都構想問題で橋下徹大阪市長「住民投票の敗因分析はしない。市長を辞めてから有料メルマガに書く」──維新がテレビ各局へ送付した「言論封殺文書」には触れず 2015.5.28

記事公開日:2015.6.5取材地: テキスト 動画
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(IWJテキストスタッフ・花山)

特集 大阪都構想

※6月5日テキストを追加しました!

 橋下徹大阪市長は2015年5月28日、定例の記者会見で、5月17日に実施された大阪都構想に関する住民投票の敗因を問われ、「私は、ここで結果を分析する立場ではない。メディアを含めた第三者が評価すればいい。市長を辞めてからメルマガに書く」として言及を避けた。

 この住民投票をめぐっては、維新の党の松野頼久幹事長(当時)が、各テレビ局に(都構想反対派の)京都大学・藤井聡教授の出演自粛を求める「言論封殺文書」を送付している。それについて、IWJの柏原資亮記者が質問したが、橋下市長は答える素振りすら見せなかった。

 さらに柏原記者から、「官邸から維新の党に、大阪都構想実現へのエールがあったのでは」と問われると、「各政治家が自分の考えで行動したこと。私からお願いはしていない。ただし、投票行動に影響はあったかもしれない」と述べ、官邸との連携は否定したものの、賛成票が伸びた一因になったことを暗に示唆した。

 会見の中では橋下市長から、「大阪都構想でなくても改革ができると、自民、公明は言い切ったわけだから」、「次の4年間、自民党と公明党は、もの凄いプレッシャーを受けながら市政運営をすることになる」などの、都構想反対に回った政党の今後の舵取りへの言及もあった。

■ハイライト ※ 音声に聞き取りづらい場面がございます。ご了承下さい。

芸術文化は補助金でなく、寄付で支えるのが原理原則

 この日の橋下市長からの報告は、「大阪発のファンドが誕生」「大阪市芸術・文化団体サポート事業『なにわの芸術応援募金』の開始」「平成27年10月から塾代助成事業の対象者を拡大」「大阪市プレミアム商品券の予約受付開始」の4点であった。

 なにわの芸術応援募金について、橋下市長は、「文化行政の補助金を見直すたびに『市長は文化を破壊する、文化に理解がない』と言われてきたが、やりたかったことが最後にできた。寄付で文化を支えるという本来の原理原則の形が、大阪市からできるようになった」として、次のように述べた。

 「行政が特定の団体、芸術に対して、評価して補助金を出す。そこに戦略性はない。漫然と、前年度踏襲で毎年決まった補助金を出すことが、これまでの文化行政の基本だったが、それは違う。多くの芸術主体に公平にチャンスを与えて評価することを基本に、最後は寄付者に評価を委ねることが、文化を支える本来の姿だ」

 収益性のある芸術文化活動なら容易にお金を集められるが、そうはいかないケースでは、税金を役所に納めるか、その芸術文化団体に寄付するかの選択を、市民に考えてもらうという。「それによって、単純に収益性の高い芸術文化活動にしかお金が集まらない、という事態を避けられる。寄付税制の一番の効果が発揮できるのが、文化の領域だ」と橋下市長は語った。

大阪市交通局の民営化は進めていく

 質疑応答に移り、今後の市政について、「(橋下市長の任期終了までの)半年で進めるもので、優先順位の高いものは何か」と訊かれた橋下市長は、民営化案件を挙げて、「これまでは、都構想と絡んで政争の具にされていたところもある。これは府市統合案件、都構想がらみの話とは違うので、進められるところは議会に進めてもらいたい」と話した。

 記者が、「交通局の民営化は一度否決されているが、今年(2015年)9月の市議会で(再度、案を)出すのか」と尋ねると、橋下市長は「議会への出し方など、いろいろな意見がある。それに従う形で提出し、9月で決着をつけられるとは思っていないが、進められるところまでは進めていきたい。あとは議会サイドの話」と述べた。

 また、「大阪都構想が成立していたら、大阪府議会に移って過半数で民営化できた」とし、大阪府議会は、公務員が交通事業をやらなければいけないという感覚はまったくないので、交通局の民営化は迅速に進むと考えていたと語った。

 さらに、「今回、大阪都構想に反対した自民党、民主党、公明党、共産党は、『民営化の効果額の年間165億円は、都構想をやらなくても、今の大阪市のままで効果が出る』と言い切ったので、早くやってもらいたい」との発言もあった。

「住民投票の結果は分析しない。市長を辞めてからメルマガに書く」

 次の記者が、「住民投票が民主主義向上につながる、という話をうかがいたい。今回は0.8ポイント差で負けたが、都構想への賛成69万票が、今後どのように大阪市や市議会に重みを持ってくると思うか」と訊いた。

 橋下市長は、「すごく重い。これだけの住民が大阪市政、大阪府政に、100%完璧な理解ではなかったとしても、関心を持って1票を投じたのだから」と応じ、「大阪都構想でなくても改革ができると、自民、公明は言い切ったわけだから。それを市民がしっかり見ることになる」と話した。

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都構想問題で橋下徹大阪市長「住民投票の敗因分析はしない。市長を辞めてから有料メルマガに書く」──維新がテレビ各局へ送付した「言論封殺文書」には触れず」への1件のフィードバック

  1. 【大阪】都構想問題で橋下徹大阪市長「住民投票の敗因分析はしない。市長を辞めてから有料メルマガに書く」──維新がテレビ各局へ送付した「言論封殺文書」には触れず http://iwj.co.jp/wj/open/archives/247089 … @iwakamiyasumi
    これが橋下徹。もう騙されるのは終わりにしよう。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/606762597921079297

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