作家の大江健三郎氏をはじめ、日本国憲法の改正に反対する知識人らが呼びかけ人に名を連ねる市民団体「九条の会」が記者会見を行い、『集団的自衛権行使による「戦争する国」づくりに反対する国民の声を』と題するメッセージ文を発表した。
この日の会見に出席したのは、大江氏の他、東京大学名誉教授の奥平康弘氏、作家の澤地久枝氏、東京大学教授の小森陽一氏の4人。大江氏は「この6ヶ月ほどの間に日本人の運命、日本という国の運命が決まる」と心境を語り、安倍政権が進める憲法の解釈変更による集団的自衛権の行使容認に強い懸念を表明した。
憲法学が専門の奥平氏は、「(安倍政権は)はじめは96条先攻改正を言っていた。しかし、立憲主義の危機という指摘がなされると、政府は解釈改憲を言うようになった」と指摘。安倍政権が秋の臨時国会で成立を目指す特定秘密保護法も、集団的自衛権行使容認の動きと連動しているとの見解を示した。