日刊IWJガイド「本日15時30分よりミナセンの武井由起子弁護士インタビュー!改憲ストップを目指す市民勝手連が各地で始動しています!IWJのあの2人が沖縄入り!本日もバラエティ豊かなコンテンツで日刊IWJガイドをお届けいたします!」2016.1.18日号~No.1222号~


■■■ 日刊IWJガイド「本日15時30分よりミナセンの武井由起子弁護士インタビュー!改憲ストップを目指す市民勝手連が各地で始動しています!IWJのあの2人が沖縄入り!本日もバラエティ豊かなコンテンツで日刊IWJガイドをお届けいたします!」2016.1.18日号~No.1222号~ ■■■
(2016.1.18 8時00分)

 おはようございます!IWJ学生記者の城石エマと申します!

 この日刊IWJガイドの第一稿を執筆している1月17日16時現在、ウェザーニュースによると本日18日の東京の天気予報は雪となっています。もしかしたら、東京はこの冬はじめての積雪になるかもしれませんね。社内からは、雪と聞いてげんなりする声もちらほら聞こえてきます。

 しかし!

 本日はみなさまに、鬱々とした気分など吹っ飛ばすようなお知らせがあります!昨日告示された宜野湾市長選の様子をお伝えすべく、IWJの佐々木隼也記者と、一般事務兼動画班の谷口直哉リーダーが、本日沖縄入りすることが決定いたしました!!!

 雪で地面が真っ白になろうと、空がどんより曇ろうと、IWJの勢いはとどまるところを知りません!

 とは言え、飛行機が飛べないほどの雪にならないことを祈ります。数年前、大雪によって羽田空港で丸一日足止めを食らい、物資の補給がなく空港で食糧難に陥り飢えかけた記憶のある私から、「食べ物はたくさん持って空港に行った方がいいですよ!」と、2人の先輩に伝えて送り出したいと思います!

 さて、そんな2人の沖縄入りについては、島ぐるみ訪米団の取材で「島人(しまんちゅ)」の怒りを間近に見てきた、IWJ山本愛穂記者より、お伝えいたします!

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■IWJ腰痛持ち二大巨頭の佐々木記者&谷口リーダー、いざ宜野湾市へ出発!~宜野湾市長選挙の熱気を、現地からしっかり中継します!!!

 おはようございます。山本愛穂です。連日お伝えしているように、昨日は宜野湾市長選挙の告示日でした。自民・公明推薦の現職佐喜真敦市長と、翁長知事率いる「オール沖縄」のサポートを受け、辺野古新基地建設反対の立場を明確にしながら現職に挑む新人・志村恵一郎候補の一騎打ちは、接戦が予想され、結果がまだまだ読めない状況です。

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・2016/01/17 【宜野湾市長選】佐喜真淳候補 出陣式(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/282899

・日刊ガイド:普天間基地移設問題で揺れる地元~本日、沖縄県宜野湾市長選の告示日です!
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/23873#more-23873
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 先日のガイドでもお伝えした通り、普天間基地を抱える自治体である宜野湾市の選挙は、新基地建設の今後のみならず、日本の地方自治や民主主義の今後のあり方が問われる非常に重要なものであると言えます。

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・2015/10/27 【沖縄】「この選挙で、辺野古基地とオスプレイ配備の中止を訴えた『沖縄の建白書』の実現を」 ~宜野湾市長選に出馬表明の志村恵一郎氏が表明
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/277634
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 さて、そんな大切な地方選挙に、現場主義を誇るIWJが取材に向かわないわけにはいきません!本日より、日刊ガイドでもお馴染みの佐々木隼也記者と、事務班兼動画班のリーダー・谷口直哉スタッフの沖縄入りが決定しました!!

 ここで、普段はなかなか表舞台に立つことがないながら、見えないところでIWJを支えている縁の下の力持ち(でも腰痛持ちであまり重いものは持てないそうです)、谷口スタッフより、出発前の意気込みをお伝えします。

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 谷口直哉です。

 普段は一般事務と動画班を兼任する、ちょっと不思議なポジションにいます。

 今回は佐々木記者に同行して、沖縄に飛ぶことになりました。この選挙は、今まで辺野古新基地建設反対の民意を示してきたオール沖縄の勝利の延長線上にあるもので、山口県岩国市の選挙と同様に、日本の基地問題の今後が問われるとても大切な選挙です。

