日刊IWJガイド・番組表「加計学園獣医学部の認可『留保』の方針?『加計学園の認可判断保留は結局ポーズだけなんじゃないのか!?』~民進党桜井充議員、今井雅人議員らが内閣府・文科省を追及!/衆参閉会中審査でPKO日報隠蔽問題が争点!参考人の招致拒否相次ぎ、「国民に丁寧な説明をする」はずの安倍総理は欠席、当事者不在で真相究明に進展なし!」2017.8.11日号~No.1792号~


■■■ 日刊IWJガイド・番組表「加計学園獣医学部の認可『留保』の方針?『加計学園の認可判断保留は結局ポーズだけなんじゃないのか!?』~民進党桜井充議員、今井雅人議員らが内閣府・文科省を追及!/衆参閉会中審査でPKO日報隠蔽問題が争点!参考人の招致拒否相次ぎ、「国民に丁寧な説明をする」はずの安倍総理は欠席、当事者不在で真相究明に進展なし!」2017.8.11日号~No.1792号~ ■■■

(2017.8.11 8時00分)

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■<はじめに>感謝!IWJ会員数が6000人を再突破しました!目指せ6100人!/衆参閉会中審査でPKO日報隠蔽問題が争点!参考人の招致拒否相次ぎ、「国民に丁寧な説明をする」はずの安倍総理は欠席、当事者不在で真相究明に進展なし!/東京新聞・望月衣塑子記者のスピーチ全文をアップしました!(ぎぎまき)
┠■【中継番組表】
┠■<ニュース・フラッシュ!>(原佑介・小田和治)
┠――【1】加計学園獣医学部の認可「留保」の方針? 「加計学園の認可判断保留は結局ポーズだけなんじゃないのか!?」~民進党桜井充議員、今井雅人議員らが内閣府・文科省を追及!
┠――【2】国内で人命の重みに「差」〜北海道での訓練でオスプレイの飛行を一時見送り! しかし沖縄では事故直後から通常通り飛行!
┠――【3】ヒヤヒヤするぜ!福島第一原発敷地内で旧日本軍の「不発弾」発見!
┠■<★岩上さんのインタビュー報告★>NTTと東電を「家長」とする「電電」「電力」両グループの中核企業、東芝の倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾!(城石エマ)
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<はじめに>感謝! IWJ会員数が6000人を再突破しました! 目指せ6100人!/衆参閉会中審査でPKO日報隠蔽問題が争点! 参考人の招致拒否相次ぎ、「国民に丁寧な説明をする」はずの安倍総理は欠席、当事者不在で真相究明に進展なし!/東京新聞・望月衣塑子記者のスピーチ全文をアップしました!
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 おはようございます。IWJのぎぎまきです。

 今日は冒頭からお知らせがあります。先月に続き、今月も8月8日付けでIWJの会員数が6000人の壁を突破しました!!! ぱちぱちぱち!!

 一度は6400人を超えたこともある会員数ですが、ジリジリ減少し、長らく5000人台に落ち着いていました。再度6000人到達という明確な目標を立て始めたのが2016年4月ですから、1年以上をかけ、ようやくずっと見上げ続けてきた高い壁を超えることができました。先月よりも5日間ほど早く6000人に再到達したので、今月は先月以上に会員数が伸びそうです!

 最近、新たに会員になってくれた皆様、会費のお支払いを再開してくださった方々、ずっと会員としてIWJを支え続けてくださっている皆々様に心からのお礼を申し上げます。ありがとうございます!

 IWJは昨日10日から新たに<6100人>という次の目標を掲げ走り出しました。まだ会員ではないという方は、ぜひ、これを機に次は6100人の壁を突破できるよう、会員登録をお願いいたします!

