日刊IWJガイド・非会員版「岩上安身による、一水会代表の木村三浩氏インタビュー『日本最大の課題「対米自立」に向き合う!』をライブ配信しました!」2024.5.25号~No.4236


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■<インタビュー報告>岩上安身による、一水会代表の木村三浩氏インタビュー「日本最大の課題『対米自立』に向き合う! 来年で敗戦から80年、『占領後遺症』を脱し、主権を回復しなければいけない!!」をライブ配信しました!

■「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! しかしそのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパです。5月24日現在で、月間目標額の40%、158万1400円のご寄付をいただきました! しかしながら、あと7日間で、60%に相当する約240万円をご支援いただかないと、今月もまた目標未達成となってしまいます! 不足額は合計972万3789円にもなります! 7月末の期末まであと2ヶ月半です! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

■【中継番組表】

■「金利ある世界」はコロナ不況から立ち直っていない中小企業の製造業を直撃! IWJが中小企業庁へ直撃取材! 中小企業庁の回答を独自に検証! ところがなんと、中小企業庁の回答はことごとく、ほとんど虚偽に近い回答だった!

■元ソ連構成連邦共和国のひとつであったザカフカス(外コーカサス)ジョージア(旧グルジア)で成立間際の「外国代理人登録法」をめぐって、EU委員がジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相に対し、「先週暗殺未遂で生き残ったスロバキアのロベルト・フィツォ首相と同じ運命をたどる可能性がある」と脅迫!! コバヒゼ首相は「我々はこの国に泥水を残したくない。なぜなら『ジョージアのマイダン』は、我が国を『ウクライナ化』という非常に深刻な結果に導く可能性があるからだ」と「外国代理人登録法」の必要性を訴える!

■<新記事紹介>「情報戦」の時代をどう生き抜くか? 巨大組織メディア報道の罠を検証!【第2部】新型コロナウイルス危機とmRNAワクチン危機(第5回)~岩上安身によるインタビュー第1158回ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏
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■<インタビュー報告>岩上安身による、一水会代表の木村三浩氏インタビュー「日本最大の課題『対米自立』に向き合う! 来年で敗戦から80年、『占領後遺症』を脱し、主権を回復しなければいけない!!」をライブ配信しました!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日、5月24日、19時頃から、岩上安身による、一水会代表の木村三浩氏へのインタビューを、「日本最大の課題『対米自立』に向き合う! 来年で敗戦から80年、『占領後遺症』を脱し、主権を回復しなければいけない!!」と題して、ライブ配信しました。

 木村三浩氏は、1956年、東京都生まれ、国士館高校を「名誉卒業」し、のちに慶應義塾大学大学院法学研究科に学び、一水会書記長を経て、2000年より、一水会代表を務めています。月刊『レコンキスタ』発行人であり、三田文学会会員です。

 岩上は、インタビュー冒頭、以下のように問題意識を語りました。

岩上安身「皆さん、こんばんはジャーナリストの岩上安身です。

 本日は、日本最大の課題、何度も何度も言っておりますが、『対米自立』。日本は、自主独立していない。奴隷国家で、対米隷従国家であるということを、私もずっと申し上げているのは、皆さんご存じのとおりだと思いますけれども。

 ネットやSNSが登場する以前は、例えば、出版社に企画を持っていっても全部はねられて、思っていることを書けなかったんですが、ネットが出てきて、初めて、そういうことをちゃんと言えるようになった。

 この私がつくった『IWJ』というのは、『インディペンデント・ウェブ・ジャーナル』で、この『インディペンデント』には、独立メディアですよという意味と、それから日本は独立していないから独立しなければならないんだと。

 独立した言論を持ち、独立した主権を持ち、そして主権者が、国民が、独立した国家の主人であらねばならないんだという、ささやかながら、思いを込めてつくらせていただいて、14年になります。

 そういう中で、この問題意識すら共有してもらえないという、『孤独』って大げさですけれども。一人で思っていても、誰も相手にしてくれないな、という気持ちがあった中、思いがけない方角で、対米自立について考えていらっしゃる方々がいらっしゃったんですね。それが今日ご紹介いたします、一水会代表、木村三浩さんです」。

 岩上が、木村氏と初めて出会ったのは、「別冊宝島編集部が『平成元年の右翼』というブックレットを企画し、執筆を依頼された頃」でした。『平成元年の右翼』というブックレットは、昭和天皇崩御の後にあわせて出版されたものでした。

 岩上は、当時、銀座数寄屋橋の名物であった愛国党の赤尾敏氏の演説の思い出を語りました。

 木村氏は、赤尾氏は、とにかく道ゆく人々に訴えるために、エキセントリックな言葉もかけたが、それはどうやって、日本人に訴えるか、考えた上での言動だったのだろうと述べ、赤尾氏の思い出を披露しました。

 岩上は、現在「喫緊の問題」となっている天皇制の問題に話題を振りました。

岩上「何か、右翼の人たちのやっぱり矛盾みたいなお話を。どこからどこまでだいたい信じるの? どこからどこまでは神話なの? あと、例えば今、『女系天皇は絶対許さん』とか言ってる人もいるじゃないですか。

 皇祖神で遡ったら、アマテラスからだろうと。『女系じゃん』って。これ言うと、もう大概の人は、まともに答えないんですけど。途中で、男尊女卑じゃないけど、儒教の影響を受けちゃったんだろうと。