 佐々木記者も私も腰痛を抱えておりますが、全力でお伝えしますので、応援をどうぞよろしくお願いします!
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 IWJがこのようにいつもフットワーク軽く、機材を片手に現場へと飛び込んでいけるのも、一重に会員の皆さまのサポートがあってのことです。私もIWJで働き始めて2週間で米国取材に出発しましたが、当時の米国取材に際して、本当に沢山の方がカンパを下さったことを帰国後に知りました。

 心より感謝申し上げます。

 「おーい、IWJ、財政難ならおとなしくできる範囲で取材しろよ」と考える方もいるのかもしれません。

 しかし、現場に行かなければ分からない熱気や情報、現場からでなければ伝えられない想いがあるということに、私も島ぐるみ訪米団の方への密着取材で痛感しました。特に本土における沖縄に関する報道は十分であるとは言えず、キャンプシュワブ前での座り込みの様子も、各地からゲート前に手配されているという「座りこみ参加者用」の早朝バスの存在も、県外で把握している方は少ないだろうと思います。

 沖縄に関する取材をしていたとき、頻繁に耳にした言葉があります。「そんなこと言ったって、沖縄県民は基地でお金をもうけているんでしょ?」、「座り込みをしている人たちは、県外からきて、アルバイト代をもらっているんだよね」――。

 1月16日付の沖縄タイムスによれば、昨年10月24日に放送された朝日放送の関西ローカル番組、「正義のミカタ」という番組内でも、出演者の吉本芸人ほんこんが、「反対派の人のイントネーションがなんか沖縄っぽくない、標準語の人がいる」と、新基地建設の反対運動の参加者が県外から来ているとの憶測を何の根拠も示さずに発言し、奈良県在住の沖縄出身者の方々がBPOに抗議文を提出したとのことです。

 今では私も、怒りを通りこし、呆れながらそのニュースを読んでいますが、苦い思いもあります。正直に告白すると、ほんの数年前まで、私自身も、そうした言説を、確認もせず、鵜呑みにしてきた人間の1人だからです。

 情報がないこと、また情報を確認したり判断する力や手段がないということは怖いことだと今は思っています。だからこそ、今回の宜野湾市長選挙での、現地の熱気と辺野古新基地建設への沖縄県民の皆さんの考えをしっかり取材し、正確な情報と現地の声を、皆さんにお伝えしたいと考えています。

 IWJでは、こうした情報提供を続けていくための活動資金が、まだまだ不足しております。市民の皆さまに直接支えられるメディアとして、皆さまからのより一層のご支援が必要です。大変恐縮ですが、今回の佐々木記者・谷口スタッフによる7日間の沖縄取材へのカンパを、どうぞよろしくお願いいたします。

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山本記者、ありがとうございました!佐々木記者と谷口リーダーの取材を、どうかみなさま、お支えくださいますよう、お願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

…(後半へ続く)

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2016.1.18 Mon.**

【Ch6】12:15~「『福島原発刑事訴訟支援団』発足記者会見 <東京>」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※東京電力元会長・勝俣恒久氏、元副社長・武黒一郎氏、元副社長・武藤栄氏ら3名の「強制起訴」をうけ、今後、開始される刑事裁判について、「福島原発刑事訴訟支援団」が発足されます。その発足記者会見の模様を中継します。

【Ch1】15:30~「岩上安身による武井由起子弁護士(明日の自由を守る若手弁護士の会)インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※武井由起子弁護士(明日の自由を守る若手弁護士の会)に、岩上安身がインタビューを行ないます。

【Ch2】17:30~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による定例会見を中継します。

【録画配信・Ch4】18:00~「安冨歩・東京大学教授 講演『図書室のつどい』 ―テーマ 『誰が星の王子さまを殺したのか ―モラル・ハラスメントの罠』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※2016年1月13日に開催された、安冨歩・東京大学教授の講演会の模様を録画配信します。

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◆明日の中継番組表◆

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2016.1.19 Tue.**

【Ch未定】16:00~「1.19函館市大間原発訴訟第7回口頭弁論期日 ~裁判報告集会」
※「大間原発反対関東の会」主催の裁判報告集会を中継予定です。

【Ch未定】17:00~「さぁ、安倍政治を終らせよう1.19集会 ~講師:小林節氏(慶応大学名誉教授)ほか」
※「戦争をさせない1000人委員会」「立憲フォーラム」主催の集会を中継します。講師は、慶應大名誉教授小林節氏ほか。