※会員登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 また、会費の支払いを忘れている方の中で再開したい! とお考えの方は、ぜひ、再開手続きをよろしくお願いいたします。以前よりずっと簡単に、会費のお支払いができるようになっているので、簡単にご案内します。

 月払いも年払いも可能なクレジットカードでのお支払いをご検討いただければ幸いです。クレジットカードによるお支払いであれば、事務にあたるスタッフの手間も省け、その分、人件費などのコスト削減ができますので、ぜひ、お願いいたします。また、クレジットカードをお持ちでいらっしゃらない方は、口座の自動引き落としも便利ですので、ご検討ください。

※クレジットカード・自動引き落としでのお支払への変更はこちらから(※ログインが必要です)
https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php

■謝罪を繰り返す小野寺五典新防衛相、当事者不在で真相究明に進展なし!

 さて、昨日10日は衆参両院で閉会中審査が行われました。

 蓋を開けてみれば、「国民に丁寧な説明をする」とあれだけ言っていた安倍総理が欠席し、稲田朋美・前防衛大臣が出席を拒否し、江崎鉄磨・新沖北担当も招致を拒否。さらに、PKOの日報隠蔽問題で引責した防衛省事務方のトップ、黒江哲郎前防衛事務次官と岡部俊哉前陸上幕僚長の参考人招致の要求も与党は拒否。「丁寧な説明」とは真逆を行く隠蔽体質そのままを引き継いだ新閣僚のもと、衆院では安全保障委員会が、参院では外交防衛委員会が開かれました。

 この日の質疑で争点になったのは、稲田元大臣が日報の保管について非公開にすることを了承したかどうか、でした。7月28日、特別防衛監察結果が公表されましたが、結局、稲田氏の関与があったのかどうか曖昧なままに終わっています。

 しかし、当然のことながら、当事者不在で審査を開いても真相究明ができるわけがありません。防衛監察本部の丸井博副監察監は「関係者の証言があやふやで発言が特定できなかった」と従来の説明を繰り返すだけに終始。小野寺新防衛大臣は冒頭、一連の対応を謝罪するも、再調査の求めに対し、「監察本部が徹底的に調査した」という他人事のような答弁に終始しました。

 印象的だったのは、小野寺大臣の背後にぴったりとくっつき、答弁内容を耳打ちする官僚の姿でした。その様子は、まるで「二人羽織」そのもの。あまりにも滑稽でした。お粗末きわまりありません。

 また、この日は、大臣と官僚の間で信頼関係が崩壊していると思わせる場面も見られました。午前の衆院安全保障委員会で、民進党の後藤祐一議員の質問通告を事務方が大臣に伝えていないことが発覚し、小野寺大臣が謝罪するはめに。

 また、稲田元大臣の参考人招致について、小野寺大臣は「参考人での出席は委員会が判断する」と答弁しましたが、午後の参院外交防衛委員会で民進党・大野元裕議員の質疑中、理事会で協議される前に防衛省が答弁予定者を発表していたことも発覚。小野寺大臣は「状況を報告受けておりませんが、防衛省から、そのような不手際があったなら、お詫びしたい」と再び謝罪しました。防衛大臣による防衛省全体へのガバナンスは危機的状況にあるといっていいのではないでしょうか。

 なお一昨日の9日は、長崎の原爆忌でした。そしてその約一ヶ月前の7月7日、ニューヨークの国連本部では核兵器禁止条約が採択されましたが、日本政府はこの交渉に参加しませんでした。

 9日の平和記念式典で、長崎市の田上富久市長は「核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません」と、日本政府を批判。

 また式典後、安倍総理と面談した被爆者団体代表の川野浩一さんも、被爆者団体からの要望書を総理へ手渡した際「あなたはどこの国の総理ですか?」と、強い口調で問いかけました。これに対し、総理は無言のまま要望書を受け取って席へ戻っていきました。

・「どこの国の総理ですか」 長崎被爆者の声、届かず(東京新聞、2017年8月10日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201708/CK2017081002000130.html