 皆さんが憎いと言っている、中国の影響を受けて、男尊女卑になってしまって、『男系』になってしまった。それをこそ、憂うべきではないのとか。みたいなことを言ってみたいんだけど。いう相手がいなくて。木村さんに言ってみたいんだけど」。

木村「天照大御神が、それこそ女性神で太陽神だとなってますけど。その前には、天之御中主神(アメノミナカヌシノミコト)、高御産巣日神(タカミムスビ)、神産巣日神(カミムスビ)の三神がいるわけでね」。

岩上「でも、その時にスサノオという男子が生まれているわけで。スサノオは長子で、あれが長子相続するべきだったけど、暴れすぎで」。

 木村氏は、「歴史上、実際は八人の女帝」がいるものの、神武天皇から継承してきた男子の歴史がある、女帝は認めないというのではないが、自分の立場は「男系努力派」だと述べました。

 岩上は、男系・女系と、そこはもう少し柔軟でいいのではないかと述べました。歴史討議が続きました。

岩上「(我々は何者であるかという問題はあるけれども、一番の問題は)、俺たちが主権者でしょう。俺たちがこの国の主権者でしょうと、なんでお前らに奴隷扱いされなきゃならないんだと俺はそれは許せないぞと」。

木村「どういうところで主権が侵害されて(ていると考えてい)ます?」

岩上「ソ連軍の中将に『お前ら、(日本は米国の)サテライトなんだから、お前と話したって、(北方領土問題など)ラチあかないんだよ』と言われたんですよ。

 29歳ぐらいの時、ちょうどここで書いている頃に、これ、僕が書いた本」

木村氏「ノーメンクラトゥーラを書いていた時だ。そう、『あらかじめ裏切られた革命』これだよ、これ」。

岩上「その中にも所収していますけれど、そこで、ソ連軍の『赤い星』という機関誌の、編集局長が、やっぱり、なまなかな人じゃないわけで。普通の大佐級では編集長にはなれない。だから、中将、という人でしたが、別に失礼な態度ではなくて、淡々とした態度だけれども。

 ソ連の人、ロシアの人の間では、エリートは、プーチンを見てもわかるけど、すごくリアリストだいうことはわかるじゃないですか。

 ブレジネフのときに、悪名高い制限主権論というのをやったじゃないですか。(サテライトの国の主権を制限する、という時に)彼らはむき出しなんですよ。飴のコーティングをしないわけですよ。日本は、(米国が)飴のコーティングをした(主権喪失)のを、ずっと舐めてるわけですよ。

 『いい加減大人になれよ』と。ズバっと、『オレ達から見たら、お前らはサテライトだよ』とね。『サテライトのお前達と交渉して決まったことがあたって、アメリカが全部、主権を持っていて、米軍のところにいったら、話にならないんだ』って。『だから、そのサテライトだってことをよく理解しろよ』と。

 それを、(当時)29、30の私は、衝撃を受けるわけですね。

 この年は、『平成元年の右翼』に始まって、ベルリンの壁が崩壊するじゃないですか。この年のクリスマスは、僕、ベルリンで壁を壊してたんですよ」。

木村氏「1989年ね」。

 話題は、「自衛隊の統合指令本部」、自衛隊が米軍の指揮下に入るという問題に移り、韓国は軍隊の統制権の問題は重視して、自分たちの国家主権のことを意識化しているのに、なぜ日本人は、それすらできないのだろうか、と岩上が疑問を投げかけました。

岩上「(自衛隊の、自国の軍隊の統制権を他国に握られるということは)我々は自立していないということだと。

 なんで韓国人の、ごく一般の人でも、これを意識化できるのに、日本人の大半はそれを意識化できないのか。

 そうやって政治的に重要な課題に関しては、ぼんやりとコントロールされてね。記者クラブもコントロールされて」。

 岩上は、岸田総理会見で、自衛隊の指揮権を米国に掌握させるなど、許し難いという質問をしたところ、総理会見に参加できる記者のレギュレーションを変えることなく、運用だけを変え、10年間出席し続けてきた、総理会見から排除された話をしました。木村氏は、「ああ。ひどいね、ダメだね」と、このエピソードに驚いていました。

 インタビューは、ウクライナで、2014年のユーロマイダンクーデターの後、ウクライナ政府による、ロシア語話者への虐待の実態、それをまったく無視してウクライナ紛争を語る「専門家」、そして、実際のプーチン大統領の姿などに話が及びました。

 どんどんと話が弾んでいったインタビューは、2時間を過ぎて、ようやく、木村氏のご経歴をご紹介するというくだりに至りました。

 その後、一水会の創設者である鈴木邦夫氏の死去、一水会50周年、ロシアを代表する思想家、アレクサンドル・ドゥーギン氏との交流などについて駆け足でおうかがいしました。木村氏は、『スゴイぞ! プーチン 1日も早く日露平和条約の締結を!』(2017)という著作も出しています。

 IWJ書店では、一水会編集の『対米自立を貫いて―――民族派・一水会の50年』(2024年、花伝社)を、サポート会員限定で、近日中にご用意する予定です。

 インタビューは休憩もなく続き、22時半を過ぎてようやく締めとなりました。今回はほとんどプロローグという内容でしたが、今後も頻繁にご登場いただけることになりました。