【Ch未定】18:30~「戦争法廃止!安倍内閣退陣!1.19総がかり国会前行動(仮称)」
※「総がかり行動実行委員会」主催の国会前行動を中継します。

【IWJ_KYOTO1】18:30~「1.19 レッドアクション19日行動!」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※「戦争アカン!京都・おんなのレッドアクション」が主催するアピールとデモを中継します。

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(前半の続き)…

■本日15時30分より、「明日の自由を守る若手弁護士の会」の武井由起子弁護士に岩上さんがインタビュー!「ミナセン(みんなで選挙)全国連絡会」「市民勝手連ミナセン神奈川(ミナカナ)」について語っていただきます!

 「改憲は段階的にくると思っていますか?でも『緊急事態条項』を一発やられたら、もう終わり。今度の選挙は自由主義下での最後のチャンスだと思っています」――。

 昨年12月9日に東京・代官山で開催した「ロックの会」で、「緊急事態条項」の危険性をひとことで見事に語ったのは、「明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)」や海外在住の日本人による「OVERSEAs」、「ママの会」、そして「ミナセン(みんなで選挙)全国連絡会」、「市民勝手連ミナセン神奈川(ミナカナ)」でも活躍中の、 武井由起子弁護士です!

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・【実況ツイ録】ナチスの手口「緊急事態条項」は独裁者が喉から手が出るほど欲しがる「切り札(ジョーカー)」! 参院選までわずか!「ロックの会~IWJ Night」で梓澤、澤藤両弁護士が警鐘
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279522
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 武井弁護士が来夏の選挙を「最後のチャンス」と語るのは、次の参院選で改憲勢力が政権を取れば、何はともあれまずは本願の「緊急事態条項」に着手すること間違いなしだからです。そして、この緊急事態条項が成立してしまえば、万能カードを切ったも同然で、9条を含め、現行憲法による憲法秩序は停止してしまいます。

憲法は改正されることなく、眠らされてしまう。格闘技に精通する岩上さんの表現を借りれば、憲法秩序は、スリーパーホールドで「落とされてしまう」のです。

 「緊急事態条項は入り口で、本丸は9条」などと、民主党の岡田代表も一ヶ月前の岩上さんのインタビューで発言していましたが、タップ(参ったの意思表示=敗北の同意)していなくても、「落とされた」後に、試合続行などあり得ません。緊急事態条項は認めるけど、本丸の9条を守るべく戦うぞ、などというのは、マンガです。

さすがに、岡田代表も、最近になって緊急事態条項の危険性を理解してきたようですが、最大の支持団体である連合のトップが、危機意識のまったくない発言で、足を引っ張っています。IWJとしては、この連合の幹部らの姿勢も厳しく問いただしていきたいと思います。

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・民主 共産との連携は党内に異論 難しい判断も(NHK)
http://goo.gl/yvhtbV
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安倍総理自身、何度もこの「緊急事態条項」の創設に意欲を見せています。1月15日の参院予算委員会で、片山さつき議員との茶番劇の中で、総理が「緊急事態条項」の創設を「極めて重く大切な課題だ」と述べたことは、後ほど安(あん)記者からご報告いたします。

 「緊急事態条項」が本当に創設されてしまえば、災害や戦争などの有事を口実に憲法が停止され、強大な権限を与えられた内閣が人権を制限できるようになってしまいます。これは、1933年に成立したヒトラー政権の独裁化を許したまさに「ナチスの手口」そのものです。

安倍総理の独裁が可能になってしまえば、「9条を変えるか否か」「自衛隊を合憲とするか否か」といった問題は、もはや問題ではなくなります。というより、「否!」と声を出すことさえできなくなってしまいます。

 改憲勢力に歯止めをかけるためには、この夏の参院選が、まさに武井弁護士の警告通り「最後のチャンス」となるわけです。

 武井弁護士は大学院を卒業後、14年間大手総合商社に勤務、その後弁護士に転身しました。弁護士になった翌年に3.11が発生、放射能汚染されたがれきの処理に際し、子どもの健康を心配するママたちが「非国民」扱いされたことに、自身も母親である武井弁護士は大きなショックを受けたと言います。

 秘密保護法の頃から、官邸前の見守り弁護団を行うようになり、安保法制の採決の「強奪」が起こる前の8月には、海外在住者による「OVERSEAs」を立ち上げました。「OVERSEAs」立ち上げの記者会見に際しては、世界の潮流に反し武力強化を目指す安保法案を「ガラパゴス法案」として一刀両断しました。

