2016/01/15 【沖縄】「県知事、名護市、宜野湾市がタッグを組めば、普天間返還と辺野古基地建設を止めることができる」 ~宜野湾市長選で志村恵一郎候補「市民が主役の市政を」  

記事公開日:2016.1.22
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 「普天間基地の危険性の除去は、一刻も早く解決しなくてはならない。その上で、辺野古移設は絶対認めない。沖縄県知事、名護市、宜野湾市がタッグを組めば、普天間返還と辺野古基地建設を止めることができる」――。

 沖縄県宜野湾市長選挙(投開票は1月24日)の告示を2日後に控えた2016年1月15日、宜野湾市にある沖縄コンベンションセンターで、市長選に出馬を表明している志村恵一郎氏を応援する「ひやみかち宜野湾うまんちゅの会」による、「未来を拓く大集会」が開催された。来場者は主催者発表で4000人を超え、会場は熱気と歓声に包まれた。

 志村氏は、市長選の2つの争点を示した。

 ひとつは、普天間基地の早期返還と「オール沖縄」の建白書に明示した県内移設の是非だ。そして、もうひとつのテーマを「市民が主役の市政を作ること」とし、学校の整備、子育て、創業者支援、市内企業への優先発注など、経済の活性化を挙げた。観光産業振興にも力を入れると明言したが、現在の宜野湾市長である佐喜真淳氏が、「ディズニーリゾート誘致」で政府に協力を求めたことには疑問を呈した。

 この日は翁長知事をはじめ、志村氏を支援する国会議員(照屋寛徳衆議院議員、赤嶺政賢衆議院議員、玉城デニー衆議院議員、仲里利信衆議院議員、糸数慶子参議院議員ら)、稲嶺進名護市長、元宜野湾市長の伊波洋一氏、県市町村議員、経済界や労働者団体関係者、宜野湾市民らが、次々と壇上に上がって志村氏への支援を訴えた。また、鳩山由紀夫元首相が電報で応援メッセージを、故菅原文太氏の妻で辺野古基金共同代表の菅原文子氏はビデオ・メッセージを寄せた。

■Twitcasting録画(18:29〜 1時間34分)

  • 開会挨拶 伊波洋一氏(元宜野湾市長)/主催挨拶 友寄信助氏(ひやみかち宜野湾うまんちゅの会会長)
  • 激励挨拶 呉屋守将氏(金秀グループ会長)/照屋寛徳氏(衆議院議員、社会民主党)/糸数慶子氏(参議院議員、沖縄社会大衆党委員長)/花城正樹氏(那覇市議会議員、民主党沖縄県連代表)/大城紀夫氏(連合沖縄会長)/女性代表/若者代表/ビデオメッセージ 菅原文子氏(故菅原文太氏の妻)/稲嶺進氏(名護市長)/翁長雄志氏(沖縄県知事)
  • 決意表明 志村恵一郎氏(宜野湾市長選挙予定候補)
  • 行動提起 新垣清涼氏(ひやみかち宜野湾うまんちゅの会副会長)/がんばろう三唱
  • 閉会挨拶 仲村元惟氏(志村恵一郎後援会会長)
  • タイトル 志村恵一郎 ひやみかち宜野湾うまんちゅ 未来を拓く大集会
  • 日時 2016年1月15日(金)18:30~
  • 場所 沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市)
  • 主催 ひやみかち宜野湾うまんちゅの会詳細、Facebook)

安倍首相に対し沖縄県の民意を突きつける、大事な宜野湾市長選

 集会は、割れんばかりの拍手と沖縄三線のBGMに迎えられながら、志村氏が入場して始まった。

 まず、元宜野湾市長の伊波洋一氏、続いて主催のひやみかち宜野湾うまんちゅの会会長、友寄信助(ともより しんすけ)氏が挨拶に立ち、選挙戦について、「いまだに、混戦模様だ」と表情を引き締めた。

 沖縄経済界を代表する金秀グループ会長の呉屋守将(ごや もりまさ)氏は、普天間基地の代替が辺野古移設しかないという思考停止に陥らず、真摯に基地問題に向き合う必要を説き、「政府は、県民を騙して辺野古基地を作ろうとしている。海、美しい畑を売ってはならない」と述べて、志村氏に沖縄の未来を託したいとした。

 労働界からは連合沖縄会長の大城紀夫氏が、「辺野古基地を作らせないために『島ぐるみ会議』でワシントンに行き、アメリカ最大の労働組合(米労働総同盟・産業別組合会議。オバマ政権の与党民主党支持母体)と面談した。彼らは理解を示し、米連邦議会やオバマ大統領にも、辺野古基地建設反対の沖縄県民の気持ちを伝えてもらう約束を交わした」と報告した。