 昨夜配信した動画をYouTubeチャンネル『Movie IWJ』からご視聴いただけます。どうぞ御覧ください。

※岩上安身による 一水会代表 木村三浩氏 インタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

■「IWJしか報じていない情報」が、日々、増えてきています! しかしそのIWJを支えるのは、皆さまからいただく会費とご寄付・カンパです。5月24日現在で、月間目標額の40%、158万1400円のご寄付をいただきました! しかしながら、あと7日間で、60%に相当する約240万円をご支援いただかないと、今月もまた目標未達成となってしまいます! 不足額は合計972万3789円にもなります! 7月末の期末まであと2ヶ月半です! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJが、独立メディアとして報道・言論活動を継続できるよう、皆さまのご支援をよろしくお願い申し上げます!

 5月は、5月1日から22日までの22日間で、55件、158万1400円のご寄付・カンパをいただいています。これは、5月の月間目標額の40%にあたります。ご支援くださった皆さま、ありがとうございます! しかし、あと90日間で、月間目標の60%、約240万円が必要です!! でないと、今月も月間目標に届かず、IWJは独立メディアとしての活動ができなくなる可能性が高くなります!

 しかし、今期第14期、IWJへのご寄付・カンパは、11月から4月まで、6ヶ月連続で目標金額に到達しませんでした。この6ヶ月間の不足額の合計は、976万6289円です。零細な企業であるIWJにとって、非常に厳しい赤字額です!

 IWJは収支を合わせるべく、徹底的に支出を減らす努力を、今も続けています! オフィスを移して、スモール化することも模索中です! そうやって支出を減らしても、収入が減り、赤字が積み上がっていけば、活動が続けられなくなります!

 もし、7月の期末まで、これ以上目標に達しない月があれば、年の半分が未達確定となってしまい、財源不足は深刻な上にも深刻で、IWJは、本当にこの先、活動できなくなってしまう可能性が出てきました。

 第14期の期末である7月末まで、5月を含めてあと3ヶ月です! ぜひとも、期末までの間に、不足分の972万6289円の赤字分をなくし、少なくとも収支をトントンにさせてください!

 第13期は、2000万円を超える赤字でした。この時は、私、岩上安身が、老後の蓄えを崩してピンチを切り抜けました。しかし、2年連続大幅な赤字となると、私、岩上安身個人にも、もうこれ以上、投じる私財はありません!

 以前にも書きましたが、私には、進行性の難病の線維筋痛症で、ほぼ寝たきりに近い娘がいます。

 賃貸のアパートで療養している彼女のために終の住処を、これから用意してあげなければなりませんし、生活費を出せる小さな物件も用意しておかないと、死ぬに死ねません。

 「ジャーナリズムバカ一代」として、すべてをなくすまで赤字経営を続けて、破産とともに「前のめりに死ぬ」などということは、自分の中の「人の親」という「情」が許さず、赤字が手に負えなくなるほど膨らむ、その一歩手前で、倒産の前に、誰にも迷惑をかけないよう、自らの手でIWJをたたみ、娘のために何かしら残せるようにするつもりです。

 もともとは健康に生まれ育ち、国立看護大学校を出て、看護師としてはつらつと働き、自活もしていた娘が、20代で発病し、働くこともできなくなり、年々病状が悪化して、ついには障害手帳をもつに至ってしまいました。そんな難病になってしまったことについて、彼女には、何の罪も落ち度もありません。

 ですので、私は、残念ながらIWJとともに心中することはできません。倒産する一歩手前で、未払いの給与や売掛、債務がないように始末して会社を自分の手で解散しますし、人様に迷惑のかかるような最後にはしない、と覚悟を定めています。

 ただ、余力ある限り、自らのジャーナリストとしての使命・天命から逃げ出すようなことはいたしません!

 世界と日本が未曾有の危機に直面しており、既存ジャーナリズムが機能しない現状だからこそ、最後の一歩手前まで、真実を伝える、ジャーナリズムの本道を貫き通します!

 皆さまのご支援のある限り、全力で前進を続けます!

 今月こそ、なんとか月間目標額の400万円に届きますよう、また、できれば目標額以上のご支援をいただき、積み重なっている今期の1000万円近い目標不足分を、期末の7月末までに削ってしまい、収支がマイナスにならないよう、有料会員登録と、ご寄付・カンパで、財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

 また、ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、会員番号は変わりませんので、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうぞ、皆さま、権力に対し、一切忖度しないで真実をお伝えする独立メディアIWJの存在意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 また、4月30日に発行した【IWJ号外】にも、ぜひご注目ください! 米国の既存ジャーナリズムの惨状が、クリス・ヘッジズ氏らによって、報告されています。これは日本のジャーナリズムの惨状と重なります。ヘッジズ氏らも、市民に直接支えられる独立メディア形式へと移行しています。そうでなければ、現代では、真実の情報をお届けすることができないのです。

※【IWJ号外】クリス・ヘッジズが、「米国内の新聞9000紙のうち3000紙近くが廃刊し、4万3000人の新聞記者が失職」と米国の既存ジャーナリズムの惨状を報告! 唯一の光明は独立メディア! 2024.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522859

 IWJもまた、市民に支えられる独立メディアとして、2010年12月にスタートして、13年5ヶ月となります。

 こうした凄まじい技術進化の結果、現在では動画やライブ配信コンテンツがあふれかえるようになり、IWJだけがライブ・ストリーミングを行なっているわけではなくなりました。

 ですが、その間もテキストメディアとしてのIWJを時間をかけて充実させてきており、岩上安身によるインタビューも、1157回を数えるまで、回を重ねております。

 ジャーナリズムとしての「本道」を決して忘れず、重点となるテーマが変わり、情報伝達の手段や機器は変わっても、お伝えしている報道・論評のコンテンツは、むしろ充実していっているとすら、自負しています!!