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・2015/08/28 「テロに対して強い『武力』で戦っても新たなテロを生むだけ」――海外在住者「OVERSEAs」が立ち上がった!世界の潮流を無視した『ガラパゴス法案』に歯止めをかける!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/260070
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 八面六臂の大活躍! これだけでもそのパワフルさが伝わってくる武井弁護士ですが、現在はさらに、「ミナセン(みんなで選挙)全国連絡会」の事務局、「市民勝手連ミナセン神奈川(ミナカナ)」の世話人として、来夏の参院選に向け奮闘中です!「ミナセン」「ミナカナ」は、「勝手連」の名が示す通り、安保法案や改憲を阻止したい市民が集まり、選挙の応援・お手伝いをする集まりです。

 昨年末には、安保法案廃止を目指し市民連合ができたばかりですが、各地で「ミナセン」や「ミナカナ」のような勝手連も立ち上がり始めています。気になるその活動については、ぜひ本日のインタビューをご視聴いただき、ご確認ください!武井由起子弁護士のインタビューは、本日15時30分から、チャンネル1番です!

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・2015/12/22 ミナセン東京発足!2016.7日本に市民革命を起こす! 座間宮ガレイ氏 全国ツアー報告会(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/280013
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■岩上安身の直近インタビューのお知らせ!!

 「あの人にお話を聞きたい…!」マスメディアではあまりお目にかかることのない方を含め、2016年もIWJは岩上さんの貴重なインタビューをみなさまにお届けいたします!他にも日程の調整をお願いしている方々がいらっしゃいますので、今後もこのコーナーにご注目ください!

・1月18日(月)15時30分~
武井由起子氏インタビュー

・1月26日(火)15時~
九州大学准教授・施光恒(せ・てるひさ)氏インタビュー
※書籍『英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる』 著者

・1月27日(水)19時~
蓮池透氏インタビュー

・1月28日(木)15時~
ジャーナリスト・春名幹男氏インタビュー

・2月4日(木)15時~
岡山大学大学院教授・津田敏秀氏インタビュー

・2月11日(木)14時~
共同通信編集委員・太田昌克氏インタビュー

・2月23日(火)13時~
京都大学刑法教授・高山佳奈子氏インタビュー

※昨日、一昨日のインタビュー紹介のコーナーの中で、武井由起子弁護士のお名前を、「武井由紀子」弁護士と表記していました。訂正させていただくとともに、お詫び申し上げます。大変失礼いたしました。

 ここで、新しく決定した、春名幹男氏のインタビューについて、最近キックボクシングで汗を流し、めきめき体力をつけてきたという、平山茂樹記者より、お知らせいたします!

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■「米軍は日本を守らない!」~最新刊『仮面の日米同盟』で知られざる日米同盟の真実を暴いたジャーナリストの春名幹男氏にインタビュー決定!

 おはようございます。IWJで主としてテキスト関連の業務を担当している平山と申します。

 本日は、1月28日(木)15時から中継・配信する「岩上安身によるジャーナリスト・春名幹男氏インタビュー」についてお知らせいたします。

 春名氏は最新刊『仮面の日米同盟~米外交機密文書が明かす真実』(文春新書)の中で、機密解除された日米の公文書を緻密に分析しながら、「アメリカは、本当に頼れる同盟国か?」と問いかけています。

 安保法制が「可決・成立」してしまった昨年の国会論戦の中で、安倍総理は、集団的自衛権の行使を容認することこそが、日米同盟の強化につながり、中国や北朝鮮に対する抑止力を向上させることができるのだ、と繰り返し強調しました。

 しかし、本当にそうなのでしょうか? 春名氏は、本書の中で、集団的自衛権行使容認の前提となった「日米新ガイドライン」では、実は米軍への日本防衛への関与は以前よりも後退しており、さらに政府はその現実を隠すため、英語版ガイドラインから日本語版への翻訳の過程で、作為的な改変を行っていたことを突き止めています。

 他にも、沖縄返還や、尖閣諸島の領有権問題をめぐって、春名氏は公文書を徹底的に読み解き、「米軍は、日本を決して守ってはくれない」という驚愕の事実を突き止めています。インタビューでは、日米同盟の知られざる真実について、岩上さんが春名氏に徹底的にお話をうかがいますので、どうぞご注目ください!

