2022年2月20日(日)14時から大阪府枚方市の枚方市民会館でリニア市民ネット・大阪の主催による「リニア勉強会 in 大阪『危険な大深度地下トンネル工事! ~家が、道路が、突然陥落~』」が開催された。勉強会では、知井の新幹線問題を考える有志の会代表の長野宇規・神戸大学大学院准教授が講師として登壇した。
始めに登壇した「リニア市民ネット・大阪」代表 春日直樹氏はこの工事について、「南アルプスのど真ん中をトンネルでぶち抜くなど、通常では考えられない。中津川・飯田はじめ、何か所もトンネル事故が起きている」と工事自体の危険性を語った。
長野氏は、2019年末に行われた北陸新幹線の環境影響評価方法書説明会の内容から、
・敦賀から新大阪までの区間は決まっているものの、敦賀までの開通予定が2030年で、その後2045年竣工の15年かけて工事する予定だったのに、6~7年に縮まっている。
・建設可能地域は公開されているが、実際にはどこを通るか公開されていない。
・通称「小浜・京都ルート」は総延長143km中、8割がトンネル区間であり、工法として大深度地下利用法を取った場合は、地上から40m以深を通る。
・建設費用2兆1000億円となっているが、実際は2倍以上になる可能性がある。
・費用便益比(※)は1.05なので、実際は赤字になる。
と工事計画の無謀さを説明した。
(※)「実際に要した費用の総計」に対する「発生した便益の総計」の比率(一定期間の総便益額/総費用)