※シリーズ: 岩上安身インタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/series/iwakami-interview

 また、特に昨今は、日米欧の「先進国」グループ内の情報だけでなく、これも急激な変化を見せている国際情勢に迫り、特に、成長著しい、グローバル・マジョリティにまで視野を広げて、翻訳のスピードと量を上げ、激動する国際情勢を先取りしてお伝えし続けてきました。

 その理由のひとつには、ウクライナ紛争やコロナ問題など、権力からの圧力がかかってのことか、既存のテレビ・新聞など、記者クラブメディアの報道が、硬直した「官報」化し、西側諸国全体が「大本営発表」をたれ流すような「異常な事態」が「日常」化してしまったためでもあります。

 「IWJしか報じていない情報」が、いまだにあります。それどころか、「米国の利益のための『代理戦争』を待望する勢力」によって、自立した報道への権力からのコントロールが強まり、「IWJしか報じていない情報」は、技術的進化とは反対に、逆に増えつつあるのが現実なのです!

 IWJは、どれだけ孤立しようとも、その孤立は一時的なものであり、隠されたり、ごまかされたり、歪められたりしたプロパガンダは、のちに必ずほころぶ、と確信しています。

 現に、この2年あまり猛威をふるってきたウクライナ紛争についてのデマだらけのプロパガンダも、IWJは一貫して、そのプロパガンダの嘘をめくり続けてきましたし、当時、わからなかったことでも、今になって新たなエビデンスが明らかになって、よりクリアな「画素数」の「真実」に迫れるようになりつつあります。

 たとえば、10年前の2014年5月に起きた「オデッサの惨劇」について、事件発生当時、IWJでは事件自体の事実を報じていました。

※【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】オデッサの「惨劇」、緊迫続くウクライナ東部 米国はウクライナを「戦場」にするのか(IWJウィークリー48号より)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/138337

 今年の5月8日付けのこの日刊IWJガイドでお伝えしたように、この「オデッサの惨劇」に、当時のトゥルチノフ大統領代行や、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らが関与していたことを、ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が証言しました。10年が経過して、重大な、真実に迫る証言が出てきたのです!

※スクープ! ロシア系住民48人がネオナチに虐殺された「オデッサの惨劇」から10年が経過! ウクライナの元野党政治家メドヴェドチュク氏が、当時のトゥルチノフ大統領代行、アヴァコフ内務大臣、ナリヴァイチェンコ保安庁長官、パルビー国家安全保障・国防会議長官らの関与を証言! 現場で作戦を指揮した手下のパリツィアは、その功績で直後にオデッサ州知事に任命された! 2014年のクーデター以降、この10年間、ウクライナ政府とネオナチが犯してきた、ロシア系住民への虐殺の一端が明るみに! 日本の新聞・テレビを含む西側メディアが徹底的に封印してきた ロシア系住民へのジェノサイドの真実が今、暴かれる!
(日刊IWJガイド、2024年5月8日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240508#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53477#idx-4

 記者クラブメディアで、事件当時から現在に至るまで、この「オデッサの虐殺」の真実を報じたものは、ほとんどありません。取り上げても、せいぜい、ロシアの「プロパガンダの材料」程度の扱いです。人権感覚が、ロシアとウクライナを扱う時とでは正反対で、狂っているとしか思えません。

 その後も、ウクライナ軍とネオナチによる、東部のロシア系住民への武力攻撃に対しても、既存メディアは、まるで何もなかったかのように、ほとんど真実を報じていません。

 8年経ってからロシア軍がしびれを切らして、ついに介入を決めた2022年2月以降も、ウクライナ政府やネオナチが、国内の少数民族であるロシア系住民への差別・迫害・殺戮といったジェノサイドについては、日本政府と日本のメディア、日本の知識人の多くは、だんまりを決め込んでおり、もう10年以上経ちます。

 こうした「沈黙」自体が、消極的な犯罪です。

 さらにネオナチそのものであるアゾフを、「我々はネオナチではない」「我々は愛国者である」と当のアゾフ司令官に言わせる、プロパガンダそのもののインタビューをたれ流すテレビ局もあらわれました。これは「沈黙」以上の、報道の力を用いた積極的な犯罪です。

※【IWJ速報4月24日】ロシア「『ロ軍が化学、生物、核兵器を使用』と、米国政府が挑発を準備」と発表! TBS『報道特集』はアゾフ司令官の胸の「ナチス親衛隊のマーク」にぼかしを入れ、アゾフ連隊を「ナチスでない」と紹介! 2022.4.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505063

※テレ朝「アゾフ連隊」司令官インタビューは「アゾフはネオナチでない」との誤った放送! 岩上安身が批判ツイート連投!「ネオナチではないと。では、この司令官の胸のマークは何だ?」そこにはナチスの紋章が! 2022.5.24
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/506221

 我々IWJは、こうした「犯罪」的なプロパガンダに決して加担せず、乗せられもせず、安きに流れることなく、真実を報じ続ける、茨の道を、今後も歩き続けます。

 どうか、そうしたIWJの独立性、独自性をご評価いただき、今後も活動が続けられますよう、応援をお願いしたいと存じます。

 よろしくお願いします!

 岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2024.5.25 Sat.**

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◆中継番組表◆

**2024.5.26 Sun.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2024.5.27 Mon.**

調整中

■「金利ある世界」はコロナ不況から立ち直っていない中小企業の製造業を直撃! IWJが中小企業庁へ直撃取材! 中小企業庁の回答を独自に検証! ところがなんと、中小企業庁の回答はことごとく、ほとんど虚偽に近い回答だった!

 『日刊IWJガイド』5月23日号でお伝えしたように、3月19日のマイナス金利解除から、わずか2ヶ月で、長期金利が1%へと上昇しました。

 この「金利のある世界」は、まだ1%とは言え、今後、歴史的な円安などの要因で、常時金利上昇圧力がかかります。

※はじめに~ついにきた、きた、きた! 2024年3月19日の金融政策決定会合でのマイナス金利解除から、わずか2ヶ月と3日で長期金利1%に上昇! 金融機関からつなぎ資金を借り入れている企業だけでなく、一般市民の住宅ローンの上昇も確実!! 金利上昇は企業も家計も直撃! 円安の原因となっているのは米ドルの高金利、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利は現在5.5%! この金利差を埋めるまで日本の長期金利が上昇したら、個人の自己破産から、企業の倒産まで続出!!
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240523#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53519#idx-1

 『日刊IWJガイド』5月23日号では、住宅ローンを中心に、主に、消費の面から、「金利のある世界」が生活者の「消費」にどのように影響するのか、お伝えしました。

 「金利のある世界」は、企業の「生産」にも重大な影響を及ぼします。

 日本の景気をいち早く把握でき、企業の景況感を表す重要な指標である、「日銀短観」を見てみると、コロナ不況明けの業況が、中小企業の製造業が軒並みマイナスで景気が悪いと判断しています。

 その中には、毎月の資金繰りが苦しく、金融機関からつなぎ融資を借り入れて、人件費などの固定費や借り入れた借金の返済にあてているいわゆる「ゾンビ企業」も少なくないのです。

※日本銀行時系列統計データ検索サイト(短観、2024年5月24日閲覧)
https://www.stat-search.boj.or.jp/

 中小企業の製造業は、まだ、コロナ不況から完全に立ち直ったとは言えない状況なのです。

 歴史的な円安状況では、金利上昇の速度が中小企業の景気回復の速度を上回っていく可能性が高いのです。

 中小企業の製造業は、日本のもの作りの中核です。

 そればかりではありません 。

 金利が上昇すれば、設備投資のための資金調達コストがかかり、生産活動が停滞すると、GDPの伸び率に直接響き、日本経済へのダメージは計り知れません。

 2016年の経済センサス活動調査では、個人事業主を含む中小企業は企業数で全体の99.7%、従業員数で68.8%を占め、中小企業の経営状況の悪化は日本経済に直結することがわかっているからです。

※中小企業とは 日本企業の99.7%(日経新聞、2020年5月20日)
 https://www.nikkei.com/article/DGXKZ059317670Z10C20A5EA2000/

 IWJは、この中小企業製造業の設備投資に対する金利上昇の影響と、中小企業の生産活動が停滞した場合のGDPへの影響、そして中小企業の製造業への政策的措置について、中小企業庁へ直接取材しました。

 IWJ記者は、経済産業省中小企業庁へ電話取材しましたが、2人にたらい回しにされたあげくに、製造局(経産省本省の)に回すと言って、かなり長い時間、待ったあげくに、突然、一方的に電話を切られてしましました。再度電話すると、中小企業庁総務課に回されました。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■元ソ連構成連邦共和国のひとつであったザカフカス(外コーカサス)ジョージア(旧グルジア)で成立間際の「外国代理人登録法」をめぐって、EU委員がジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相に対し、「先週暗殺未遂で生き残ったスロバキアのロベルト・フィツォ首相と同じ運命をたどる可能性がある」と脅迫!! コバヒゼ首相は「我々はこの国に泥水を残したくない。なぜなら『ジョージアのマイダン』は、我が国を『ウクライナ化』という非常に深刻な結果に導く可能性があるからだ」と「外国代理人登録法」の必要性を訴える!

 ジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相は、23日、フェイスブックへの投稿で、匿名のEU委員から最近、「ジョージア政府が、ジョージアで活動する外国のNGOに資金提供の開示を義務付ける法律(外国代理人登録法)を推進すれば、西側諸国は『いくつかの措置』を講じるだろう」「フィッオに何が起こったかよく見て、十分気をつけることだ」との脅しを受けたことを明らかにしました。『RT』が23日付けで、報じました。

※Georgian PM accuses EU of ‘blackmailing’ him with assassination threat(RT、2024年5月23日)
https://www.rt.com/news/598129-georgia-slovakia-pm/

 「フィッオ」とは、もちろん、15日に銃撃された、スロバキアのロベルト・フィッツォ首相のことだろうと思われます。その場で現行犯逮捕された暗殺未遂容疑者の男は、フィッツォ首相がウクライナへの軍事支援を停止したことに反対していたと報じられています。

 ジョージア議会は先週13日、「外国からの影響に対する透明性法案(外国代理人登録法)」を可決しました。この法律は、資金の20%以上を海外から受けているNGO、メディア、個人に対し、「外国勢力の利益を促進する」団体として登録し、寄付者を公開することを義務付けています。

 議会は「外国代理人登録」を可決しましたが、ジョージアの親欧米派のサロメ・ズラビシビリ大統領が18日に拒否権を発動し、まだ成立していません。ただし、いずれ、議会が再投票で大統領の拒否権を覆すと予測されています。

 ズラビシビリ大統領は「私は今日、ロシアの法律に拒否権を発動した。この法律は本質的にも精神的にもロシア的なものだ」「わが国の憲法と欧州の全規範に反するものであり、わが国の欧州への道を阻むものである」と、拒否権を発動した理由を説明しています。

 ズラビシビリ氏は、生粋のジョージア生まれ、育ちではありません。ジョージア系移民の子として、フランスに生まれ、1970年代にフランス外務省に入り、2003年に駐ジョージア大使に任命され、2004年にジョージア国籍を取得し、同年ジョージアの外相に就任しました。2018年の大統領選に無所属で立候補し、与党の「ジョージアの夢=民主グルジア」から支援を受けて、勝利しました。

 ズラビシュヴィリ氏は大統領に就任すると、自らを与党候補として支えてくれた「ジョージアの夢」は「親ロシア的であり、欧州連合やNATOへの加盟に消極的である」と繰り返し非難するようになり、訣別しました。

 ズラビシュヴィリ氏は、2023年には「ジョージアの夢」の意向を押し切って欧州連合を訪問しました。「ジョージアの夢」は、大統領が憲法に違反したとして弾劾手続きをしましたが、賛成86、反対1票で、可決に必要な100票には届かず、失敗に終わっています。

※ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動(ロイター、2024年5月18日)
https://jp.reuters.com/world/security/YKOJSPEBY5ICVNXRWPLWTBIEJY-2024-05-19/

 13日付『BBC』によれば、与党である「ジョージアの夢」が率いるジョージア政府は、透明性の向上とジョージアの主権を守ることにつながる法案だと位置付けています。

 ここ、ジョージアでも、重要視され、問題視されているのは、ジョージアの「独立主権」なのです。これはグローバリズムと新自由主義に覆われてしまった現代の世界の中にあって、パレスチナから、首相が暗殺されかけたスロバキア、日米安保条約下にある日本に至るまで、共通している問題です。

 一方、野党側の戦略建設者党は、親欧米派であり、10月に予定されているジョージア議会総選挙を前に、政府が批判の声や野党を抑圧するための法案であり、ジョージアの欧州連合(EU)加盟をくじく目的の法案だと非難しています。

 首都トビリシでは、この「外国からの影響や内政干渉を監視する「透明性法案」に反対する、数万人規模のデモが行われています。

 「ジョージアの夢」は、親露的だとみなされています。ジョージアにたびたび介入し、ウクライナのように親欧米国家に体制を変えたいと願い、トライもしてきた米国は、ジョージアの「外国代理人登録法」に公然と反対しています。米国の介入工作にとって、都合が悪いからであることは、一目瞭然です。

 ジェイク・サリヴァン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、ソーシャルメディアに、米国は「ジョージアでの民主主義の後退を深く懸念している」と投稿しました。米国の政治家や官僚が使う「民主主義」という言葉は、本当に米国にとって利益をもたらすかどうか、というだけの指標のようになってしまいました。

 サリヴァン氏は、ジョージアの議員らは「国民の欧州・大西洋への願望か、民主主義の価値観に反するクレムリン(ロシア大統領府)流の外国人スパイ法を通すか、どちらかを選ばなければならない。(中略)我々はジョージア国民の側に立っている」などと投稿しています。自国の利益しか考えない、エゴイスティックな内政干渉もいいところです。もはや米国政府、特に国務省には、「内政干渉」は慎むべき、という概念が失われてしまっているのでしょう。

※ジョージア、「外国から資金提供」団体の登録法案に反対デモ 野党はイギリスに圧力求める(BBC、2024年5月13日)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c72p08x9wx5o

 デタラメなプロパガンダにもかかわらず、「外国代理人登録法(Foreign Agents Registration Act、FARA)」は、別にロシア由来ではありません。

 そもそも、他国の法律や法制度には好き放題に口を出す米国にも1938年来、「外国代理人登録法」が存在し、外国勢力の利益を代表する団体や個人(代理機関)が、当該外国政府との関係および活動内容や財政内容に関する情報を開示することを義務付けています。

 ジョージアが求め、反対派に対して米国の報道官が口をきわめてののしっているのは、米国内に存在する法制度なのです!