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 平山さん、ありがとうございました!春名氏は、早稲田大学大学院のジャーナリズムコースで教鞭を振るっていらっしゃり、半年ほど前に春名氏が学部の授業を担当された際、早大生である私も授業を受けておりました(前の方の席で先生の顔をガン見していた、一女子学生の顔を覚えていらっしゃるか分かりませんが)。

 春名先生が学生の私たちに配布してくださる、機密解除された文書のコピーを手にするのを、毎週とても楽しみにしていました。1月28日のインタビューに期待です!

 続いては、記事を書いているときも取材に出かけるときも、常にさわやかな笑顔を欠かさない、安道幹(あんみちまさ)記者より、あの話題です。

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■自民党・片山さつき議員が「緊急事態条項」について安倍首相に質問。「緊急事態条項」を持っていない日本は時代遅れ?そういうことではありません!

 おはようございます。IWJ記者の安(あん)と申します。

 IWJが連日お伝えしている「緊急事態条項」についてですが、いよいよ国会も始まり、政治家たちの発言が目立ってきています。1月16日付けの日刊ガイドでも触れましたが、先週15日の参院予算委員会で自民党・片山さつき議員が、安倍首相に「緊急事態条項」の創設について質問しました。片山氏に歩調を合わせるように、安倍首相は「大規模災害時に国民の安全を守るため、国家、国民自らがどのような役割を果たすべきかは極めて重く大切な課題だ」と述べ、「緊急事態条項」の議論を加速させる考えを示しています。

 片山氏は質問の中で次のように発言しています。

 「私は(福島で)、こういう驚愕的な話をうかがいました。2日間で5000人から6000人の方を20キロ圏内から出さなければならないことがあった時に、実際にこれで動いたのは民間のバス事業者と、そこからお願いされた民間のガソリンスタンド網だった。災害対策法(災害対策基本法)など、一連の緊急条項は結局発動されず、道路輸送上の輸送命令もないので、すべてリスクを民間が負った。

 仮に国政選挙の直前に大規模災害が発生したら、憲法に根拠がないと選挙の延期等はできないので、大事な被災地からの国会議員はいないということが生じうる。

 例えば南海トラフであったり、大噴火とか、首都直下型地震。こういったことがリスクとして高い我が国で、しかも世界中に防災に備えようと呼びかけている我が国が、世界の成文憲法を持つ大きな国の中ではほとんど緊急条項はあるわけで、それがないというのは政局の問題とは何の関係もない分野で、やはり院としてもこれは何とかしていくべきではないかと思います」

 「緊急事態条項」の必要性を説明するときに、政府与党の議員は、このように「自然災害」を引き合いにしますが、これは憲法秩序を停止する国家緊急権を導入するための「口実」に他なりません。岩上さんは、「3.11のように、千年に一度の大地震と大津波が起きても西日本ではなんら変わらない日常が続いていた。自然災害はどんなに大きくても被災による被害はローカルにとどまる。日本全国に人権を極限まで制約する緊急事態宣言をする理由にならない」と述べています。

 また、岩上さんがインタビューした、永井幸寿弁護士は、自らも阪神大震災で被災し、東日本大震災の被災者支援にも携わってきた、被災地の実情をよく知る弁護士ですが、自然災害時の国家緊急権について、「国に国家緊急権によって大きな権限を与えても、まず、被災地の状況はとても把握できない。自然災害に見舞われた直後の被災地の実情は、被災地に近い人間でないとわからない。国家よりもむしろ、自治体の首長に権限を与えるべきだ」と、はっきりその必要性を否定されています。

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※2015/10/21 「災害時に、国家緊急権は役に立たない」緊急事態条項・反対派の永井幸寿弁護士との議論で、賛成派の小林節氏に「地殻変動」 ~国家緊急権を徹底討論!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/271317
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 また片山氏は「世界の成文憲法を持つ大きな国の中ではほとんど緊急条項はあるわけで」と述べ、「緊急事態条項」を持たない日本が、まるで”時代遅れ”なのだと言わんばかりです。

 もちろん、片山氏の認識は、おかしなところだらけです。非常事態に際して、無期限、無制限に国家に緊急権を認めている国家などほとんどありません。必ず、制約が含まれています。

自民党の改憲草案では、「期限の制限」が弱く、「第3者のチェック機能」もありません。期限については、「100日を超えるごとに事前に国会の承認を得なければならない」とありますが、政権側が必要と判断すれば、衆議院の過半数の承認で延長可能となるため、実質的な「歯止め」とはなり得ません。

 つまりこのままでは「緊急事態条項」発令後の政権を野放しにしかねない、おぞましい条項案に仕上がっているわけですが、片山氏はこのことにも触れようとせず、単純に「他の国にはあるのに、日本にはない!」と駄々をこねています(「各国の緊急事態条項の比較」はまた改めて。しばらくお待ち下さい)!

