称略)「今回の選挙、安倍総理は国民のみなさまに新しい提案をしました。それが何かというと、来年(2015年)引き上げ予定だった消費税10%を一年半延期するということ。これを実行して社会保障を立て直し、拡充し、財政再建を進めていくという強い決意を示しました。
そして、その時期に合わせて、軽減税率を導入するということも決めたわけであります。これを推進するためには、連立政権で進めてきた経済再生、デフレ脱却の道を、さらに強くしていかなければいけません。
こういう道を推進できるのは、自公連立政権しかないということを、国民のみなさまに訴えをする。今回の選挙は、それを進める政権選択の選挙であります。
この2年間、経済再生、デフレ脱却を目指し、アベノミクスを推進してまいりました。どうですか、みなさん。大きく経済は変わってきたではありませんか。株の値段は倍になった。ということは、企業の財産が増えた。経済活動がそれだけ大きく広げられるようになったということ。
設備投資をする企業も増えてまいりました。失業率も大きく下がりました。そして、有効求人倍率は1%を上回った。企業は働く人が足りないくらい、どんどんひっぱりだこという状態。そういう中で、国全体の仕事に就く人は100万人に増えました。そんな状況を見れば、経済が明らかに良くなっていることが分かります」
山口代表、野党を「言っていることがバラバラ」と批判
記事を拝読しました。山口党首は、いつでもどこでも固定支持者にむけ話していると思います。言葉巧みですが、広く国民を意識した政治家ではないんでしょう。