 2017年には、ロシア・メディアの『ロシア・トゥデイ(RT)』の米国内の関連会社を、ロシア政府の「代理機関」として登録し、2018年には、中国の国営『中国グローバルテレビジョンネットワーク(CGTN)』が、中国共産党の意向を受けた「代理機関」であるとして登録しています。欧米の「代理機関」だけを監視しているのではないのです。

 なぜ、米国は、自国にもある法制度なのに、ジョージアが独自の「外国代理人登録法」を持つことに反対するのでしょうか!?

※Foreign Agents Registration Act(U.S. Department of JUSTICE)
https://www.justice.gov/nsd-fara

※外国代理人登録法(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BB%A3%E7%90%86%E4%BA%BA%E7%99%BB%E9%8C%B2%E6%B3%95

 コバヒゼ首相が23日に『Facebook』投稿には、匿名の欧州委員の発言が生々しく紹介されています。

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■<新記事紹介>「情報戦」の時代をどう生き抜くか? 巨大組織メディア報道の罠を検証!【第2部】新型コロナウイルス危機とmRNAワクチン危機(第5回)~岩上安身によるインタビュー第1158回ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏

 岩上安身は2024年5月10日、『ウクライナ・コロナワクチン報道にみるメディア危機』の著者で、新進気鋭の若手在野研究者である嶋崎史崇氏にインタビューを行いました。

 このインタビューは、YouTubeでは検閲を受けてバンされる可能性があるため、プラットホームをビメオに変えて、公開いたします。

 ぜひ、御覧になってください。

 嶋崎氏は著書の中で、「メディアの独立性自体が危機に陥っている」と指摘し、「半ポスト真実的状況」、つまり「政治権力、経済力、軍事力と一体化したメディアが情報を発信すること(あるいは情報を発信しない)によって、言論の多様性が消え、社会全体が、真実がわからない、あるいはだまされたままの危機的状況」に陥っているとの見方を示しています。

 岩上安身はこれまで、「ウクライナ紛争をめぐる『半ポスト真実』を見極める」と題して、嶋崎氏への連続インタビューを行ってきました。

※「情報戦」の時代をどう生き抜くか? メディア報道危機を検証!【第1部】勃発から2年が経過! ウクライナ紛争をめぐる「半ポスト真実」を見極める!~岩上安身によるインタビュー 第1146回 ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏 2024.2.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521909

※「情報戦」の時代をどう生き抜くか? メディア報道危機を検証!【第1部】勃発から2年が経過! ウクライナ紛争をめぐる「半ポスト真実」を見極める!(第3回)~岩上安身によるインタビュー 第1147回 ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏 2024.3.5
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522005

※「情報戦」の時代をどう生き抜くか? メディア報道危機を検証!【第1部】勃発から2年が経過! ウクライナ紛争をめぐる「半ポスト真実」を見極める!(第4回)~岩上安身によるインタビュー 第1148回 ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏 2024.3.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522207

 今回からインタビューは、ウクライナ情勢ではなく、「新型コロナウイルス危機とmRNAワクチン危機」をテーマにした第2部に入りました。

 英製薬会社のアストラゼネカは、5月8日、新型コロナウイルスワクチンの事業からの撤退を発表しました。

 5月8日付け『CNN』は、「ワクチンが続々と開発されて供給過剰となり、(アストラゼネカ社がオックスフォード大学と共同で開発した新型コロナワクチン)バキスゼブリアの需要が減少したため」と報じていますが、『スプートニク』(日本語版)は、バキスゼブリア接種後の副作用として、極めてまれだが、血栓症の発生が確認されていることを指摘しています。

 嶋崎氏は、「何をもって『まれ』とするかでしょうが、日本でも早くから問題が発覚していたから、途中で接種打ち切りになったという側面もあるのではないかと、私は疑っている」と述べました。

 岩上安身は、「(ワクチン接種によって副作用に苦しんでいる人々の)未確認の暗数が山ほどあるはず」と指摘し、「これはちゃんとウォッチして、行政もジャーナリズムもカバーアップするべき。『需要がなくなったからやめた』という報道を、怪しいなと思っていたら、問題があったからやめたということだった」と語りました。

 「一見荒唐無稽な『陰謀論』に思われるものが、真実である場合がある」と指摘する嶋崎氏は、「新型コロナの脅威を上回る本当の脅威は、遺伝子型(mRNA)ワクチンを大量に接種したことの方にあるのではないか」との疑問を呈し、「主要メディアが大きく報道していることよりも、ほとんど報道していないことの方が重要ということがありうる」との考えを示しました。

 嶋崎氏は、「主流派・多数派の専門家の予測が完全に外れた実例」として、ワクチン接種の開始前の2020年12月に、東京大学の河岡義裕教授が「65~70%の接種率で『集団免疫』が達成され、コロナパンデミックは終息に向かう」という見通しを示したことをあげました。

 しかし、実際には、日本でワクチンの2回接種率が8割を超えても、コロナ禍は終わらず、むしろ拡大しました。その結果、日本は、世界的にみてもまれなほどの、ワクチン多重接種へと突き進んだのです。まるで、ウクライナのようです。敗戦が見えているのに、なお、戦力を投入しようとする敗軍の将の悪あがきのようなものです。

 嶋崎氏は、「日本のように、3回目以降もワクチン接種を続けた国は、世界的に非常に少ない。世界のトップクラスの接種率なのに、(コロナ感染率を抑制するという)成績はかんばしくない」と指摘しました。

