【献本御礼】編集代表:鎌田慧・森まゆみ・花田達朗『いいがかり: 原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』(七つ森書館)

 七つ森書館、金子なおか様から、『いいがかり: 原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』(『いいがかり―原発「吉田調書」記事取り消し事件と朝日新聞の迷走』編集委員会編、編集代表 鎌田慧、森まゆみ、花田達朗)をご恵贈いただきました。

 2014年5月20日、朝日新聞は「吉田調書」を1面トップで報道しました。吉田昌郎氏(福島第一原発事故当時所長)を、政府事故調査・検証委員会が聞き取りをした調書は、極秘扱いされてきましたが、それをスクープしたのです。

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【献本御礼】西沢江美子著『あぶない肉』(めこん)

 西沢江美子様から『あぶない肉』をご恵贈いただきました。

 「少なくとも今から30年ほど前までは、多くの人たちの近くに、豚や牛、鶏の姿があった。(略)だが気がついたら、私たちの暮らしの中から家畜が消えていた。まるで肉工場がどこかにあって、ボタンを押すだけで肉切れが飛び出してくるようにさえ思えてしまう」(本書より引用)―― 肉をつくる人と食べる人の間につくられた深い闇が「食の安全」を見えづらくして、私たち一般生活者を不安にしていると、著者の西沢江美子氏はうったえています。本書はこの闇に光をあてています。

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【献本御礼】 鳥畑与一著『カジノ幻想』(ベスト新書)

 KKベストセラーズ、小島博人様から『カジノ幻想』をご恵贈いただきました。

 「はたしてカジノで日本経済が成長するのだろうか?」という、多くの国民が抱くこの疑問に対して、同書ではIR(統合型リゾート)型カジノの危うさをうったえながら、丁寧に解説しています。著者の鳥畑与一氏は静岡大学人文社会科学部経済学科教授。
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【献本御礼】 オリバー・ストーン著、ピーター ・カズニック著、乗松 聡子著『よし、戦争について話をしよう。戦争の本質について話をしようじゃないか (オリバー・ストーンが語る日米史の真実)』(金曜日)

 週刊金曜日編集部、明石友香様から『よし、戦争について話をしよう。戦争の本質について話をしようじゃないか (オリバー・ストーンが語る日米史の真実)』をご恵贈いただきました。

 本書は2013年夏、オリバー・ストーン氏(映画監督)が『もう一つのアメリカ史』(原題:『The Untold History of the United States』)を共著・共作したピーター・カズニック氏(アメリカン大学歴史学教授)、そして乗松聡子氏(平和教育団体「ピース・フィロソフィー・センター」代表)と共に行った、広島・長崎・沖縄・東京での来日講演録です。

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【IWJブックレビュー】杉田聡編『福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集~「国権拡張」「脱亜」の果て』(明石書店)

 「圧制はもまた愉快なるかな」――。これは、1882年3月28日付けの「時事新報」に掲載された福沢諭吉の論説の表題です。この論説で福沢は、以下のように述べています。

圧制を憎むは人の性なりと言うといえども、人の己れを圧制するを憎むのみ。己れ自ら圧制を行うは、人間最上の愉快と言いて可なり。在昔、我輩がその圧制をこうむりたるが故なり。幕吏にありては、あたかも人類の天性に従いて圧制を行うたるのみ。今日、我輩が外国人に対して不平なるは、なおいまだ彼の圧制を免れざればなり。我輩の志願は、この圧制を圧制して、ひとり圧制を世界中にもっぱらにせんとするの一時にあるのみ。

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【IWJブックレビュー】杉田聡著『天は人の下に人を造る―「福沢諭吉神話」を超えて』(インパクト出版会)

 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」――。日本人であればほとんど例外なく、福沢諭吉をこの一句に結びつけて理解しているのではないでしょうか。

 しかし、『天は人の下に人を造る―「福沢諭吉神話」を超えて』の著者・杉田聡氏は、同書の中で、これは福沢諭吉の思想の表現ではないと強調しています。

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【IWJブックレビュー】 共同通信文化部編『書評大全』(三省堂)

 本書は1998年から2014年までの16年間に、共同通信社が全国の加盟新聞社に配信した約5000編の書評からなる大全集。執筆した評者は1600人に上ります。

 新聞の読者は幅広く、興味や関心も多岐にわたるため、書評の対象となる本は文学、美術、歴史、科学、芸能、スポーツ、政治、経済、社会問題など、あらゆるジャンルから選ばれています。また、評者も各分野の第一人者はもちろんのこと、テーマを問わない読み巧者が名を連ねています。

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【IWJブックレビュー】 古賀茂明著『国家の暴走 安倍政権の世論操作術』(角川oneテーマ21)

 『国家の暴走 安倍政権の世論操作術』をご恵贈いただきました。

 本書は元経済産業省官僚でIWJ単独インタビューにもご登場いただいた古賀茂明氏が安倍政権による暴走について、外交、安全保障、経済の観点から論じています。また、軍事立国に突き進む日本をこうした既得権者との戦いは避けて通れないと語ります。

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【献本御礼】 ヒューマンライツ・ナウ編 『国連グローバー勧告 福島第一原発事故後の住民がもつ「健康に対する権利」の保障と課題』(合同出版)

 合同出版編集部、八尾浩幸様、金詩英様から『国連グローバー勧告 福島第一原発事故後の住民がもつ「健康に対する権利」の保障と課題』をご恵贈いただきました。

 2012年11月15日~26日、アナンド・グローバー氏(国連「健康の権利」に関する特別報告者)は、ヒューマンライツ・ナウ等日本のNGOの要請を受け来日しました。目的は、福島原発事故における日本政府の対策が、住民の健康に対する権利の実現に適うものであるかを確認・検討するため。 彼は福島県をはじめとする地域で聞き取り調査を実施しました。その結果をまとめて国連人権委員会に提出された彼の調査報告書は、「国連グローバー報告文」と呼ばれています。

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【献本御礼】 栗原康著 『学生に賃金を』 (新評論)

 新評論様から『学生に賃金を』をご恵贈いただきました。

 空海はもともと京都の大学で儒教を学び、官職に就こうとしていましたが、勉強をしていくうちに、仏教がおもしろくなり、大学をやめて出家してしまいます。官職としての将来に期待していた家族や親戚は落胆し、誰からの支援を受けられず、引き取ってくれる寺もなく、ひとり山岳修行に明け暮れますが、31歳までまったく食えない状態が続いたそうです。

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