2009年の衆院選で政権を執った民主党から初当選した平智之候補。今回の衆院選では、無所属として立候補する。公示日の12月2日(火)9時30分より、京都市下京区の阪急四条烏丸交差点・南西角で第一声を上げた。
軍事国家への道をひた走る自民党と、対抗軸を打ち出せない民主党、維新の党を批判し、自らは無所属として立候補する決意を語り、しがらみのない立場から新たな政治の軸を打ち立てる必要性を力強く訴えた。
(取材:IWJ京都・萩崎茂)
特集 総選挙2014
2009年の衆院選で政権を執った民主党から初当選した平智之候補。今回の衆院選では、無所属として立候補する。公示日の12月2日(火)9時30分より、京都市下京区の阪急四条烏丸交差点・南西角で第一声を上げた。
軍事国家への道をひた走る自民党と、対抗軸を打ち出せない民主党、維新の党を批判し、自らは無所属として立候補する決意を語り、しがらみのない立場から新たな政治の軸を打ち立てる必要性を力強く訴えた。
記事目次
■ハイライト
※以下、発言要旨を掲載します
平智之前衆議院議員(以下、平・敬称略)「政権交代の時、みなさんの期待をいただき、衆議院議員を務めさせていただきました。今回は無所属で立候補する理由を第一声でお伝えします。
解散総選挙では何が問われているか分かりますか? 何が争点となっているか、分かりますか? 昔の竹下内閣では、総理は政治生命を賭けて、消費税の導入を国民に問いました。今回の総選挙では、消費増税の先送りを国民に問うと言います。国民の理解を得られるでしょうか。
これは、『増税法のなかの、景気条項を使っていいですか?』と聞いているのと同じなんです。つまり、『法律を守っていいですか』、と聞いているのと同じなんです。こんな選挙に大義があると言えますでしょうか。(争点を)わかりにくくする意図があります。
今、国民に問うべきは、東北・福島の復興がどうなっているか、放射能で苦しんでいる人を皆で助けなくてはいけないのではないか、ということではないでしょうか。(安倍首相の掲げる)今回の争点には、東北・福島の復興が入っていない、分かりにくくしているんです。
収入を上げる、賃金を上げる、そのことだけが争点ですか? 原発の再稼働、東北・福島の復興こそが私たちの未来にとって大事な争点ではないですか? そのことがぼかされています」
平「集団的自衛権は、この国では行使を容認できないと一貫して言ってきたにもかかわらず、憲法改正することなく、解釈改憲で容認するということになりました。
閣議決定の後、7月1日、記者会見でこう言ったんです。『海外派兵は絶対にいたしません。海外派兵禁止は絶対である。戦闘行為も絶対に参加しないという前提で集団的自衛権の行使を容認しました』。
しかし、集団的自衛権とは、海外に派兵をするということなんです。まったく解釈改憲の解釈が最初から矛盾しています。そんな閣議決定は、必ず無効にしなければなりません。
他にも多くの争点が、ぼかされたままになっています。武器輸出三原則は、集団的自衛権行使容認の3ヶ月前に閣議決定して、この規制をなくしてしまいました。このことも、ほとんど争点になっていません」
平「なぜ政党に所属しないで、この京都一区から立候補したのか。私は政党を否定しません。政党がきちんと機能しておれば、政党は、日本の政治の大切な資源です。
昔は自民党の中にも、右に向かう人と、ハト派の左に向かう人がバランスを取っていました。私が子どもの時から見てきた自民党は、そういう政党でした。しかし、今はどうでしょう。
集団的自衛権、武器輸出三原則、沖縄の基地のゴリ押し、徹底的に右へ進んでいく。総務会で決定している国防軍の創設と、そして軍事法廷の創設。とてつもない大きな軍事国家に戻そうとしている。
一方で民主党を見て下ください。『自民党とは違う選択肢を出すんだ』と言っていたのではなかったのでしょうか。
しかし与党を経験した民主党は、消費増税を自ら決定したから、増税について厳しいことは言えません。
集団的自衛権については、閣議決定を無効化するとは一言も言っていません。右寄りの人が集団的自衛権を必要だと思っているからです。
大飯原発の再稼働を当時の野田総理が決定したから、原発についても絶対なくすとは言えません。民主党の国会議員には、『原発をなくす』とはっきり言う人はいないではないですか。自民党とは違う野党の軸であるということを、自ら放棄しました。
維新の会も依存度を減らす、と言っているが、原発をなくすとは言っていません。野党第一党、第二党は、なぜ原発ゼロを言えないのか、ということをよくご覧いただきたい。政党政治が完全に疲弊しています。
これからは新しい政治の軸が必要なのだと、徹底して訴えていきます。このままだと投票率が下がることが懸念されています。投票を棄権すれば、皆さんがお友達と政治をいくら批判しても、政治には届きません。批判をするのは大事なこと。でも投票に行かなければ、政治には届きません」