 このやり取りが大きく報じられた、その翌日10日に、小野寺防衛相は衆院安全保障委員会で、北朝鮮が米領グアムに向けミサイル発射を検討していることについて、「グアムが攻撃された場合、日本が集団的自衛権を行使できる『存立危機事態』に当たれば迎撃できる」と述べました。

・防衛相北朝鮮グアム攻撃 「存立危機事態」なら迎撃可能(毎日新聞、2017年8月10日)
https://mainichi.jp/articles/20170810/k00/00e/010/300000c

 「どこの国の?」――この川野氏の言葉は、総理に限らず現政権全体に当てはまりそうです。岩上さんも「どこの国の防衛大臣なのか。米国を守るためになぜ日本が北朝鮮と刺し違えなくてはならないのか」とツィートしています。

・岩上安身ツィート
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/895679963361288193

※日本が「基地」も「原発」もやめられないのは「朝鮮戦争」に起源があった!? 岩上安身による『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』著者・矢部宏治氏インタビュー 2017.8.2

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394226

■「東芝 原子力敗戦」の大西康之氏インタビューに、なんと、当の東芝の決算報告がバッティング!! 

 昨日は、東芝が2017年3月期の決算を遅れに遅れて報告した日でしたが、そんな日にドンピシャのタイミングで岩上さんが『東芝 原子力敗戦』の著者である大西康之氏に二度目のインタビュー! 終了後、大西さんとIWJスタッフは東芝の会見に急行して取材。会見の中継後には大西氏にこの決算の持つ「意義」について解説していただく、というリレー中継を行いました。詳しくは、後段で報告していますので、ぜひご一読ください!

※NTTと東電を「家長」とする東芝倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395048

※東芝 2017年3月期決算 監査意見は「限定付き適正」―国内製造業で過去最大の赤字9656億円!半導体事業売却の難航・内部統制問題で上場廃止・倒産の足音が!! 2017.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395068

■官房長官ヘ粘り強く食い下がる理由はここに! 東京新聞・望月衣塑子記者からのコメントをいただき記事をアップしました!

 また昨日は、東京新聞・望月衣塑子記者が6月に行ったスピーチを全文掲載しました!

 6月6日に30分にもおよぶ粘り強い質問で、菅官房長官に「総理のご意向」などと書かれた文書の再調査を迫った望月氏は、今も変わらず、官房長官会見に通い続けています。そのひるまない姿勢の根底にあるのは、社会部記者としての矜恃です。また前川喜平・前文科事務次官の告発や、TBS元ワシントン支局長である山口敬之氏からのレイプ被害を実名で訴えた詩織さんの存在が、望月氏を突き動かしたといいます。

 「国民にとって何が最も大切なのか。国民のためのあるべき政治の姿を、今こそ取り戻さなければならないと感じています」と、望月記者がIWJに寄せてくださったコメントとともに、読み応えのあるスピーチを全文掲載しました。IWJ会員の方々は全文お読みになることができます。ぜひ、こちらもあわせてご一読ください!

※「怒り」を伝えていくことが社会部記者の自分がやるべきこと――「総理のご意向」文書の再調査を迫った東京新聞・望月衣塑子記者が官房長官会見に通い続ける理由2017.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395057

■加計学園誘致で第2の夕張と化す!? 千葉県銚子市で市長と市議へのインタビュー動画をアップしました!

