「被害を受けているすべての人たちのために、自ら立ち上がって、この裁判に関心を持ってほしい」──。
2013年11月17日、福島県須賀川市の産業会館で、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団及び弁護団(生業訴訟原告団・弁護団)による説明会が行われた。会の中では、原告団・弁護団結成の経緯や、今後の見通しが説明された。
(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)
「被害を受けているすべての人たちのために、自ら立ち上がって、この裁判に関心を持ってほしい」──。
2013年11月17日、福島県須賀川市の産業会館で、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団及び弁護団(生業訴訟原告団・弁護団)による説明会が行われた。会の中では、原告団・弁護団結成の経緯や、今後の見通しが説明された。
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はじめに、須賀川民主商工会事務局長の松川信氏が「3.11以降、原発事故によって放出された放射性物質が、広い地域や環境を汚染し、多くの人々が避難生活や健康不安を抱く生111577,101019,92287,56807,活を強いられている」と述べ、甲状腺の健康被害に対して、責任を果たそうとしない国の姿勢を批判した。
その上で、「国と東電に対し、汚染された環境を事故前の状態に戻すことを求める。また、元の状態に戻るまでの間、精神的な苦痛に対する慰謝料を請求する。そのために生業訴訟原告団・弁護団を結成した」と経緯を説明した。
続いて、竹村和也弁護士が「これは、国策として安全神話をまき散らし、原子力政策を進めてきた国と、利益を最優先して事故対策を怠ってきた東電に対して、被害の責任をはっきりさせるための裁判だ。事故前の、元の福島の状態に戻すことを求めていく点が、大きなポイントである」とした。
今後の見通しを語る中で、竹村弁護士は「被害を受けている、すべての人たちのため、また、原告になれない人たちのためにも、裁判の動向に関心を持ち、被害情報を提供し、弁護団に任せるだけでなく、自らが立ち上がる裁判にしていただきたい」と話した。
鈴木雅貴弁護士は、事故後の行政の対応の遅さを問題視し、「被害者の声を、国と東電にしっかり聞いてもらいたい。被害の実態を法廷の場でしっかり語り、それを全国に向けて発信していきたい」と述べた。
質疑応答の中では、住民の健康被害に対する対策の必要性が指摘され、「住民の不安を解消するための制度を整えていくためにも、裁判と連動して、多くの人と一致団結し、市民運動を展開していくことが重要だ」と決意を語った。