12月27日、官邸前と国会周辺で年内最後の反原発抗議行動が行われた。2012年12月26日に発足した第二次安倍政権。それから丸一年、国内の原発が再稼働することはなかった。
3.11の福島第一原発事故以降は、2012年の6月8日に野田佳彦総理(当時)が、記者会見で大飯原発3.4号機の再稼働を宣言。大規模な抗議行動も虚しく、2012年7月5日に3号機が、21日には4号機が発送電を開始し、再稼働した。その後2013年9月2日には3号機が、15日には4号機が定期検査に入り稼働を停止。それから現在に至るまで、日本国内では「原発稼働ゼロ」が維持されている。
しかし政府は前政権の「原発ゼロ方針」から転換し、「原発をベース電源」とする「エネルギー基本計画」をまとめた。年明けには閣議決定されると言われている。
秘密保護法やTPP、消費税増税など、官僚の思惑に沿い続ける安倍政権は、この「エネルギー基本計画」でも国民の声を無視し、パブコメ募集期間中にも関わらず強行に事を進めようとしている。事故から2年10カ月、未だに被災地への補償、事故の原因究明と総括、原子力政策自体の見直しは不十分だ。
2013年最後の官邸前抗議に集まった人々は、「原発ゼロを撤回するな」「再稼働反対」「原発いらない」と、2年前から変わらぬシュプレヒコールを響かせた。