「デマに決まっている。犯罪として被害届を出す」〜スピード違反で話題の日本維新・長谷川豊候補にIWJが直撃!「抗議する場を設けさせた」と強弁するも警察は「そのような制度はない」と否定 2017.10.17

記事公開日:2017.10.17 テキスト
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(取材・記事 原佑介)

衆院選2017特集 千葉1区

(10月17日、加筆更新しました。)

 「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!」

 数々の「暴言」で知られるフリーアナウンサーの長谷川豊氏が現在、衆院選の千葉1区で日本維新の会から立候補している。長谷川氏は人工透析患者に対する暴言について謝罪したものの、その社会的責任が問われ、あらゆるレギュラー番組を降板。その経過はIWJも記事にまとめている。

▲フリーアナウンサーで日本維新の会から立候補中の長谷川豊氏

 その長谷川氏が、選挙期間中の現在、道交法違反で千葉県警から呼び出しを受けているという話がツイッター上で大きな話題となっている。長谷川氏はツイッター上で「事実無根」と反論しているが、実際はどうか。IWJは長谷川氏本人と千葉県警に直撃取材を敢行した。

「60歳以上は選挙権剥奪でいい」「8割がたの女はほとんど『ハエ』」…長谷川氏の数々の暴言がネットで再び掘り起こされる!

 長谷川氏は人工透析患者に対する暴言だけでなく、その他にも、「60歳以上って、選挙権はく奪でいいんじゃないか?」「8割がたの女ってのは、私はほとんど『ハエ』と変わらんと思っています」などと言った高齢者蔑視、女性蔑視を堂々と説き、さらに、「(死刑執行について)できればネットで生中継した方がいいとすら考えています。小学校時代からその死刑執行シーンはみんなに見せた方がいい」「私は死刑にするなら、もっと残酷に殺すべきだ」など、彼の過激な発言を上げれば枚挙にいとまがない。

 長谷川氏は小選挙区では苦戦していると伝えられているが、比例南関東ブロックでも他候補と同列1位で重複立候補しており、多数の有権者が比例で「維新」と書けば、復活当選する可能性も残されている。彼の発言を問題視する市民らは、長谷川氏の過去の差別発言をこの機会に掘り起こし、長谷川氏に投票しないよう落選運動を展開している。

▲ツイッター上で拡散されている、長谷川氏の過去の問題発言をわかりやすく紹介する画像

長谷川氏の「道交法違反」疑惑がネットで話題に!本人は「事実無根」と否定するも住所は完全に一致!

 その長谷川氏が2017年10月16日現在、「道路交通法違反」で千葉県警から呼び出されている、というツイートが注目を集めている。

 ツイッターユーザーのつかささん(@Tachankanohito )が10月14日、千葉県警の掲示板に貼り出された文書の写真とともに、「長谷川豊さん警察がお呼びです」とツイートした。文書には、「道路交通法(昭和35年法律第105号)第103条の規定による行政処分について公開による意見の聴取を行うので、同法第104条第1項に基づき、次の通り公示する」として、10月17日午前8時半に、違反者らに対し、意見の聴取を実施すると告知されている。

▲千葉県警の掲示板(つかささん@Tachankanohito撮影)

▲千葉県警執行課が掲載した、道交法違反者へ向けられた公示文書(つかささん@Tachankanohito撮影)

▲文書には長谷川氏の名前と住所が掲載されている。(つかささん@Tachankanohito撮影)

 長谷川氏はこれについて、ツイッター上で、「私が道交法違反をし警察に呼び出されている、などと言う事実無根のtweetも出回っているようです。言語道断であり、私の名誉を著しく毀損するものです」と述べ、事実を否定。「Twitter上においていたずらに私に対する虚偽事項を流布している方々がいます」として、「我慢するには限界があります。法的措置を取らざるを得ないことご了承ください」と警告している。

 しかし、つかささんが公開した写真には、違反者の欄に長谷川豊氏の名前と住所が確かに記載されており、この住所は、千葉県がホームページで公開している立候補届にも記載されている長谷川氏の住所と完全に一致している。このことからも、道交法違反者として呼び出されている長谷川豊氏と、フリーアナウンサーで日本維新の会から出馬している長谷川豊氏が同一人物であることは間違いがなさそうだ。