 先述の永井弁護士は、岩上さんのインタビューの中で「日本国憲法を作る際、ナチスや大日本帝国憲法の経験で、あえて国家緊急権を設けなかったのです。そのかわり、災害時のために参議院の緊急集会と政令の罰則を作りました」と答えておられるように、戦後の日本では戦前の反省を踏まえてこの条項をあえて設けなかったのです(詳しくは岩上さんのインタビューをご覧ください)!

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※2015/12/19 2016年最大の喫緊のテーマ!「国家を守り、人権を制限するのが国家緊急権。多くの国で権力に濫用されてきた過去がある」 ~岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279662
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 一度「緊急事態条項」が発令されてしまえば、「何人も(略)国その他公の機関の指示に従わなければならない」とされ、「法の下の平等」「身体の拘束や苦役からの自由」「思想と良心の自由」「表現の自由」などの普遍的な権利を、時の権力によって踏みにじられる可能性が非常に高いのです。

 最近、民主党の岡田克也代表も「ナチスが権力をとる過程とはそういうことだ」と、真っ向から批判されたとのこと。今後国会にて、ガチンコで論じ合ってほしいと思います!私たちIWJも、引き続きこの問題についてお伝えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

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 安記者、ありがとうございました! 片山議員と安倍総理の「茶番劇」に関しては、きちんと問題点を指摘した詳細な記事を出すつもりですので、今しばらくお待ち下さい!

■「緊急事態条項」で首相の権限が「一時的に」強化される?いいえ、自民党改憲草案にはどこにも「一時的」というような言葉は入っていません!

 さて、岡田代表の「緊急事態条項」に対する危機感の高まりは、その危険性に警鐘を鳴らし続けてきたIWJにとって心強い知らせではありますが、ここに来て、「緊急事態条項」をめぐる時事通信によるトンデモな勘違い報道がありました。

 1月16日に放送されたBS朝日の番組で、岡田代表がこの「緊急事態条項」への警鐘を鳴らす発言をしましたが、これを受けた時事通信が、「自民党は改憲草案で、テロや大規模災害などの際に首相の権限を一時的に強化する緊急事態条項の新設を掲げている」と報じたのです。

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※時事通信の記事はこちら
http://www.jiji.com/sp/c?g=pol_30&k=2016011600169&pa=f
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 時事通信のこの報道に対し、岩上さんはツイッターで「草案のどこに期限が『一時的』と、明確に区切られているのか」と一喝、その後も、「時事通信の記事の記載は間違っている」と訴えました。

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※岩上安身のツイートはこちら
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/688399162811916290
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/688592623183904768
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 時事通信が、「首相の権限を一時的に強化する」と報じたのは、大きな誤りです。自民党改憲草案の98条「緊急事態条項」の3項を見てみると、次のように書いてあります。ちょっと長いですが、引用してみます。

 「内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない」

 一見すると「緊急事態条項」の永続化への歯止めのような条文ですが、一度独裁的な権力を手に入れた政権に、宣言の継続をする必要があるかないかの判断を任せるなど、愚の骨頂です。閣議で自らの権力をほどくだろうなどと期待することはできません。

 また、「緊急事態条項」があれば、内閣は法律と同程度の効力をもった政令を好き放題作れます。どうして「憲法停止状態」で、時の内閣が国会の議決を受け入れるなどと考えられるのでしょうか? そもそも、緊急事態条項の創設を発議するような、改憲勢力によって3分の2が占められてしまった国会が、自らの手で生み出した独裁権力を批判する決議を出せるわけがありません。

 さらに、岩上さんのインタビューを受けた永井幸寿弁護士も、「(緊急事態条項は)100日を基準に継続を予定していますが、あまりにも長過ぎますし、かつ延長も可能となっています」として、一度「緊急事態」が発令されてしまえば、「延長」が繰り返され、半永久的なものとなることは目に見えています。総理大臣の権限強化が「一時的なもの」であるなどとする考えを退けています。

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・2015/12/19 2016年最大の喫緊のテーマ!「国家を守り、人権を制限するのが国家緊急権。多くの国で権力に濫用されてきた過去がある」 ~岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/279662
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 「緊急事態条項」を、「一時的な首相の権限の強化」などと報じる時事通信の記事は事実にまったく反しています。この条項の危険性を軽視し、世論を誤った方向へ導くことになります。IWJはこのような誤報道に対し、徹底的に反論していきます!

