「泉田知事は説明責任を果たせ」と迫りながら、県からの回答を掲載しない新潟日報にIWJが直撃取材!さらに「新潟日報が力になってくれる」という韓国企業の不可解なメールが明らかに! 2016.9.4

記事公開日:2016.9.4取材地: テキスト
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(取材・記事 原佑介 記事構成・岩上安身)

 「新潟日報が私の力になってくれるのを知っている」

 新潟日報社は新潟県と「利害の対立関係」にあり、だからこそ新潟県政を批判しているのではないか――ある「内部メール」の内容から、そんな疑念が広がっている。

▲新潟日報紙(9月3日付朝刊)

▲新潟日報紙(9月3日付朝刊)

 泉田裕彦新潟県知事が8月30日、突如として知事選からの撤退を表明した。泉田知事は撤退の理由として、県が出資する第3セクターの子会社の船購入トラブルをめぐり、県の関与を追及する新潟日報の報道を挙げ、「憶測記事や事実に反する報道」と指摘。「このような環境の中では、十分に訴えを県民にお届けすることは難しい」と9月29日に告示日が迫った県知事選への出馬取りやめの理由を説明した。

フェリー購入トラブルの経緯!パナマ社に対し合計2億3000万円超の支払い命令!

 船購入トラブルとは何か。

 新潟県は新潟〜ロシア間の日本海横断航路(※)の再開を目指し、2015年、新潟国際海運に3億円出資した。そして新潟国際海運の子会社であるナフジェイ・パナマ社は同年8月、韓国の船舶販売会社・セオドン社と中古フェリーの購入契約を結び、前金として約62万ドル(当時の為替レートで約7400万円)を支払った。

▲日本海横断航路の図〜資料『日本海横断航路開設に期待する』新潟経済同友会より引用 http://www.niigata-doyukai.jp/pdf/nihonkaioudankouro.pdf

▲日本海横断航路の図〜資料『日本海横断航路開設に期待する』新潟経済同友会より引用
http://www.niigata-doyukai.jp/pdf/nihonkaioudankouro.pdf

 しかし同年10月、フェリーの速度不足が発覚。本来は18ノット以上必要な速度が、実際には11~12ノットしか出ないことが判明した。パナマ社は契約違反だとしてフェリーの引き取りを拒否したが、セオドン社も譲らず、和解交渉は決裂した。

 セオドン社は仲裁機関である日本海運集会所に仲裁を申し立て、集会所は今年7月7日、パナマ社がセオドン社に約157万ドル(約1億6000万円)を支払うよう仲裁判断をくだした。仲裁判断は裁判所の確定判決と同一の効力を有するものとされている。

セオドン社の驚愕のメール内容!「私はこの問題を公にするのに、新潟日報が力になってくれるのを知っている」

 前金と合わせて、パナマ社の損失は2億3千万円を超す見込みで、これはパナマ社の支払い能力を超えているという。パナマ社は仲裁判断を受け、パナマの裁判所に破産を申し立てると発表。清算には約1年かかる見通しだ。

 これに対し、韓国のセオドン社は激怒。ホン・ドンキュ社長が7月21日、新潟県庁で記者会見し、「仲裁判断を素直に履行してほしい」と要求。仲裁機関が示した157万ドルの支払いに応じなければ法的措置も辞さない構えをみせた。

 セオドン社は、仲裁中にも新潟国際海運に宛て、脅しめいたメールを送っていたようだ。

 県庁ホームページに掲載されている、新潟国際海運が作成した「新潟県議会建設公安委員会説明資料」によると、今年4月1日、セオドン社は新潟国際海運に対し、「本件が韓国でニュースになれば、(中略)外交問題になるに違いない」「新潟県も新潟国際海運もブラックリストに載って、二度と船舶売買などできなくなる」などと警告した。

 それだけではない。同メールの文面には、驚くべき文言も含まれていた。

 「私はこの問題を公にするのに、新潟日報が力になってくれるのを知っている。私は他にも日本のメディア、全国メディアにも連絡する」

▲新潟県庁ホームページに掲載された資料、セオドン社による新潟国際海運へのメール文面の翻訳部分をキャプチャー(http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/154/922/160809_sankou2,0.pdf)

▲新潟県庁ホームページに掲載された資料、セオドン社による新潟国際海運へのメール文面の翻訳部分をキャプチャー(http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/154/922/160809_sankou2,0.pdf)

セオドン社の「力になっている」!? 新潟日報は説明責任を果たすべき!

 セオドン社と新潟日報が、まるで特別な関係にあることをうかがわせるような内容である。この文言は一体、何を示しているのか。

 9月2日、IWJは新潟日報に対して直接取材を行った。

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