この選挙に負けたら「沖縄は辺野古基地に賛成」と解釈されてしまう

 昨年の秋、宜野湾市が自衛隊員採用のために、市内の若者の名簿を自衛隊沖縄地方協力本部に提出していたことが明らかになり、大きな波紋を呼んだ。

 ある女性支援者は、「成人式を迎える娘を持つ母から、『自衛隊に情報を漏らした人(現・佐喜真淳宜野湾市長)から祝辞はもらいたくない』と聞いた」と話す。故菅原文太氏の妻、文子氏はビデオ・メッセージを寄せ、「政府の手先となる政治家を生む時代は終わりを告げた。新しい沖縄を作る政治家を選んでほしい。宜野湾市長選は、日本のみならず、世界にも影響する選挙になる」と志村氏を応援した。

 稲嶺名護市長は、「名護市長選の際、石破茂幹事長(当時)は500億円を見せびらかした。うまい話には必ず裏がある。誇りある宜野湾は、誇りある沖縄に繋がる。絶対に負けられない」と力強くスピーチした。

 翁長知事は、(2015年)5月17日の「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」で、故菅原文太氏が、「海も空も陸も、みんな沖縄のものだ。国のものではない。政治で一番大切なことは、戦争をしないことだ」と、闘病中の身体で訴えた姿に胸が締めつけられたと振り返った。

 そして、「日本を変えるのは沖縄だ。沖縄が変わることで、日本が変わる。それを宜野湾市長選挙で示したい。現状、選挙戦は横一線だ。今回、負けたら、『沖縄の民意は、辺野古基地建設に賛成だ』とマスメディアは報道してしまう」と危機感を募らせた。

「辺野古新基地は絶対に認めない。責任は、日米両国にある」

 志村氏がスピーチに立った。昨年10月に出馬表明をし、選挙は始めてだという志村氏は、「父は政治家で、私はその苦労も知っている。翁長知事と協力して、新しい宜野湾市を作るのは今だ」と会場の熱気に応えた。

 この選挙の争点は、普天間基地の早期返還と、「オール沖縄」の建白書に明示した県内移設の是非だという志村氏は、「(QAB琉球朝日放送)討論会で、現職の佐喜真淳市長にそれを問うても、明確には答えなかった」と苦言を呈し、「明確に公約を掲げて、市民の審判を受けるのが選挙だ」と声を張り上げた。

 そして、「普天間基地の危険性の除去は、一刻も早く解決しなくてはならない。沖縄国際大学でのヘリ墜落があったにもかかわらず、今はオスプレイが飛ぶ。ただし、辺野古移設は絶対に認めない。危険除去の責任は、日米両国にある。それを政府に訴え続ける。沖縄県知事、名護市、宜野湾市がタッグを組めば、普天間返還と辺野古基地建設を止めることができる」と主張した。

県庁で都市計画に携わってきたキャリアを活かした地元振興を

 沖縄県庁に長く勤めてきた志村氏は、もうひとつの争点として、「市民が主役の市政を作ること」を挙げ、学校の整備、子育て、経済の活性化を公約に掲げた。

 「沖縄の貧困率は37%。全国平均の2.7倍という数字が報じられている。これは大人の責任だ。待機児童ゼロ。中学まで、医療費と給食の完全無料化。若者が希望と夢を持てる街づくりをする」と明言。創業者支援、市内企業への優先発注など、産業支援にも力を入れると述べ、「建設業界は資材や人件費の高騰で、県発注工事の4割が赤字だ。入札の最低制限価格も撤廃する」とした。

 観光産業の振興については、この市長選の対抗馬である現職の宜野湾市長、佐喜真淳氏が、「ディズニーリゾート誘致」で政府に協力を求めたことに疑問を呈した。

 沖縄県庁で38年間、都市計画の仕事に携わってきた志村氏は、普天間返還後の跡地には、名護市の核となるような高層展望タワーを建設、西海岸開発ではフィッシャーマンズパークなどを作ると述べた。

 また、(2015年3月に返還された)西普天間住宅地区の跡地構想として政府が打ち出した、国際医療拠点の新設を否定はしないが、「特に、高齢者のリハビリ・介護機能などを強化する」として、38年間、県庁で都市計画に携わってきた実績を色濃く反映したマニフェストを披露した。

(IWJテキストスタッフ・関根かんじ)

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