■饗宴VI~DVD第2回入荷分予約受け付け中

 「緊急事態条項」については、昨年、盛会のうちに終わった「饗宴VI」にて、来夏の参院選を見据えた16名の登壇者たちが熱く語りました。しかし、まだまだ一般の方々に、その危険性が十分に伝わったとは言い難い状況だと考えています。

 地方では市長選を通し、参院選の前哨戦が始まりました。もう一刻の猶予もない中で、1人でも多くの方に「緊急事態条項」について知ってもらうためには、「緊急事態条項」の重要なポイントをパネラーがわかりやすく語った「饗宴VI」のDVDが大変おすすめです!!!

 おかげさまで大好評をいただき、初回入荷分は予約ですべて売り切れとなりました。ご迷惑をおかけしておりますが、現在、第2回入荷分の予約を受け付けております!

 価格は4,200円とお求めやすくなっています。お申し込みは、下記のフォームで受け付けておりますので、皆さま、ぜひ、お申し込みください! そして国家緊急権の危険性を一人でも多くの人にお伝え願えればと思います。

※【予約特典付き・岩上安身サイン入り】DVD「饗宴VI」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=187

※【予約特典付き】DVD「饗宴VI」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=188

◆饗宴VI~国民非常事態宣言! 露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!

●テーマ1:米国の経済覇権の終わり?~AIIBの衝撃とTPP「砲艦外交」の正体

岩月浩二氏(TPP阻止国民会議世話人/TPP交渉差止・違憲訴訟弁護団共同代表)
植草一秀氏(政治経済学者)
田中宇氏(国際情勢解説者)
富岡幸雄氏(中央大学名誉教授)
矢吹晋氏(横浜市立大学名誉教授)
内田聖子氏(特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター事務局長)

●テーマ2:違憲の「戦争法」強行可決から「明文改憲」による緊急事態条項導入へ~属国のファシズムを阻み、立憲民主主義を救い出せるか

青井未帆氏(学習院大学大学院法務研究科教授)
伊波洋一氏(元宜野湾市長)
奥田愛基氏(大学生/「SEALDs」創設メンバー/「ReDEMOS」代表理事)
水上貴央氏(弁護士/青山学院大学法務研究科助教)
永井幸寿氏(弁護士)
升永英俊氏(弁護士/弁理士/「一人一票実現国民会議」発起人)

●テーマ3:「戦争」の過去・現在・未来~安倍政権の目指す「戦争遂行国家化」その帰結は!?

井筒高雄氏(元陸上自衛隊レンジャー隊員)
志葉玲氏(ジャーナリスト)
柳澤協二氏(元内閣官房副長官補/NPO法人国際地政学研究所理事長)
孫崎享氏(元外務省国際情報局長)

■会員のみなさまに重要なお知らせ~IWJ会員の継続をお願い致します!!

 みなさま、いつもIWJを熱く、優しく、時に厳しく、お支えいただきありがとうございます!IWJの活動は、みなさまのご支援あってこそです。

 しかしながら、IWJでは毎月15日、期限までに会費をお支払いいただけなかった方に、涙をのんで会員サービスを一時停止させていただいております。今月は、期日までに納入の間に合わなかった195名の方に、会員サービス一時停止の手続きを取らせていただきました…。

 会費の納付が遅れますと、アーカイブの視聴などができなくなります。もちろん、いったん、サービスが停止されても、会費をご入金いただけましたら、会員としてサービス再開ができますので、お支払いをお忘れの方は、ぜひ、お早目に、ご納付をお願いいたします!

★詳しい手続き方法はこちらをご覧ください★
※IWJ会員ご継続方法のご案内(ご利用再開のご案内)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/information/23022

 また、「ついつい会費の支払いを忘れがち…」という方には、自動決済による自動更新をオススメします。銀行口座自動引落による年会費、もしくは月会費のお支払いや、クレジットカードによる月会費のお支払いでしたら、「払い忘れてた!」ということがありません!