 嶋崎氏は、「何が真実かを見極めるためには、全国放送のテレビや大手新聞等、主要メディアにほぼ登場しない専門家・有識者による議論に注目し、検証する。その上で、厚労省をはじめとする主流派の主張と比較して、どちらが『数字のトリック』(ごまかし)、情報の隠蔽、不当な情報操作、経済的な利益相反がなく、現実を無理なく説明できているかを見極めることが、手がかりになる」と語りました。

 そのための方法論として、嶋崎氏は、「一般向けに公開されている書籍、文書、ネット記事、一般メディアやオルタナティブメディアの報道の中から、信憑性の高いと考えられる情報を突き合わせて、何が本当かを見極める」という「オープン・ソース・インテリジェンス(OSINT)」という方法論を提唱しました。

 嶋崎氏は「特定の人のみが触れられる機密情報を扱うわけではなく、誰でも無料、または廉価に入手できる情報のみを使うので、専門家ではない大多数の人が、時間さえかければ、実践できる方法論」だと、OSINTの利点をあげました。

 さらに嶋崎氏は、「主要メディアと公的・私的権力が一体となって行う情報戦・情報操作」と題し、イタリアのミラノで活動する免疫学者の荒川央博士の著書『コロナワクチンが危険な理由』(花伝社、2022年)より、次の言葉を引用しました。

 「コロナとワクチンをめぐっても、情報戦が行われている」。

 「私は今は、戦時中のようなものだと思っています。テレビ、新聞を中心としたメインストリームメディアも情報戦の主戦場となり得ます。実際、大手メディアでは報道管制が敷かれており、非常に偏った情報のみが発信されています」。

 「新しい戦争には本物の銃弾や爆弾が使われるとは限りません。この戦争ではワクチンが『銃弾』ではなかったのか」。

 その上で嶋崎氏は、「私は(mRNA)ワクチンが(体内で)作ることをうながす、ウイルスと同じスパイクタンパクが、弾丸だったのではないかと思うこともある」と述べました。

 また、嶋崎氏は、ウクライナ・ロシア戦争と、コロナワクチンの薬害問題とのつながりを象徴する出来事として、「ファイザー・ゲート」事件をあげました。

 これは、米メディア『ポリティコ』が、4月1日付けで報じたもので、EUの強硬な反ロシア政策・徹底したウクライナ支援の先頭に立ってきた、ウルズラ・フォン・デア・ライエンEU委員長が、ファイザーからのワクチン購入をめぐって、EU検察により、「SMS(ショートメール)の消去、腐敗、利益相反」の疑いで捜査を受けている、というものです。

 「『ポリティコ』の記事によると、ファイザーとの契約が、20ビリオンユーロですから、200億ユーロ(約3兆3880億円)ということになります。

 そういう巨額の取引があって、その中に不透明な問題もあったということが、これから徐々に明らかにされていくでしょう」。

 こう語った嶋崎氏は、この事件も「日本ではあまり報道されていない」と指摘しました。

 嶋崎氏は、ロシアとドイツとを結ぶ天然ガスパイプラインのノルドストリーム爆破事件が、米国・NATOによる破壊工作である可能性が濃厚であること、さらに対露制裁で多大な損害を被ったのが、米国の同盟国である欧州諸国であることを指摘しました。

 その上で嶋崎氏は、「どこまで意図的かはわからないが、結果的に、米国製のmRNAワクチンによる損害を受けてきたのも、欧州諸国、日韓、オーストラリア、ニュージーランド等の米国の同盟国の国々だ」と語りました。

 その後、インタビューの後半では、新聞やテレビ等の既存メディアの商業的凋落と週刊誌メディアの現状について検証しました。

 さらに「情報戦のもうひとつの重要な戦場」として、インターネット、特にYouTubeが、オリバー・ストーン製作総指揮の、2014年のユーロマイダン・クーデターに関するドキュメンタリー映画『ウクライナ・オン・ファイヤー』(イゴール・ロパトノク監督、2016年)が、「暴力的」などといった理由で執拗に削除・排除された問題を取り上げました。

 YouTubeは、新型コロナについても、WHOや日本の厚生労働省等の機関と異なる見解は、「医学的に誤った情報に関するポリシー」に違反するとして、一方的に動画を削除しています。

 嶋崎氏は、こうしたYouTubeの「厚労省・WHO無謬主義」について、「やり過ぎではないか」と述べ、「学術論争の妨害だ」と批判しました。

※このインタビューは、通常のYouTubeによる配信を行いません。YouTubeが検閲体制の一部を担っていると考えられるからです。特にワクチン問題は、WHOの見解を絶対視し、そこに疑義をさしはさむだけで、バンされてしまいます。

 我々は、IWJサイトで約4分の1ほどオープンにし、残り4分の3は、会員向けアーカイブにて、公開します。ぜひ、会員に登録して、全編御覧になってください。また、SNS等での情報拡散も、ぜひよろしくお願いします。

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※「情報戦」の時代をどう生き抜くか? 巨大組織メディア報道の罠を検証!【第2部】新型コロナウイルス危機とmRNAワクチン危機(第5回)~岩上安身によるインタビュー第1158回ゲスト 在野研究者・嶋崎史崇氏
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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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