 昨日は7月24日に行った、岩上さんによる銚子市議・鎌倉金(きん)氏のインタビューを配信しました!録画収録だったため、今回が初公開となります。

 加計学園系列の千葉科学大学を抱える銚子市は、現在、「第二の夕張」と呼ばれ、約300億円もの市債(借金)を抱えて財政破綻目前まで追い込まれています。

 銚子市がここまで追い詰められたのは、人口減少など様々な要因があげられますが、大きな要因のひとつとして、学校法人・加計学園が経営する千葉科学大学への補助金の負担が大きくのしかかっていることがあげられており、銚子市の苦境は、加計学園の獣医学部新設で揺れる愛媛県今治市の「明日の姿」であるとも言われています。

 加計学園に77億円もの補助金を出したがために、毎年4億円の借金にあえぎ、市長自ら報酬を3割カット、市職員全員の減俸、市の指定ゴミ袋を1.5倍に値上げ、市内一箇所のみの火葬場の使用料を倍額にするなど、様々な手段でこの財政危機を乗り切ろうと苦心惨憺しているという銚子市。岩上さんのインタビューにこたえた鎌倉氏は、「大学誘致で経済が活性化して市が発展すると期待するなら、誘致はやめたほうがいい」と断言しています。インタビューをお見逃しになった方は、その詳しい理由を、ぜひアーカイブで御覧ください!

※加計学園への補助金77億円超が重くのしかかる!銚子市衰退の原因は「過剰な借入による財政悪化」と「市民福祉政策の削減」〜岩上安身による鎌倉金(きん)・銚子市議インタビュー! 2017.7.24
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/392401

 鎌倉氏にインタビューを行った同日には、銚子市長にも岩上さんが単独インタビューしていますので、併せてご覧ください。

※加計学園に77億円超の補助金を支払った銚子市が「第二の夕張」に!? 打開策はあるのか!? 岩上安身による銚子市長・越川信一氏インタビュー! 2017.7.24
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/392397

 さきほど、会員数6100人を目指します! と新ゴールを発表しましたが、会費だけではIWJの取材活動を維持できないのも現実です。IWJの活動費の半分は会員の皆様からの会費によって、残り半分はご寄付・カンパによってまかなっております。どうか、カンパや寄付といった形で継続的にIWJを支えていただけたら幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いいたします。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

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◆中継番組表◆

**2017.8.11 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_KANAGAWA】14:00~「再び小笠原みどりさんに聞く スノーデン新文書公開 共謀罪もアメリカによるデザイン?」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=kanagawa1
※「ストップ秘密法かながわ」主催、「時をみつめる会」共催のイベントを中継します。

【核と戦争を考えるシリーズ再配信 5・YouTube Live】20:00~「『リメンバー・パール・ハーバー』から『アメリカ・ファースト』へ――『戦後秩序』に挑戦するトランプ大統領と安倍総理〜岩上安身による神子島健氏(成城大学ほか非常勤講師)インタビュー(その1)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2月1日収録の岩上安身による神子島健氏インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/360564

▲▽▲▽官邸前抗議関連 ▽▲▽▲

【Ch5】18:30~「再稼働反対!首相官邸前抗議」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5

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◆中継番組表◆

**2017.8.12 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【ツイキャス・IWJ_KYOTO1】13:50~「第60回日本弁護士連合会人権擁護大会プレシンポジウム~生きることのリアル~ 山本 潤さん講演部分」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_kyoto1
※「京都弁護士会」主催、「日本弁護士会連合会」共催にて開催されるシンポジウムの講演部分を中継します。

【ツイキャス・IWJ_OKINAWA1】14:00~「翁長知事を支え、辺野古に新基地を造らせない県民大会」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1
※「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」主催の県民大会を中継します。

【IWJ_YouTube Live】15:00~「日米開戦の真実に迫る!新刊『日米開戦へのスパイ 東條英機とゾルゲ事件』著者・孫崎享氏(元外務省国際情報局長)に岩上安身が訊く!」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※岩上安身による孫崎享氏インタビューを中継します。

【再配信・IWJ_HIROSHIMA1】16:00~「8・6ヒロシマ平和の夕べ ―ヒロシマの継承と連帯を考える―」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=hiroshima1
※8月6日収録の「8・6ヒロシマ平和の夕べ」主催で開催されたイベントを再配信します。

