2017年10月30日18時から、都内の民進党本部で開かれた両院議員総会において、民進党・前原誠司代表は正式に代表辞任の意向を表明し、全会一致で了承された。
衆院選前、前原代表は民進党の候補者全員での希望の党への合流を約束したが、一部のリベラル派議員が「選別・排除」されるなど混乱を招いた。結果的に希望の党、立憲民主党、無所属へと候補者が分裂し、与党に大勝を許した責任を取った形だ。
「今でもあの選択しかなかったと思いますが、政治は結果が全てであります」――。
前原代表は、両院議員総会直後の記者会見でこのように述べ、結果責任は認めたが、希望の党への合流提案という、自身の判断を改めて正当化した。
記者から、希望の党への合流の失敗の原因について質問されると、前原代表は小池百合子東京都知事との交渉において「全員が(希望の党の)公認候補になるべく努力した」と語り、分裂騒動の原因となった「選別・排除」の責任には言及しなかった。
一方、「排除リスト」については「自分は知らない」とし、「踏み絵」と呼ばれた政策協定書の原案がマスコミに出回り、疑心暗鬼が広がったことが分裂の原因になったと、弁明し、分裂の原因とその結果としての野党の敗北を、報道に責任転嫁する発言も口にした。
一部の民進党候補が、希望の党の公認を受けられず、あらかじめ排除される可能性があることを前原代表が知っていた、と報じられたことについて、前原氏は「それは、報道を鵜呑みにされているだけで、排除したことはありません」と、報道の内容を否定。「小池氏とコンビを組んで嘘をついたのか?」との質問に対しては、「それは全くありません」と笑顔まで見せた。
前原代表は今後、離党届を提出し、希望の党に合流する意向を表明した。
民進党は10月31日15時から、新代表を選出するための両院議員総会を開き、後任として大塚耕平参議院議員が代表に選ばれた。IWJは大塚新代表の会見の模様を中継した。