▲千葉1区から出馬中の候補者の立候補届。赤枠が長谷川豊氏の欄。住所が完全に一致している(千葉県ホームページより)

IWJが長谷川氏に直撃取材!「デマに決まっている。『犯罪』として選挙終わったら速攻で被害届出します」

 数々の暴言が掘り起こされているだけでなく、よりによって選挙期間中に道交法違反の疑いが表沙汰になった長谷川氏。IWJは、そんな話題に事欠かない長谷川氏に直撃取材を敢行。今回、選挙期間中で多忙にもかかわらず、快くIWJの取材に応じてくれた。

――インターネット上で話題になっている「道路交通法違反で呼び出されている」という件について確認したいのですが。

長谷川氏「ははっ(笑)。そうですねぇ、何か呼び出されているらしいですよ、僕(笑)。大変ですね、なんかね、選挙戦なのにね。僕も(呼び出されているという話なんて)聞いたことないんですけど」

――自覚がなかっただけなのでしょうか、それとも、呼び出されているというのは「デマ」ですか?

長谷川氏「いや、デマに決まってるでしょ、それ。本当にもう『犯罪』として、選挙終わったら速攻で被害届出しますので」

――そうですか。長谷川さんが呼び出されているという証拠して、文書の写真がツイッター上で張られていますが?

長谷川氏「張られているらしいですね」

――それを確認はされましたか?

長谷川氏「いや、もちろんしてないですけど、僕、警察に出頭命令が出ているというような話を聞いたんですけど」

――文書には長谷川さんの住所も載っていて、それが(長谷川氏の住所と)一致しているんですよね。

長谷川氏「本当に完璧なプライバシーの侵害と名誉侵害なので、速攻で被害届を出すことにしています。今は(選挙中で)対応できないので。もう、やられたい放題です。ポスターは剥がされまくり。もうね、やりたい放題です。

 まぁでも、警察に出頭するという話になっているらしいですけど、しかも道交法違反で出頭という、聞いたことのない話になっていますけど、どんな運転したんだよ、っていう話ですけども。しかも普通に選挙活動やっていますので、もしよろしければ取材にきてください」

――お忙しいところありがとうございます。うかがいます。

長谷川氏「はい、選挙の洗礼を受けています。がんばります」

呼び出し対象は「免許の停止処分・取り消し処分に該当する人」! IWJが千葉県警に直撃!

 IWJの取材に対し、事実関係を真っ向から「デマ」だと否定した長谷川氏。しかし、ツイッター上でこれほど話題となり、長谷川氏自身にもメンション付きでアップされている文書を「見ていない」というのは、さすがに違和感がある。

 続けてIWJは、文書を掲載した千葉県警察の執行課に確認の取材を敢行した。

――行政課が意見聴取を行おうとしているのは、今、日本維新の会から衆院選に立候補している長谷川豊氏本人で間違いないでしょうか?

千葉県警執行課「私は『そのお名前でその住所に住んでいる方』としか申し上げられません。確認したわけではありませんので、同一人物かはわかりません」

――今回の長谷川氏への呼び出しは、道交法に違反した市民を呼び出していると、いう理解でよろしいでしょうか?

執行課「道交法に違反した人や、その他にも、いわゆる点数制度によらない人もいますが、免許の停止処分・取り消し処分に該当する人にこうした行政処分をする、ということです。

――免許の停止処分・取り消し処分に該当するような、重い道交法違反をした方々が対象になるのでしょうか?

執行課「重い違反だけでなく、言い方は悪くなりますが、そんなに重くない違反を何度もした場合もありますね」

――普通に運転していて、何も違反がない市民であれば、名前を書かれてよびだされることはない、ということですか?

執行課「点数制度によらない場合があります。例えば最近問題になっている運転中に気を失ったりであるとか、痴呆症の方でも、免許の停止や取り消し処分がありえます。飲酒運転や無免許運転をしていたドライバーの車に同乗していた場合も対象になることがあります」

――長谷川氏は、この呼び出しを『デマだ』とおっしゃっていました。10月17日が意見聴取の日時ですが、この場所にご本人がこなかった場合はどうなるでしょう?