【核と戦争を考えるシリーズ再配信 6・YouTube Live】20:00~「『リメンバー・パール・ハーバー』から『アメリカ・ファースト』へ――『戦後秩序』に挑戦するトランプ大統領と安倍総理〜岩上安身による神子島健氏(成城大学ほか非常勤講師)インタビュー(その2)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2月1日収録の岩上安身による神子島健氏インタビューを再配信します。
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/360564

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

NTTと東電を「家長」とする東芝倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395048

「加計学園の認可判断保留は結局ポーズだけなんじゃないのか!?」~民進党桜井充議員、今井雅人議員らが内閣府・文科省に追及!! ――民進党「加計学園疑惑調査チーム会合」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395046

「怒り」を伝えていくことが社会部記者の自分がやるべきこと――「総理のご意向」文書の再調査を迫った東京新聞・望月衣塑子記者が官房長官会見に通い続ける理由
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395057

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<★岩上さんのインタビュー報告★>NTTと東電を「家長」とする「電電」「電力」両グループの中核企業、東芝の倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾!
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 おはようございます、IWJ記者の城石エマと申します。

 昨日、3ヶ月もの間延期に延期を重ねていた東芝が、2017年3月期の決算を発表しました。監査法人「PwCあらた」の「限定つき適正」の意見がついた決算によると、グループ全体の最終的な赤字額は9656億円で、日本のメーカー史上最大の大赤字に。また、債務超過は5529億円もの巨額な金額になりました。

 東芝の会見が行われる直前の超タイムリーな時間に、岩上さんは『東芝解体電機メーカーが消える日』著者でフリージャーナリストの大西康之氏に、2度目のインタビューをしました。

 なぜ、「日本のものづくり」はここまで無残に凋落してしまったのか――?

 大西氏は、『東芝解体電機メーカーが消える日』の中で、その状況悪化の主因を、通信事業と発電事業をベースとする「ファミリー構造」の「甘え」にあると喝破しています。

 「電話が電電公社しかなかった時代は、電話代を値上げし放題でした。払う側からすれば税金と同じ。そしてそのとき、送電線などを請け負うのが電機メーカーでした。東芝などのメーカーは、実は電電公社の『下請け企業』に過ぎなかったのです」

 大西氏によれば、東芝や日立などの日本を代表する電機メーカーは、NTTを「お殿様」とする「電電グループ」と、東電など電力10社を「お殿様」とする「電力グループ」に加わり、排他的なカルテルを形成して自由競争の厳しさをまぬがれ、「お殿様」が自民党政権の支配する官邸の「指導」で、景気を上げる必要がある、と言われると、潤沢な設備投資資金が投下されて潤う、まるで公共事業のような構造の中で、安穏とした経営ができたのだといいます。

 そうやって高コストで「ものづくり」をしてたのが現実なので、当然ながらそのような「甘やかされた」経営姿勢では、バブル崩壊以降の長期不況、そして2008年のリーマンショック、2011年の3.11以降の厳しい状況下で、生き残りをかけて必死で戦う韓国や中国勢を相手に勝ち抜けるはずもありません。

 それでも、日本のメーカーは「日本スゴイ」の幻想にとらわれ続けたのでした。象徴的なのが、スマホ市場が拡大する中での、NTTドコモの「iモード」での失敗です。

 「ポケットに入れられるインターネットは、iモードが世界初でした。NTTは世界中のキャリアに2兆円もの出資をして、iモードを広めようとしました。しかし、結局世界はスマホへ。日本のメーカーはスマホで必要な技術を全部持っていたが、NTTが『iモードを世界に広める』と言ってやらせなかったため、みんなスマホに乗り遅れてしまったんです」

 大西氏は前回7月21日のインタビューで、崩壊しつつある日本の電機メーカーを、時代遅れの巨大戦艦にしがみついて敗北した第二次世界大戦での旧日本軍に重ね合わせました。「日本スゴイ」の幻想にとらわれ、判断を読み誤った日本のメーカーは、まさに「戦艦大和」をつくって得意満面となっていた旧日本軍とそっくり重なり合います。

