2011年11月11日、野田総理がTPPにおいて「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明した後、TPP慎重派による会見が行われた。
2011年11月11日、野田総理がTPPにおいて「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明した後、TPP慎重派による会見が行われた。
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TPPを慎重に考える会会長山田正彦議員は、「野田総理の表明が交渉参加表明ではなく、事前協議にとどまっていることに対して喜んでいる」と語った。それは、「参加するのかという問いに対し、十分な議論を経たうえで参加の結論を出していきたい、と総理が繰り返したことが理由だ」と述べた。この声明の意図は慎重派の意図をくみ取り、あくまで情報収集に努めるための事前協議であり、交渉参加を前提にするものではないという認識を強調した。
一部の地上波メディアが交渉参加を決めつけるように報道しているが、それらは間違いだとの認識を示した。総理が交渉参加を先送りにし、繰り返し「十分な議論を経たうえで」と言っているので国会は軽視されていないとも述べた。また、米国との関係強化をする安全保障の観点からTPPを推進する推進派の意見については、むしろTPP問題において反米感情が高まっていることを危惧しているという意見を述べた。
会見後、岩上安身による、会見に参加した人への個別インタビューが行われた。 岩上は、民主党経済連携プロジェクトチーム(PT)内での白熱した議論が公開されなかった理由について質問をした。それについても今後話し合われるべきという意見と、非公開の理由は事前交渉における外交戦略を見せないためで、公開されるべきではないとの意見が見られた。一方で、推進派の意見も見せると国民もより実態が伝わったのではないか、という意見も見られた。
インタビューの中で梶原康弘氏は日米関係が重要な鍵となっているので、政治家として直接アメリカの政治家と議論してアメリカの要求を聞きたいと考えているとも述べた。慎重派と反対派、という言葉の違いについての岩上氏の質問に対し、自分たちはどちらかというと人々が身構えないように慎重派を名乗っているのであり、実際は反対派に近い考えをもった集まりだということも示唆した。