執行課「正当な理由があればまた別の日時で機会を設けますが、正当な理由がない場合はその場で処分が決定されます」

――選挙は正当な理由に該当しますか?

執行課「ケースバイケースですね。個別に判断します」

――そもそも意見聴取とは何のために行うのでしょう?

執行課「免許の停止処分や取り消し処分という、行政処分としては重く、運転者としては不利益を被るものなので、弁明や意見があれば聞いた上で処分しますよ、という機会の提供です。処分内容が妥当かどうか決める、ということですね。弁明の内容によっては、少し(停止期間などが)少なくなる可能性もあります」

――無理だと思いますが、長谷川氏が一体何をして呼び出されることになったかは教えていただけませんよね?

執行課「内容については個人情報で答えられません」

――本人が呼び出しの事実を知らないと言っていますが、ありえますか?

執行課「それはちょっと、どうだか…(苦笑)」

――長谷川氏の自宅にも郵送していますよね?

執行課「もちろん、本人に通知書を郵送して呼び出してもいます」

――本人が気づいていない可能性はありますか?

執行課「中にはそういう人もいるでしょう。その場合はもう一度そういう機会を設けます」

――もし、呼び出された人物が意見聴取を逃れ続けた場合はどうなりますか?

執行課「何回も欠席すれば正当な理由ではなくなりますので、『欠席』で処分が決まります。機会を与えたが辞退した、ということです」

警察からの「呼び出し」ではなく、「抗議する場を設けさせた」と長谷川氏が釈明!しかし警視庁によると「そのような制度はない」!

(以下、10月17日に追加取材の上で加筆)

 翌10月17日、千葉県警の貼り出した文書によると意見聴取が行われる日だが、長谷川氏は千葉県警に出向いたのか、長谷川氏本人に確認した。

――今日(10月17日)は千葉県警が長谷川さんを意見聴取するとして呼び出した日だったと思いますが。

長谷川氏「ええ、『呼び出し』とは違います。2ヶ月くらい前に、片道三車線の京葉道路を走っていたところ、スピード違反で捕まったんです。92kmだったんですね。僕はバンバン横を他の車に通過されていたので、確認する限り、他の車の中でもっとも低速の状態で捕まったんですよ。

 警察の方に『どういうことでしょう?』と確認したら、『京葉道路は、3車線あって、確かに広いけど、この区間は住民からの騒音への苦情で速度制限が60kmになっている』と。『それは知らなかった、申し訳なかった』と最初は和気藹々としていました。

 しかし、その横をすごいスピードで他の車がバンバン通っているのを見て、警察の人も、『ああ、あの車は100km超えていますよね』と笑っていて、これはおかしいと思いました。

 千葉県は交通事故の死亡者数が1位になるようなところなんです。なので、『あなた方(警察官2名)だけの問題とは言わないけど、こういうところで金稼ぎやっているんじゃなく、本当に問題のある車をやるならわかるけど、こういう(比較的に遅く走っている車を取り締まる)のはおかしいんじゃないか』と伝えて、意見を公に言える場を設けられないか、と伝えたんです。そうして、話を聞くという日が、今日(10月17日)です。

 なので、『呼び出し』を食らったわけではなく、『長谷川さんが意見を言いたいのであればよかったらきてくださいね』というのが今日です。切符も切られて、罰金も当然払っています。僕が『呼び出し』を食らったのではなく、抗議しに行くということです」

 NEXCO東日本によると、京葉道路の設計速度は時速80kmだが、箱崎インターチェンジから穴川東インターチェンジまでの間は60kmに制限されている。長谷川氏の場合は、この区間で92kmを出してスピード違反に問われたようだ。

 長谷川氏は、自らの要請で設けられた意見聴取の場に「呼び出された」のではなく、「自らの要請で抗議の場を設けてもらった」と主張したいようだが、警視庁によると、制度上、違反者の要請に応じて意見聴取の場を設けることはないという。

 そもそも、実際に長谷川氏はスピード違反をしており、他にもスピード違反の車があったからといって長谷川氏のスピード違反が正当化されたり、免除されたりするわけではない。IWJは17日夜、長谷川氏の選挙活動を取材し、女性蔑視や高齢者蔑視自身の主張について、直撃取材を実施した。これについては続報をお待ちいただきたい。

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