 多額の設備投資費(1994年のピーク時でNTTからの設備投資費は年間4兆円!)を手にできる日本のメーカーは、急成長する韓国や中国の企業と本気でしのぎを削りあうこともなく、次々と敗北していきます。その中でも東芝は、NTTを家長とする「電電ファミリー」の中でも、東電を家長とする「電力ファミリー」の中でも中核をなし、家電や半導体、原発で次々と失敗をして、今、日本の製造業史上最悪の大赤字を出して、倒産寸前に立たされているのです。

 日本のメーカーの悲劇は自動車産業とて例外ではありません。ハイブリッド技術を確立したトヨタは今、世界がEVを主流とする中で、敗北を喫しています。大西氏は、悲劇の連鎖の理由を「意思決定のプロセスに合理性がない。本当に勝てるのか?と検証しない。そして失敗から学ばない」と断じました。

 インタビュー後、大西氏とIWJは東芝の決算報告記者会見に急行。綱川智代表執行役社長と平田政善代表執行役専務がマイクを握り、9656億円もの大赤字と5529億円もの債務超過を伝えました。

 記者会見後、IWJのカメラに向けて大西氏は、「メモリー事業が売却できないと、二期連続で債務超過になり上場廃止。すると資金繰りができず倒産する可能性は大きくなる」として、「倒産の足音が近づいてきていると見るべき」だと述べました。

 現在、東芝の半導体子会社の売却については、日米韓連合、米ウエスタン・デジタル、鴻海精密工業の3者の間で協議が行われているもののどれも難航。

 二期連続の債務超過を避けるためには、2018年3月末までに売却を済ませなければなりませんが、大西氏によると、独禁当局(日本では公正取引委員会、中国では商務部、米国では司法省反トラスト局および連邦取引委員会など)の審査には半年はかかると見られ、逆算するともうそろそろ交渉がまとまらなければ、間に合わなくなる可能性が出てくるとのことです。

 東芝倒産は現実になるのか――?IWJは引き続き注目していきたいと思います。昨日の岩上さんのインタビュー、および東芝の記者会見とその後の大西氏による解説をお見逃しになった方はぜひ、以下よりアーカイブをご視聴ください!

※NTTと東電を「家長」とする東芝倒産危機の構造に迫る~半導体や原発で勝負する気など最初からなかった!? 『東芝解体電機メーカーが消える日』著者・大西康之氏に岩上安身が訊く、第二弾!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395048

※東芝 2017年3月期決算 監査意見は「限定付き適正」―国内製造業で過去最大の赤字9656億円!半導体事業売却の難航・内部統制問題で上場廃止・倒産の足音が!! 2017.8.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/395068

 また、7月21日に行われた大西氏へのインタビューその1もぜひ、あわせてご視聴ください!

※「米国は儲からない原発ビジネスを見切り、日本に押しつけた」〜「東芝崩壊」に見る日本電機メーカーの危機!『東芝解体電機メーカーが消える日』著者 ジャーナリスト 大西康之氏に 岩上安身が訊く! 2017.7.21
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/391825

 大西さんによる、日本の電機メーカー敗戦記のシリーズは、この期も続きます!東芝はもうひとつ、軍需産業という隠れた一面もあわせもっているのです! また東芝以外の大手電機メーカー、日立、三菱、NEC、シャープ、ソニーなどの盛衰のドラマも明らかにしていただく予定です!

 「失敗の本質」から学ばない者は、同じ失敗を延々と繰り返し続けます。それは日本という国の命運にもつながります。電機メーカーの社員やその家族でなくても、他人事ではありません。どうぞご期待ください!

 それでは今日も1日、よろしくお願いします!

※日刊IWJガイドのフルバージョンは下記URLより御覧ください。
http://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20170811

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
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