★自動更新のお手続き方法はこちらをご覧ください★
※IWJ会員自動継続の方法についてのご案内(ご利用再開のご案内)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/23832

■会員登録がまだの方は、ぜひ!ご登録をお願いします!

 「実はまだ、会員登録していない…」という方は、この機会にぜひご登録をお願いします!また、すでにご登録していただいている方は、よかったら周りの方にも、IWJをおすすめしてくださいね。

 IWJの会員にご登録いただくと、会員限定のコンテンツをご覧いただけたり、IWJ書店など独自のサービスをご利用いただけたりします。登録して損はありませんので、ぜひ、お願いいたします!

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパもどうぞお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

■助けてください!経理の柱になってくださる方、緊急大募集!

 IWJのお財布をしっかりと管理してくれる経理担当者を募集中です!年明け早々、これまで担当をしていたベテランの経理担当者が、体調不良で急遽IWJを離れることになりました。今、会社の心臓部・経理担当者がいない!という瀕死状態に陥っています。

 経理・総務としての実務経験をお持ちの方、簿記などの資格をお持ちの方、できれば決算まで手がけたことのあるベテランの方に、IWJの経理責任者をぜひ、お引き受けいただきたく、大募集中です!よろしくお願いいたします!

◆応募条件

※「経理・総務スタッフ」を御覧下さい。
http://bit.ly/1ALJypQ

■わとはぷ~What happened today?

 本日のわとはぷは、昨日の日刊IWJガイドを書いた際、うっかり17日ではなく18日のわとはぷを書いてしまった、おちゃめな佐々木隼也記者より、お届けいたします!

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 本日1月18日は、「1(い)1(い)8(は)」で、歯にまつわる記念日があるかと思いきや、そんな記念日はありませんでした。

 今日は、ハリウッドスターで映画監督のケビン・コスナーさんの61歳のバースデーです。ケビン・コスナーといえば、僕にとって忘れられないのが、クリント・イーストウッド監督の『パーフェクトワールド』(1993年公開)です。

 ケビン・コスナーはイーストウッドとともに主演を務めました。舞台は1963年秋のテキサス。彼が扮したのは、刑務所から脱獄したブッチ。ブッチは、同じく脱獄した仲間と2人で、逃走途中に民家へ押し入り、8歳の少年フィリップを人質に逃亡します。

 ある「事件」があり、ブッチはフィリップと2人で逃避行を続けることになります。

 そしてブッチを追跡する警察署長のレッド(イーストウッド)は、少年時代のブッチを少年院に送った元保安官。ブッチを少年院送りにしたことで、常習犯となってしまったことに責任を感じ、自分の手で彼を逮捕しようと奔走します。

 その頃、ブッチとフィリップには、父子のような友情が芽生えていきます。そして自らの父がかつて、1度だけ送ってきた「アラスカからの絵ハガキ」を大事に持っていたブッチは、フィリップを連れてアラスカ(パーフェクト・ワールド)を目指します。

 しかし2人には、悲しい結末が待っていました。

 詳しくはネタバレになるのでここでは明かしませんが、このラストには、イーストウッドから見る、米国の、そして世界の残酷なまでの「不条理さ」「理不尽さ」が詰まっていると感じました。

 小学生の時にテレビで始めて観たときに、あまりの衝撃に涙し、その後もしばらく頭から悶々とした気持ちが離れませんでした。今もたまに、この映画のことを思い出し、悶々とすることがあります。

 現実でも、特に永田町や霞ヶ関や辺野古を取材していると、どうしようもない理不尽さや不条理に、怒りをおぼえることが多々あります。

 でも、このおかしな世界に飼いならされることなく、ひたすら悶々と、悩み、怒り続けることは大切なことなのだな、と、この仕事を通じて常に感じています。

 理不尽さに対して怒りを忘れないこと。常に、世の中を変えるチャンスをうかがうことを心がけて、今日も、IWJは現場を取材します!!

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 佐々木記者、ありがとうございました!1日日付を間違えて書いてしまうそそっかしい佐々木記者は、気を取り直して本日から沖縄入りです。そんな佐々木記者の「怒り」を十二分にお伝えできるよう、IWJスタッフ一同、全力で報道してまいります!

 本日もどうぞ、よろしくお願い致します!!!

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/